R-GIRO Junior
立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)は、小中高生の科学に対する興味や関心を醸成する教育の一環として、立命館高等学校の卒業課題研究に対して研究指導を行う取り組み「R-GIRO Junior」を2010年にスタートしました。
R-GIRO Juniorは、生徒を必ずしも高いレベルに引き上げることにこだわらず、生徒の自主的な研究意欲を引き出すことを中心に指導を行うもので、これまでの高大連携をさらに深化・発展させることにより「高い学力や幅広い経験」「学んだことを発信し応用する力」「科学を社会へ役立てる使命感」を有し国際舞台で活躍する科学者の育成を目的としています。
指導教員はR-GIRO研究プロジェクトリーダーである教員を中心として、生徒のテーマによってはR-GIRO以外の教員と協力し、柔軟な対応で生徒の支援に取り組んでいます。
立命館高等学校について
2002 年度より文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、国際教育を1 つの切り口として、国際舞台で活躍する科学者を育成する教育システムの研究を行っており、それを通じて多くの優秀な科学者を輩出することを目指し教育活動に励んでおります。
立命館中学校・高等学校は、1905年「私立清和普通学校」として誕生して以来、100年を超える歴史を重ねてまいりました。その中で、学問を通して常に命を輝かせる、つまり勉学を積むことで、各自の使命をまっとうするという精神が受け継がれてまいりました。私たちは現在、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けています。国際教育を1 つの切り口として、国際舞台で活躍する優秀な科学者を多数輩出することを目指し、研究活動を行っています。高校生の科学への知識や感性を広げるため、大学等との連携により幅広い経験を積ませるなど、様々な工夫を行っています。
地球規模での問題に科学の重要性が問われていることを彼らが認識し、社会的使命感に目覚めるように導くには、現在の問題に直面した取組みが必要不可欠です。R-GIROにおける研究は、研究室で成果が完結してしまう従来のような研究ではなく、その枠を飛び出して、その成果を通じて広く社会貢献を行うことまでを視野に入れた研究活動です。R-GIRO Juniorの取組みによって、その雰囲気を高校生という多感な時期に経験できることは、彼らの将来にとってこの上ない財産になると、私たちは考えます。
将来、ここで学んだ仲間の中から、科学を通じて人類に貢献できる人物が生まれてきたならば、どんなに素晴らしいことでしょう。私たちはそれを大いに期待しつつ、この取組みを立命館大学の皆様とともに進めてまいります。
指導の流れ
研究指導テーマ一覧
課題研究テーマ | 担当教員 | |
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鴨川・宇治川の水質調査 ~pH・リン酸濃度から見る環境調査~ | 理工学部 | 中島 淳 |
折り紙を用いた星型多角形の形成と分類 | 理工学部 | 安富 健児 |
日本の算額研究 | 理工学部 | 渡部 拓也 |
金属イオンの違いにおける乳酸菌の培養 | 生命科学部 | 今中 忠行 |
さまざまな物質の濡れ性 | 理工学部 | 飴山 恵 |
岩が冷えて割れる? ~京都府福知山市における柱状節理に関する研究 | 理工学部 | 玉井 雅人 |
オオナカダモの光合成と光の色の関係 | 薬学部 | 民秋 均 |
土壌中のセルロース分解微生物の探索 | 生命科学部 | 今中 忠行 |
化学電池の起電力向上の検討 | 理工学部 | 中田 俊隆 |
色素増感型太陽電池の作製とその発電効率の条件 | 理工学部 | 服藤 憲司 |
ダウンフォーカスの大きさとミニ四駆の速度の関係 | 理工学部 | 渡辺 圭子 |
自作燃料電池の発電効率と積算電力 | 理工学部 | 川畑 良尚 |
因数と循環節の2分割和についての考察 | 理工学部 | 加川 貴章 |
スピーカーエンクロージャーの仕組み | 情報理工学部 | 西浦 敬信 |
渡月橋の構造の分析 | R-GIRO | 小林 紘士 |
放射線による遮蔽効果 | 理工学部 | 藪 博之 |
珪藻から見る古代の地層環境 | 理工学部 | 玉井 雅人 |
コーヒーカップの描く軌跡 | 理工学部 | 青井 久 |
課題研究テーマ | 担当教員 | |
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メダカの体色変化による色素胞観察 | 薬学部 | 高田 達之 |
人工的な紅葉~自然界で紅葉しない植物を紅葉させる~ | 薬学部 | 民秋 均 |
プラナリアの記憶と学習 | 薬学部 | 谷浦 秀夫 |
納豆菌と乳酸菌による水質浄化 | 生命科学部 | 今中 忠行 |
アホロートルの変態に関する研究 | 生命科学部 | 西澤 幹雄 |
バイオプラスチックは本当に分解されるのか? | 生命科学部 | 久保 幹 |
栄養素を用いた鉄の還元 | 薬学部 | 民秋 均 |
自分が出している音と他人が聞く音の違い | 情報理工学部 | 西浦 敬信 |
ソフトテニスボールの変形 | 理工学部 | 大上 芳文 |
音楽で心地よさをつくる音の秘密 | 情報理工学部 | 西浦 敬信 |
三角関数のグラフにおける空白域の研究 | 理工学部 | 渡部 拓也 |
ミラーシステムを用いた正多面体の作成とその応用 | 理工学部 | 渡部 拓也 |
ルーローの多角形の一般化と重心の軌跡 | 理工学部 | 渡部 拓也 |
町の景観に見られる特性 | 理工学部 | 武田 史朗 |
放射線の透過性と様々な金属の遮蔽効果の関係 | 理工学部 | 藪 博之 |
課題研究テーマ | 担当教員 | |
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微生物を用いた生分解性プラスチックの分解に関する研究 | 生命科学部 | 久保 幹 |
ケルセチンの金属染色 | 生命科学部 | 堤 治 |
金属樹のよりよい生成方法とその結果 | 生命科学部 | 堤 治 |
超伝導物質の合成 | R-GIRO | 峯元 高志 |
温度勾配による電流の発生 | R-GIRO | 峯元 高志 |
酸化チタンの光触媒作用を用いた水の分解 | 薬学部 | 民秋 均 |
光触媒シリカゲルによる水浄化 | 理工学部 | 中島 淳 |
水質と水生物質の相関関係の分析 | 理工学部 | 中島 淳 |
メダカを用いた色素胞実験 | 薬学部 | 高田 達之 |
卵殻膜の性質 ~卵殻膜の存在理由と身体への影響~ | 薬学部 | 高田 達之 |
金属の抗菌作用 | 生命科学部 | 三原 久明 |
金属イオンによる酵母菌のストレス ~DNAフラグメンテーション~ | 生命科学部 | 三原 久明 |
蚕から宇宙放射線の影響を調べる | R-GIRO | 青柳 克信 |
独自ルールを用いた”ハノイの塔”の拡張 | 理工学部 | 中島 久男 |
塩山幾何学を用いたボロノイ図の解析 | 理工学部 | 中島 久男 |