• 2019/11/21
  • 隕石中に小惑星の氷の痕跡を発見 氷が抜けてできた空間を放射光X 線CT で発見
  • 立命館大学広報課
  •  東北大学院理学研究科地学専攻の松本恵助教と共同研究チーム(京都大学、立命館大学、中国科学院、海洋研究開発機構、高輝度光科学研究センター、ロンドン自然史博物館など)は、放射光X 線CTを使って炭素質コンドライトの一つAcfer 094 隕石の内部を観察し、氷が抜けてできたと考えられる小さな空間を多数発見しました。
     太陽系の雪線より外側の低温領域で形成した小惑星は、形成当時、氷を含んでいたと考えられており、小惑星由来の隕石には、氷が融けて生じた水と岩石との相互作用によって形成した含水鉱物が多く見つかっています。しかし、水の素となった氷が小惑星内にどのように分布していたのかは、よくわかっていませんでした。
     本研究では、小惑星の氷の痕跡(氷が抜けてできた空間)を隕石中に発見しその分布の様子を明らかにしました。氷は、雪線付近で宇宙の塵が焼結作用を受けてできた“氷とケイ酸塩粒子の塊”として小惑星に取り込まれ、その後、氷部分が融けて無くなることで今回観察されたマイクロサイズの空間が生じたと考えられます。
     これらの研究成果は、2019 年11 月20 日午後2 時(米国時間、日本時間11 月21 日午前4 時)付けで、米国科学雑誌「Science Advances」にオンライン掲載されました。

     プレスリリース全文は、以下をご覧ください。
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