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2024.07.26

【授業紹介Vol.3】「アドベンチャーワールドから学ぶD&I経営の本質」~中尾建子アドベンチャーワールド副園長による講義が行われました

【Vol.1】で紹介した山本雅史社長による第一部に続き、6月5日からスタートした第二部では「アドベンチャーワールド、動物をパートナーとした事業」というテーマで、中尾建子氏(取締役、白浜事業部長、アドベンチャーワールド副園長)が第8講から11講までを担当されました。

 第8講では、「パーク理念・いのちと向き合う」というサブテーマで、運営会社のアワーズの経営理念から、アドベンチャーワールドの運営理念とその解釈、そしてそれらがどのように日々の業務に落とし込まれているのかという点を飼育員の視点からご講演頂きました。アドベンチャーワールドといえば、ジャイアントパンダですね。

第9講では、「ジャンアントパンダから考える世界規模の貢献」というテーマで、パンダの取り組みを一事例として、種の保存を貢献する動物園や保護施設の役割を学びました。第10講では、ラーニングシアターでグループワークを行い、動物園の存在意義に関して、「動物園で暮らす野生動物と、その動物が生まれ育った場所で暮らす野生動物、どちらが幸せだと思いますか? 動物園は世の中に必要でしょうか?」というテーマで意見交換を行いました。そして第11講では、中尾副園長から未来のアドベンチャーワールド、動物園・水族館の姿をご紹介頂きました。

 約120種類、約1,600頭の動物を飼育するアドベンチャーワールドでは、我々人間よりも寿命の短い動物たちの生死が繰り返されています。パーク経営の現実と動物たちの命の尊さの間でアドベンチャーワールドの皆様が抱える課題や葛藤されている問題意識を伺い知ることが出来ました。ご講演頂いた事例は学生たちにとって、経営学を超える学際領域の学びの必要性を悟らせる機会となりました。

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 文責:服部 利幸

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2024.07.22

【授業紹介Vol.2】「楽しくなければ、やったところで知れたもの」~株式会社ディアーズブレイン小岸代表取締役の講義が行われました

立命館大学政策科学部は、株式会社ディアーズブレインとの科目開講協定を結び、「ヴィジョン特殊講義(企業経営事例分析)」において、経営陣・幹部社員の皆様を講師として派遣して頂いています。株式会社ディアーズブレインは、立命館大学経営学部出身の小岸弘和氏が2001年に設立し、2004年からゲストハウス型ウェディングの事業展開を始められ、現在、結婚式場を全国23ヶ所で運営、年間5千組の結婚式を行う企業です。

毎年数千組の幸せを担う、その結婚式場の経営理念は、「楽しくなければ、やったところで知れたもの」です。その背景にある、もうひとつの意味は、「楽しむためには強くなければならない。組織も人も強くなればなるほど、仕事を楽しめる」です。

このような経営理念がどのように経営者、会社の経営幹部から従業員に浸透し、それぞれの現場でどのように実践されているのかという点について、2024年4月から13回、代表取締役の小岸氏を筆頭に経営企画、人材開発、店舗企画開発、マーケティング、調理、営業管理、店舗営業など全部門から経営幹部や部門責任者11名より講演して頂きました。 

講義の終盤の7月11日、小岸氏に2度目の登壇頂きました。当日は、ディアーズブレインを通じて企業経営を学んだ受講生から90分間に及ぶ質疑応答が展開されました。26グループからの、人口減少社会でのウェディング事業経営の方針、ディアーズブレインの組織や人材育成、リーダーシップ、経営者の心構え、そして小岸氏の起業以前のキャリアなど、様々な質問に対し、小岸氏からは、言葉を丁寧に選んだ、分かり易い回答を頂きました。受講生は、数百名を超える従業員を有する企業の経営者に直接質問するという経験ができました。質問を繰り出す受講生とそれに回答する小岸氏の向き合った、凛とした、一体化した教室の雰囲気は、印象深いものでした。受講生の過半数が政策科学部の1回生でしたが、企業経営は人、すなわち、チーム作りだと学んだはずです。

ご登壇いただきました小岸さん、ディアーズブレインの皆様、ありがとうございました!

