気候変動の緩和策には、将来の飢餓リスクを減少させる影響と増加させる影響の両方があります。従来、減少分としては、気候変動によって生じうる作物収量の低下を回避する効果が、増加分としては、バイオエネルギー作物や植林が土地利用の競合を通じて食料生産を抑制させる効果が、それぞれ取り上げられてきました。また、増加分が減少分を上回るため、緩和策によって飢餓リスクが正味で増加すると指摘されてきました。一方で、気候変動の緩和は大気汚染を軽減させ、結果として作物収量が増えることが期待されますが、このことによる飢餓リスクの「副次的な減少分」は十分に評価されてきませんでした。
東京大学、立命館大学、京都大学、国立環境研究所、株式会社イー・コンザルらによる国際共同研究チームは、6つの世界農業経済モデルを用いて、緩和策に伴う大気汚染軽減効果を考慮し、2050年までの世界の飢餓リスクへの影響を推計しました。
本発表の発表者は以下の通りです。
国立研究開発法人国立環境研究所
社会システム領域 地球持続性統合評価研究室
特別研究員 Shujuan Xia(夏 樹娟)(当時。現所属:東京大学大気海洋研究所 助教)
主任研究員 土屋一彬
主任研究員 高倉潤也
社会システム領域
領域長 高橋潔
立命館大学
総合科学技術研究機構
教授 長谷川知子
国立大学法人京都大学
大学院工学研究科
教授 藤森真一郎
株式会社イー・コンザル
主任研究員 越智雄輝
プレスリリース全文は、以下をご覧ください。