2025.01.23
政策科学部では1回生から4回生までの4年間にわたり研究と発表を重ねる独自のカリキュラムを展開しています。
各学年の小集団授業で研究テーマを発見し、調査・研究を行い、その成果を発表するとともに、報告書や論文にまとめることを繰り返すことで、「問題を発見し、解決する」思考と能力、政策実践力を養うとともに、コニュニケーション力やプレゼンテーション能力など実社会で求められる力を鍛えます。
1~4回生それぞれの回生での発表大会を経て、勝ち上がったメンバーが年に1度、優れた研究成果を発表する場として開催しているのが全回生対象に開催している「PSアカデミックフェスタ」です。
2024年度の「PSアカデミックフェスタ」は12月14日(土)に開催されました。
今年も来賓として茨木市の福岡洋一市長にもご出席いただき、茨木市長賞の選考・授与にもご参加いただきました。質疑応答の時間には、質問もたくさんいただき、発表した学生にとっても、貴重な機会となりました。詳細は、Special Contentsの
PS ACADEMIC FIESTAを参照してください。
当日のイベント運営は、学会学生委員会のメンバー、PMSG(Peer Mentor Support Group)のメンバーが担ってくれました。円滑なイベント運営への協力に感謝しています。
2024年度 PSアカデミック・フェスタ受賞テーマ(一部抜粋)
3・4回生「政策構想演習」「学士論文」CRPS専攻「Policy Seminar」最優秀賞
行動経済学のナッジ理論を活用した歩行者空間における左側通行習慣化の促進
2回生「研究実践フォーラム」最優秀プロジェクト
「ななめの関係で育む地域コミュニティ」~プレーパークが子どもに与える影響とは?~
1回生「プロジェクト入門」最優秀賞
母子世帯の貧困による子どもの社会的孤立対策としての社会的包摂
CRPS専攻1回生「Introduction to Academic Research」最優秀賞
Comparing the Outcomes of Informal Settlement Redevelopment Projects
in Bangkok, Thailand
茨木市長賞
University Students’ E-waste Disposal and Recycling Behavior:
A Cross-Cultural Study Using an Integrated Psychological Model
惜しくも2024年度「PSアカデミックフェスタ」に進出できなかった在学生のみなさん、2025年度から政策科学部に入学されるみなさんと2025年度「PSアカデミックフェスタ」でお会いできることを楽しみにしています。
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2025.1.22
12月21日(日)、立命館大学大阪いばらきキャンパスにて「政策科学部創設30周年記念式典・シンポジウム」が開催されました。在学生、卒業生、学園関係者など約250名が参加し、これまでの政策科学部30年の歩みを振り返り、さらなる進化に向けた展望を共有する場となりました。
式典の冒頭、岸道雄政策科学部長は、問題解決指向的な精神を備えた政策実践力と政策構想力を持ったグローバル人材を育成することにおいて、フロントランナーであるために、政策科学部は今後どのような進化が必要か、本式典・シンポジウムを通じて確認したいと式辞を述べました。
続いて仲谷善雄総長は、創設から現在に至るまで様々な挑戦に取り組んできた政策科学部の歴史を振り返り、「前例にとらわれない新たなチャレンジを通じて、社会課題の解決、そして未来社会へ貢献されますことを大いに期待しております」と述べました。
岸道雄学部長
仲谷善雄総長
来賓の福岡洋一茨木市長からは、「政策科学部の歴史を振り返り、その未来への一歩を祝う機会にご一緒させていただけることを大変嬉しく思います」と祝辞をいただきました。
基調スピーチは、佐藤満特命教授が「政策科学部の理念と社会的意義」をテーマに行いました。スピーチでは、本学部が数ある政策系学部の中で唯一「政策科学」と名乗る理由について、「政策の探求は必ず科学である」という創設時の思いが込められていることを語りました。また政策科学部が育成する人材は、個人の利益ではなく、公のために尽力する人格者であるべきだと強調しました。