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文責:服部 利幸

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2024.06.17

https://www.ritsumei.ac.jp/ps/news/article.html/?id=161【授業紹介Vol.1】「アドベンチャーワールドから学ぶD&I経営の本質」~山本社長による講義が行われました

立命館大学政策科学部では、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドを運営する株式会社アワーズの皆様にご協力頂き、「アドベンチャーワールドから学ぶD&I経営の本質」というテーマで2024年春学期より講義を頂いています。

講義は、第一部は「株式会社アワーズの経営理念」、第二部は「アドベンチャーワールド、動物をパートナーとした事業」、そして第三部では「社会課題解決 すべての⽣き物にSmileを!未来創造への取り組み」で構成されています。

65日に終了しました第一部、山本雅史社長のご講演シリーズでは、アワーズの企業使命、企業理念、ビジョンから理念経営の実例を学ぶことで、企業経営にどのようにダイバーシティ&インクルージョン(D&I経営)が導入され、活かされているのかという点を学びました。

株式会社アワーズでは、「だれもがキラボシ」すなわち、「それぞれがそれぞれの場所で、私らしく輝こう。誰かがスターではなく、誰もがスター。 誰かが輝くのではなく、誰もが輝く。」を理念として、D&I経営をわかりやすい言葉と行動で社内に浸透させています。経営理念や使命を社内に浸透させるには、それを掲げるだけでなく、経営者が自ら積極的に自信を持って繰り返し繰り返し語り、実践し、模範を示していく必要があることを第一部のご講演から学びました。

今後、第二部では「動物園は世の中に必要なのか?」というテーマでのディベートを、第三部ではアドベンチャーワールド白浜事業所の皆様とオンラインを利用したグループワークを実施する予定です。いずれも大阪いばらきキャンパスの最新の教室設備(ラーニングシアター及びラーニング・インフィニティホール)の機能をフル活用し、受講生の学習効果を深めます。 

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株式会社アワーズとの連携協定について
文責:服部利幸

写真提供:株式会社アワーズ

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2024.04.26

ご入学おめでとうございます!

2024年4月1日(月)に、政策科学部では390名の新入生を迎えました。
岸学部長に続き、森道哉副学部長、中野副学部長、城戸副学部長、舟橋学生主事からも祝辞をいただきました。
また在学生を代表して、自治会委員長の徳永千紗さん、副委員長の奥田百音さん(政策科学専攻 3回生)からの祝辞に続いて、CRPS専攻(Community and Regional Policy Studies Major)の学生団体PMSG(Peer Mentor Supportr Group)代表の道井惟史さん(CRPS専攻 3回生)からも英語で祝辞がありました。
その後も各種オリエンテーションが続き、新入生は、緊張しつつも熱心に耳を傾けていました。

翌日の入学式をはさんで、3日(水)には1回生の小集団授業である「基礎演習」12クラスにそれぞれ分かれ、担当教員との顔合わせを兼ねたクラス懇談会が実施されました。
その後の「履修相談会・なんでも相談会」には、多くの新入生が参加し、履修や大学生活について、分からないことを直接先輩にじっくりと聞ける機会を利用し、教室は大盛況となっていました。

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2024.01.12

2023年度の「PSアカデミックフェスタ」は12月9日(土)に開催されました。

政策科学部では1回生から4回生までの4年間にわたり研究と発表を重ねる独自のカリキュラムを展開しています。

各学年ごとに研究テーマを発見し、調査・研究を行い、その成果を発表するとともに、報告書や論文にまとめることを繰り返すことで、「問題を発見し、解決する」思考と能力、政策実践力を養うとともに、コニュニケーション力やプレゼンテーション能力など実社会で求められる力を鍛えます。
その1~4回生の優れた研究成果を発表する場として開催しているのが「PSアカデミックフェスタ」です。

2023年度の「PSアカデミックフェスタ」は12月9日(土)に開催されました。

今年もご来賓として茨木市の福岡洋一市長にもご臨席いただき、茨木市長賞の選考・授与にもご参加いただきました。どのテーマも市政と関連するところがあり興味深い、とコメントもいただくことができ、発表した学生にとっても、貴重な機会となりました。

