学部概要

教員紹介

桜井 政成 教授

専門分野
社会学

プロフィール

立命館大学教授。長野県生まれ。NPO法人事務局長、立命館大学ボランティアセンター・ボランティアコーディネーター、立命館大学政策科学部准教授等を経て現職。2013年から2014年までトロント大学客員教授。

主著に『福祉NPO・社会的企業の経済社会学―商業主義化の実証的検討』(明石書店、2021年。日本NPO学会 優秀賞受賞)、『コミュニティの幸福論―助け合うことの社会学』(明石書店、2020年。コロナ禍でのオンライン授業の教材を元に出版)、『「趣味に生きる」の文化論:シリアスレジャーから考える』(共著、2021年、ナカニシヤ出版)など。

研究・教育

現在の研究関心

  1. 読書の社会学的研究。とりわけ「愉しみの読書」(Reading for Plesure)概念を中心的に、青少年や成人の読書実態とそこから得ている多様な喜びについての研究や、(究や(下記の②に関係して)読書コミュニティのこと、そのほか読書感想文の研究など。
  2. コロナ禍以降の日本社会におけるさまざまなコミュニティのあり方に関心がある。いま中心的に研究を進めているのは、カフェやバーといった「人々が集まるインフォーマルな公共的生活を形成・助長する中核的環境」の場(サードプレイス)のあり方と機能についてである。
  3. 反労働の思想と運動。イギリスの社会学者D・フレイネの言説や、経済社会学者K・ポランニーの思想、カナダの社会学者R・ステビンスが提唱したシリアス・レジャー概念などを手がかりに、社会的企業による"アジール"としての反労働運動を検討したいと考えている。
  4. サービスラーニング。大学教育や高校での探究学習について、地域でボランティアをし学ぶことを実践的に研究しているが、最近は社会変革志向の批判的サービスラーニングについて関心がある。

研究指導について

社会学を中心とした観点・方法論からの研究指導になりますが、とくに実証的研究を指導することが基本となるかと思います。そのため、研究テーマが何であれ、量的もしくは質的な調査法のいずれかは、研究科の授業と自学自習で必ず習得されることを前提で、修士論文・博士論文を執筆いただきます。在学中に社会調査士・専門社会調査士の資格取得も視野に入れると良いでしょう。

メッセージ
3.11 東日本大震災以降、日本は大きく変わりました。私は、3.11は日本にとってburstではなくrebirthだったと思っています。日本は、そして世界はどうあるべきかを答えられる人が、様々な場で必要とされているように思います。小さなコミュニティに閉じこもる人間をトクヴィルは悪しき個人主義として批判しました。あなたは自分がどう生きたいか、もそうですが、自分を取り巻く社会をどうしていきたいですか。一緒に「政策科学的想像力」を養いましょう。
キーワード
読書、サードプレイス、反労働(運動)、ボランティア、シリアスレジャー、サービスラーニング、社会的企業、NPO