佐藤満特命教授
佐藤特命教授 スピーチの様子
シンポジウムでは、福岡洋一茨木市長、村山皓名誉教授、政策科学部1期生の隼田正洋さん、5期生の水谷智子さん、森裕之政策科学部教授の5名をシンポジストに迎え、岸道雄政策科学部長の司会により、「政策科学部の30年と今後の進化に向けて」というテーマでお話しをいただきました。
福岡市長は、茨木市と政策科学部が行ってきた市政への専門的知見の活用や、講義での連携といった連携の実績について紹介しました。また学校法人立命館の学園ビジョン「挑戦をもっと自由に」を念頭に、「みなさんの挑戦を、もっと自由にするために茨木市を活用していただけたら」と語りました。
村山名誉教授は、政策科学部が「実証・実験・実践」を通じて得られる「飛躍の気質のDNA」を受け継いでおり、そのDNAが発想の転換をもたらしてきたことを語りました。また卒業生、市民、学生、研究者の「ネットワークハブ」が、政策科学部の進化において重要であると述べました。
福岡洋一茨木市長
村山皓名誉教授
隼田さんは、政策科学部が様々な学問を組み合わせて課題解決に取り組む学問であるため、どの時代も、どのような課題にも柔軟に対応できる力を持ち続けてほしいと語りました。また学生には主体性をもって取り組む重要性を伝えました。
水谷さんは、物事を多面的に見ることや、仲間とともにチャレンジすることを政策科学部で学び、社会に出てからも役立っていると語りました。また大学内で学びを完結させない「社会とつながる機会の提供」が今後ますます重要になると述べました。
隼田正洋さん
水谷智子さん
森教授は、教員、学生、事務局が一丸となった「コミュニティの力」が大学院GPやCRPS開設といった様々な取り組みを推進してきたことを紹介しました。加えて大学を超えて、茨木市や様々な団体、市民などと共創し、「政策のソーシャル・イノベーション」に取り組むことが、今後の進化において重要であると述べました。
森裕之教授
シンポジウムの様子
シンポジウムの最後には、森島朋三理事長が、学部創設30周年を迎えるにあたり、多大な支援と協力をいただいたことに感謝の意を表しました。政策科学部の創設理念が、全学の目指すべき姿と大きく重なることに触れ、「政策科学部のさらなる展開が、全学に大いに生かされるものと信じております」と述べました。
森島朋三理事長
来場者には記念品が贈られました
式典後に開催された祝賀会には約150名が参加し、久しぶりの再会を喜ぶ声が多くの場で聞かれました。祝賀会の冒頭、川口清史元総長・元政策科学部長よりご祝辞をいただき、続いて見上崇洋元副総長・元政策科学部長より乾杯のご挨拶をいただきました。抽選会では、卒業生や政策科学部にゆかりのある企業から景品をご提供いただき、会場は大いに盛り上がりました。
川口清史元総長・元政策科学部長
見上崇洋元副総長・元政策科学部長
祝賀会の様子
ご提供いただいた景品
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2025.1.12
2025年3月に定年退職を迎えられる平岡 和久教授の退職記念講義を開催いたします。
多数のご来聴をお待ちしております。
- 日時:2025年1月31日(金) 5限 16:20~17:50
- 場所:立命館大学 大阪いばらきキャンパス H棟2階 H202教室
- テーマ:『地方財政研究を振り返って』
- 事前の申し込み不要
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2025.1.12
2025年3月に定年退職を迎えられる周 瑋生教授の退職記念講義を開催いたします。
多数のご来聴をお待ちしております。
- 日時:2025年1月20日(月) 3限 13:00~14:30
- 場所:立命館大学 大阪いばらきキャンパス A棟3階 AC330教室
- テーマ: 『物理工学から政策工学へ』
- 事前申し込み不要
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2024.12.10
12月2日に政策科学部は、2回生「研究実践フォーラム」合同授業において学生の最終発表会を実施しました。