2023年度 PSアカデミック・フェスタ受賞テーマ(一部抜粋)
3・4回生「政策構想演習」「学士論文」CRPS専攻「Policy Seminar」最優秀賞

Young Consumers' Perceptions of and Preferences for Alternative Meats: An Empirical Study in Japan and China

2回生「研究実践フォーラム」最優秀プロジェクト

夏季休暇中の茨木市民の規範意識と安全な自転車交通政策の浸透具合に関する事例研究

1回生「プロジェクト入門」最優秀賞

地域の防災力と町内会の衰退に関する研究―衰退の要因と改善策の検討―

CRPS専攻1回生「Introduction to Academic Research」最優秀賞

Addressing Water Pollution in Khlong Toei: Enhancing the Quality of Life for Low-income Settlements

茨木市長賞

精神障害の親を持つ子どもが障害を知ること

惜しくも2023年度「PSアカデミックフェスタ」に進出できなかった在学生のみなさん、2024年度から政策科学部に入学されるみなさんと2024年度「PSアカデミックフェスタ」でお会いできることを楽しみにしています。

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2023.12.25

アドベンチャーワールドを運営する株式会社アワーズ様との協定科目を開講します

立命館大学が株式会社アワーズと2023年12月21日(木)に締結をしました、「立命館大学と株式会社アワーズとの包括連携協定」にもとづき、政策科学部は同日に「立命館大学政策科学部と株式会社アワーズとの協定科目開講に関する協定書」を締結し、2024年度より協定科目を開講します。本協定科目は2024年度~2027年度の4年間のシリーズ講義として政策科学部において開講し、講義内容については政策科学部と株式会社アワーズの両者で共同開発を行います。

初年度となる2024年度には「アドベンチャーワールドから学ぶD&I経営の本質」と題し、「D&I Award 2021」においてベストワークプレイスに認定された株式会社アワーズが運営するアドベンチャーワールドの経営方針、経営戦略、人財育成、危機管理等について、経営幹部から現場で活躍するスタッフの方々まで、幅広い視点で講義をいただく総論的科目となる予定です。

在学生はもちろんのこと、来年度に政策科学部に入学される新入生のみなさんも受講可能な科目ですので、是非受講ください!!

株式会社アワーズ様ホームページ:株式会社アワーズ

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2023.12.25

石原一彦教授「定年退職記念講義」のご案内

石原一彦教授の定年退職記念講義についてご案内致します。

対面・Zoomのハイブリッド方式、事前予約は不要です。
皆さまのご来聴をお待ちしております。

「石原先生退職記念講義チラシ」はこちら

  • 日時:2024年1月18日(木)9:00-10:30
  • 場所:立命館大学OIC A棟 2階 AS252教室

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2023.12.22

政策科学部、Community and Regional Policy Studies Major(CRPS)4回生の童児夢さん(上久保誠人ゼミ)が、「第75回日米学生会議」の日本代表の1人に選ばれて活動しました。

政策科学部、Community and Regional Policy Studies Major(CRPS)4回生の童児夢さん(上久保誠人ゼミ)が、「第75回日米学生会議」の日本代表の1人に選ばれて活動しました。

「日米学生会議」は、1934年から続く日本最古の国際学生交流フォーラムです。日本と米国から学生が集まり、夏に約3週間にわたって共同生活を送りながら、様々な議論や活動を行い、日米両国の相互理解を深め、様々な世界的問題に関する議論を行いました。

童さんは、中国人の父と日本人の母の間に生まれ、4歳から上海で育ち、高校卒業後、日本に渡り立命館大学に入学しました。当時の立命館の姿勢を示す言葉「Beyond Borders」が心に刺さったからであり、入学後もその言葉を胸に、大学の枠を超えた学びを実践してきました。

さまざまな団体が主催する学生フォーラム(公開討論の場)にも積極的に応募し、「たくさん落選しましたが、あきらめずに応募し続けました」という童さんはウクライナでのボランティア活動や、「ASEAN特別ユースフォーラム」に参加するなど経験を重ねていき、遂に「日米学生会議」の日本代表に選ばれました。