研究実践フォーラムは政策科学部の問題解決型の教育方法(あるいはPBL教育方法)に基づいて2回生に開講する小集団演習科目で、研究グループ(通称:自主プロジェクト(学生の関心テーマに基づき編成するもの)と特定プロジェクト(教員が提案する国内外のもの))毎にテーマを設定し調査し研究を進め成果を取りまとめるチームワーク科目で、年末にプロジェクト研究成果発表会を行い研究成果報告書の提出を義務付けるものです。学生の研究成果発表会には、中間発表会と最終発表会を実施しています。いずれにおいても、教員が審査をするとともに論評し学生の研究の展開につなげる助言や指導を行っており、学生に学問的刺激が与えられ学びの成長につなげられるものとして高く評価されております。
今年度の中間発表会では、6優秀プロジェクト(4自主プロジェクトと2特定プロジェクト)が選出されました。4自主プロジェクトはLGBTQ教育プロジェクト、ジェンダープロジェクト、公共交通政策プロジェクトで、2特定プロジェクトはフィリピンプロジェクトとカナダプロジェクトです。12月2日に行われたのは最終発表会です。最終発表会は中間発表会により選出された前掲の6優秀プロジェクトから最優秀プロジェクトを選出するものです。結果、教育プロジェクトが今年度の最優秀プロジェクトとして選出されました。
なお、最優秀プロジェクトに選ばれた教育プロジェクトは、12月14日開催のアカデミックフェスタに進出します。当日の様子はまた後日HPに掲載される予定です。
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2024.12.04
スポーツ交流会(10月14日)
初めてだった昨年に続き、今年もスポーツ交流会が自治会メンバーの企画により、10月14日(月曜日)15時半~19時半でOICアリーナで実施されました。
4時間と長時間の企画でしたが、PS生から約30名、CRPS生を中心に留学生が約20名、計50名が参加して、バレーボールとバスケットボールを通して国際交流を深めました。
当日は、英語基準学生と日本語基準学生の混合チームを作り、日本語だけでなく英語やその他の言語での会話を通してスポーツを楽しみました。自治会が毎年行っている教学懇談会のアンケートでも国際交流を希望する学生は多いのですが、なかなか踏み出せない学生も多く、そういった多くの学生も、スポーツというイベントを通して、気軽に楽しく国際交流することが出来たようでした。
イベント終了時には、初対面だった学生同士も仲良くなり、お互いのSNSを交換をしている様子もたくさん見られました。
言語交流会(11月8日)
昨年に続き、今年も11月8日(金)15時半~19時半に自治会企画の言語交流会が実施されました。PS生から約25名、CRPS生を中心に留学生が約10名、計35名程度が参加しての言語交流会となりました。
当日は、紙でタワーを作成して高さを競う「ペーパータワーチャレンジ」や記憶力と反射神経を使う「なんじゃもんじゃ(カードゲーム)」、国際的な知識を問うクイズ大会を実施し、国際交流を深めました。
特に会話を必要とするペーパータワーチャレンジは、言語の壁を越えた協力が必要であることから、言語交流会の名にふさわしい言語を通した交流が楽しくできました。
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2024.10.25
2024年8月21日から9月1日にかけて政策科学部開講科目「研究実践フォーラム」(カナダ・プロジェクト)として、現地でフィールドワークを実施しました。
トロント
〈トロント本願寺〉
〇トロント本願寺とは
トロント本願寺はその名の通り、オンタリオ州トロント市に存在する浄土真宗本願寺派の寺院です。1947年ヒューロン通りに最初の祈りの場所を構え、それ以降トロントに住む仏教徒と共にその歴史を歩んできました。
現在のトロント本願寺
〇施設の様子
施設は1階~3階の構造で本堂は2階にあります。
3階は本堂を上から眺められるすりガラス、小さな図書スペースなどがありました。お香のにおいなどが苦手な礼拝者用に、部屋を隔てても法要に参加できるようすりガラス仕様になっているとのことでした。また図書スペースは非会員でも利用可能であり、仏教をはじめとした日本文化を多くの人々に知ってもらう機会になるのではないかと思いました。
〇日系移民とカナダにおける本願寺
トロント本願寺ではカナダにおける日系移民の歴史を、駐在僧侶である橋本 顕正様より教えていただきました。トロント本願寺に限らず、カナダにおける本願寺派の寺院は当時の日系移民にとってのアイデンティティであり、心の拠り所でありました。
カナダにおける本願寺派寺院の始まりは、1905(明治38年)にバンクーバーにて仏教会が設立されたところまで遡ります。設立にあたる土地の購入や建設費は、全て日系移民からの寄付により賄われました。このことからも、当時の日系移民にとって仏教がどれだけ重要な位置を占めていたかは想像に余りあるでしょう。その系譜として、私たちの訪れたトロント本願寺も、今日まで受け継がれてきたのです。
〇日系移民との関係の薄れ
橋本様によると、カナダにおける本願寺派寺院の運営者の確保は急務であるといいます。というのも、仏教知識と英語能力を十分に備え持つ人材が少ないということです。トロント本願寺においても、毎月の法要は殆ど英語で行われ、法要に参加する人々の多くは非日本語話者であるそうです。日本語の法要が行われるのは月1回程だそうです。トロント本願寺では毎週の法要と定期的なイベント(舞踊や一心太鼓などの、日本の伝統を取り入れたもの)により、日本の文化は受け継がれていますが、日系移民との関係は徐々に薄れているのが現状ではないでしょうか。
〇最後に
本コーナーではトロント本願寺にて学んだことをまとめました。
トロント本願寺の雰囲気はどこかあたたかく、落ち着くものでありました。入ってすぐのところには日本人形や掛け軸、親鸞聖人の像などがあり、日本を存分に感じられる場所でありました。また日系移民とカナダにおける仏教会の関係の歴史を深く知ることができ、非常に勉強になりました。いつかまた訪れてみたいと思いました。
ガイダンスの様子(3階スペースにて)
ガイダンスの様子(本堂にて)
<High Park>
〇High Parkとは
High Parkはカナダのオンタリオ州トロントに位置する公立公園です。敷地面積は161ヘクタール(東京ドーム約34個分)で、公立公園としてはトロント最大です。VIA Rail鉄道が通るユニオン駅の地下鉄から最寄りの地下鉄ハイパーク駅まで約30分でアクセスが可能で、最寄りの地下鉄ハイパーク駅からはすぐにアクセスすることができます。
〇High Parkの様子
敷地内には子ども用の遊具、プール、テニスコートなどのスポーツ施設、ドッグランや動物園など様々な施設が併設されていたこれらの施設は全て無料で利用できます。キッチンカーなどの出店もあり、一日を通して楽しむことができます。施設以外にも、敷地内には豊かな生態系が形成されており、それもHigh Parkの魅力の一つです。
High Parkのようす
High Park内のリス
〇High Parkにおける環境への取り組み
先述の通り、High Parkは豊かな生態系が大きな魅力のひとつです。数にして309種類の植物と70種以上の動物を有しており、Environmental Significant Area(ESA)に指定されています。敷地内にはこの豊かな生態系を維持するため、利用者に協力を呼び掛ける看板がありました。
また敷地内には自然再生エリアがあり、High Park内の山峡は樹木や低木の植え付けを通した再生に推奨されています。
利用者に協力を呼び掛ける看板
High Park内の山峡
執筆者:中山
<Downtown Yonge>
〇Downtown Yongeとは
トロントのダウンタウンヤング周辺は、大型ショッピングモールやエスニック料理店などが集まる場所です。実際に訪れると、多くの人が集まるイベントも開催されており中心地として賑やかな雰囲気でした。ショッピングモールは天井が高く広々とした空間で、日本にもある店から甘いお菓子や北米系ファッションの店など数多くの店が並んでいました。夜21時頃であったからか、営業時間中にもかかわらずどこの店でも片付けを進めていて営業中かわからない様子であり、日本との違いを感じました。
〇エスニック料理
また、ここではグルメもローカルフードからエスニックまで、様々なものが溢れています。私が訪れたタイ料理店では、アジア系からアメリカ系の人たちまで様々な国のお客さんが混在していました。一方で、店員さんはタイ料理店ということもあり東南アジア系の方が多かったです。メニューは、香辛料やハーブが強めのTheタイ料理で日本人にとって珍しいものが多くあり興味深かったです。
Downtown Yongeの様子
Downtown Yongeで食べたタイ料理
CNタワーはカナダ(トロント)のシンボルとも言える都市と国の歴史的、文化的象徴です。電波塔ですが、展望台やレストラン、アクティビティもあり観光地として有名です。