童さんは、「さまざまな人との出会いと議論を通して、自分なりに社会に対する解像度を上げ、次のアクションにつながるヒントを得ることができました。問題について自分で考えるだけではなく、自分と異なる価値観を持つ人たちと対話を続け、そのなかで解決の糸口を掴むことが大切」と語ります。将来、国際協力や人道支援に取り組みたいという希望を持ち、大学院への進学を決めた童さんの今後の活躍が楽しみです。

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2023.12.21

国際シンポジウム「東アジアからみる北欧ケアシステムの持続性」が開催されました

政策科学研究科では2023年11月16日(木)に国際シンポジウム「東アジアからみる北欧ケアシステムの持続性-高齢者ケアをめぐる公私アクターの関係」が開催されました。少子高齢化やグローバル化によって高齢者ケアは西洋・東洋を問わず共通の課題となっています。この共通課題に関するここ20年間の現状の変化とケアを提供する公私アクターの関係にどのような変化が生じたのかを情報共有し、対話を通して問題解決の小さな糸口を探すのが、本シンポジウムの目的でした。

ゲストスピーカーとして3名の教授が講演されました。デンマークで福祉国家史を専門とするKlaus PETERSEN教授、韓国で社会政策を専門とするSang Hun LIM教授、中国人経済学者で公共経済、社会保障を専門とするYang YU教授が国際比較の視点を入れながらそれぞれの国の現状について説明しました。

デンマークのPETERSEN教授は、北欧の共通理念である「北欧福祉モデル」の下で、デンマークの高齢者ケア政策に生じたこの20年間の変化は、テクノロジーやロボットの活用と民間部門の参入によるケアの質の低下であったと指摘しました。過去の経済成長で培われてきたケアの質への期待に応えられないほど、ケア労働者の「温かい手」が不足する事態に社会的ジレンマが発生し、議会でも活発な議論がおこなわれていると説明しました。

韓国のLIM教授は、社会サービス部門における社会経済組織(SEO)の役割についての研究を紹介しました。多くのSEOは政府の支援を受け社会的弱者の就労など社会的価値を高める支援をしています。しかし、地域コミュニティとのつながりは希薄で、民主的なガバナンスのあり方からSEOの課題を指摘しました。

中国のYU教授は、この20年間における日本と中国の高齢者ケア制度の多様性について講義しました。日本では、保険料・税金・自己負担の3つの部分からなる独立した高齢者介護保険制度を実施していますが、中国では、医療保険政策に基づく高齢者介護制度の実験が行われています。ケア人材不足を解消するために、両国ともICTやDXを進めていますが、運用には新たな課題が次々と生じ、介護ロボット市場も限定的であることを指摘しました。

最後に、日本人討論者2名からの議論のまとめや問題提起があった後、さまざまな国からきているCRPS生・院生たちからも積極的な質問がなされ、高齢者ケアを通した社会のサステナビリティを自国の課題として真剣にとらえる姿勢が印象的でした。今回来られた3名のゲストスピーカーは、国籍はもちろんのこと、歴史学・社会学・経済学と専門分野が全く異なる教授陣で、このように多角的な視点から情報共有と対話を通して共通課題に取り組むことは、正に政策科学研究科だからこそ成せる学びであったといえるでしょう。

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2023.12.05

Shuo Huangさん(CRPS専攻)の論文が国際学術誌に受理・掲載されました!

CRPS専攻4回生のShuo Huangさんの論文が査読付きの国際学術誌、Frontiers in Sustainable Food Systems (IF: 4.7, CiteScore: 5.2)に受理、掲載されました。本研究は日本と中国の若者の消費者の代替肉に対する選好を明らかにするため、選択実験とテキストマイニングによるデータ分析を実施しました。これにより、日本と中国の若者の消費者の選好が類似する点、異なる点があり、代替肉を推進するにはそれぞれの選好にあわせた促進戦略が必要であることが明らかになりました。

Huang S and Uehara T (2023) Young consumers’ perceptions of and preferences for alternative meats: an empirical study in Japan and China. Front. Sustain. Food Syst. 7:1290131.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fsufs.2023.1290131/full

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