また、CNタワー周辺は、シンボルのCNタワーを中心にリプレイ水族館やロジャースマーケット等があり、子供から大人まで多くの観光客がいました。
CNタワー
<Central Market>
CNタワーから少し離れたところにはセントローレンスマーケットというたくさんのお店が並ぶ屋内マーケットもありました。食材やお土産はもちろん、サンドイッチやエスニック料理でランチを食べることもできるため、様々な楽しみ方ができます。トロントに行った際には是非訪れてほしいスポットです。
多くのスポットがあり、街中も華やかな都市部と言えるトロントは、最終滞在場所にぴったりだったと感じられました。
セントローレンスマーケットの様子
執筆者:久徳
<トロントで印象に残ったこと>
私はトロントで印象に残ったこと2つについて書いていきます。
まず、トロントに滞在して2日目の朝の城戸先生による観光ツアーです。この日はお昼までは自由時間であったため、希望者のみこのツアーに参加しました。この日の参加者は私と友人1人で、城戸先生の出身校であるトロント大学と、コリアンタウンを訪れました。トロント大学には塀がなく、街に溶け込んでおり、これは立命館大学との共通点とも言えるでしょう。また、コリアンタウンに入ると、雰囲気がガラリと変わったことも印象的でした。コリアタウンではお昼ご飯にビビンバをいただきました。補足ですが、カナダでは食べきれなかった食材を持ち帰ることができます。これは環境保全の観点からも非常に画期的であると考えました。
コリアンタウンで筆者が食べたビビンバ
次に、トロント大学のRodney Haddow名誉教授とのミーティングです。教授とのミーティングでは、約1週間カナダに滞在して感じたことや疑問点などについて、みんな積極的に質問を行っていました。その後、トロント大学の中を城戸先生の引率により見学しました。トロント大学の内部は非常に自然が豊かで、野生のリスを何匹も見つけることができました。また、学校は重厚感があり、トロント大学の歴史の長さを改めて感じました。
トロント大学内の様子
トロント大学内にいたリス
Rodney Haddow名誉教授とのミーティングの様子
執筆者:松田
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2024.10.25
2024年8月21日から9月1日にかけて政策科学部開講科目「研究実践フォーラム」(カナダ・プロジェクト)として、現地でフィールドワークを実施しました。
8月22日早朝、受講生10名はモントリオールに到着し、ノートルダム聖堂やモントリオール中央駅、映画館、モントリオール市役所などの公共施設を回り、公共機関で使用される言語の調査を行いました。また、公用語である仏語・英語のみならず、リトルイタリーやチャイナタウンと呼ばれる現地で広がる他国のコミュニティにも調査対象を広げ、現地での人々の生活や言語政策の観点からカナダの多文化主義についての理解を深めました。
モントリオール・ノートルダム聖堂
リトルイタリー ジャン・タロン市場
翌日、国際航空運送の安全・保安等に関する条約・国際標準・勧告方式やガイドラインを作成し、航空安全の向上を目指す“ICAO”(国際民間航空機関)のモントリオール本部を訪れ、実際にICAOで業務を行う日本の方々に話を伺いました。様々な技術の近代化が進む中で、パイロットの基準や気候・航空図など全国共通の枠組みを定めるICAOの業務や歴史・役割に加え、日本人目線のカナダでの暮らしについて、実際に国際機関で活躍されている方々の話を伺えるのは大変新鮮で興味深く、私たちの進路に関してもとても参考になりました。また、実際に会議に使用される部屋にも案内していただき、緊張感漂う空気感を肌で味わうことができたのはとても刺激的な体験でした。モントリオールでの学び、新たな発見は私達の視野を広げ、多文化主義や国際機関の仕事への深い学びに繋がりました。
ICAOモントリオール本部
会議室
執筆者:小川、宗戸
モントリオールからバスに乗りオタワへと移動しました。オタワでは3泊し、様々な体験をしてきました。最初に紹介したいのは、カナダの大学であるカールトン大学の生徒との交流です。
8月25日(日)に訪れたカールトン大学では、カナダで売られているお菓子やサンドイッチ、フルーツなどを用意し下さっていました。私たちは好きなものをとりながら、各自でお話をしていました。カールトン大学の生徒は日本に興味を持っている方達であるため、日本について質問をもらったり、また逆に私たちがカナダについて質問をしたり様々間な会話を行いました。交流の中間では、私たちが用意してきたパワーポイントを使って、プレゼンテーションも行いました。プレゼンテーションでは、私たちの学校について、そして何について調べているのかということを中心に用意しました。プレゼンテーションの中では、カナダの言語プログラムについて、体験されてきたカールトン大学の生徒に質問もさせてもらいました。
26日(月)には国立歴史博物館に訪れました。国立歴史博物館では名前の通り、カナダの歴史が現代に至るまで展示されており、時代をおって歴史を体験することができました。私たちはカナダにおける言語に関する事柄を中心に調査したいと考えていました。そのため、事前にカナダに関する論文などを読み込み様々な知識、考察を頭に入れてきました。そのおかげもあり、必然的にカナダの成り立ちについても知ることが出来ていました。自分たちの英語力だけでは理解できなかったことも、事前知識があったことで理解を促してくれ、楽しさにもつながりました。
オタワの滞在では一般のホテルではなく、モーテルと呼称される日本にはない宿泊施設に滞在しました。モーテルはホテルよりもリーズナブルに泊まる事ができ、駐車場に部屋が隣接しているので海外では多くの長距離ドライバーが利用しているそうです。
オタワ滞在の最終日、私たちは在カナダ日本国大使館を訪れました。大使館では公使と広報の方と私たちがカナダに訪れて数日生活をして気づいたことやカナダと日本の違い、課題点、日加関係について話し合いました。また、資料を用意してくださりカナダの都市ごとの大まかな違い、経済状況、産業の違いについて説明してくださりました。医療体制の仕組みや公共の道の整備さが日本とかなり異なる話題が出てきて初めての発見で驚きました。実際にカナダで何年も生活して国の重要機関で働いている方のリアルな意見と貴重なお話を聞けて非常に有意義な時間になりました。
執筆者:稲岡、川原
〈ナイアガラの滝〉
カナダ・プロジェクトではナイアガラの滝も観光しました。
世界三大瀑布の一つであるナイアガラの滝はカナダのオンタリオ州とアメリカのニューヨーク州の間に位置します。一番印象に残ったのはなんといってもナイアガラシティクルーズです。世界からナイアガラの滝を間近で見るために集まった観光客とともにクルーズ船に乗り込みました。滝の近くは嵐のような風と水量で息をするのも大変なほどでした。自然の壮大さと力強さを肌で感じた経験となりました。
夜にはナイアガラの滝のライトアップを背景に花火もあがりました。
〈ナイアガラ地域〉
ナイアガラ地域は前述の通り、国境が目の前にあるため、オールドアメリカンな建物が非常に多く、アメリカンな雰囲気を味わえることができました。ご飯についても同様で、昼食・夕食ともにステーキ・ハンバーガーを食べて、大満足でした。また、滞在するホテルにはコカコーラ専門店が併設されており、コカコーラを使ったアイスクリーム、シェイク、パフェがメニューにあり、コカコーラ好きにはたまらない店でした。滞在は1泊2日したが、楽しい2日間となりました。
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2024.10.11
政策科学部の集中セミナー(桜井良ゼミ3回生)が、北海道の知床世界自然遺産地域で2024年9月9日から13日まで行われました。政策科学部の卒業生である知床財団の職員のガイドのもと、学生はヒグマが生息する森を歩き、野生動物と共存することの難しさや可能性を学びました。また世界自然遺産地域に隣接する斜里町立知床ウトロ学校で交流会を開き、ゼミ生が地元の小中学生や保護者に対して、勉強することの意味や大学生活について発表し、話し合いました。学生は、子どもたちの目線に立ってコミュニケーションをとることの大切さを学んだようです。
最終日には知床でホテル業を営む北こぶしリゾートと連携しワークショップを開催し、自然共生社会の実現に向けて、観光業にどのような役割が求められているのか、ゼミ生、北こぶしリゾート職員、そして地元の大学生(北見工業大学、東京農業大学[北海道オホーツクキャンパス])が議論しました。
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