Voices for future leaders修了生紹介

2期生

望月 菜穂子

望月 菜穂子Mochizuki Nahoko

株式会社竹中工務店
営業本部 営業企画部 副部長

立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について

自分の仕事や好みに直結しない分野についても関心を持ち、深く考える姿勢が身についたと感じています。これは、経済・歴史・国際関係・自然科学・文化など、多様な分野の第一人者から講義が受けられる、西園寺塾ならではの成果だと思います。また、様々な業種や立場の塾生からも、大いに刺激を受けました。同じ本を読んで書いたレポートにも、全く違った視点からの指摘があり、自分の視野の狭さを実感することもしばしばでしたが、毎回のディスカッションを通して、物事を柔軟に、より広くより深く捉えることを学びました。
西園寺塾での1年は、一見、仕事に直結しないような学問が、今の、そしてこれからの私にとってどういう意味を持つのかということを私なりに見出しながら勉強ができた日々でもありました。企業経験を積んだ社会人が改めて学ぶことの価値を気づかせていただきました。学んだことがこれから具体的にどういう成果になるのか、あるいは私の周囲の人たちにそれを分け与えていくことができるかどうかは、今後の自分次第です。その意味では、西園寺塾の修了の日は、これからずっと続いていく勉強のスタートの日になったと感じています。

特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。

松井孝典先生の「宇宙誌」です。宇宙の始まり・地球の誕生・人類の起源といった、物理化学的なアプローチから、「人はなぜ存在するのか」に行きつく思考の展開に引き込まれました。「科学は否応なく哲学の領域に足を踏み入れていかざるを得なくなる」という言葉に共感するとともに、宇宙の中の地球という視点で、改めて地球環境問題の重要性について考えさせられました。先生とのスリリングな質疑応答やディスカッションも、大変印象に残る講義でした。
九州のフィールドワークは、本郷真紹先生の事前講義を踏まえて訪れた高千穂・天岩戸や西都原古墳、立命館アジア太平洋大学(APU)の学生さんとの懇談など盛りだくさんの内容で、印象的でした。特に黒木本店では、原料の生産から廃棄物処理まで一貫して手掛けるシステマティックな事業と、黒木敏之社長の焼酎造りにかける熱い思いに感銘を受けました。

今後の夢や目標を教えてください。

現在私は、全社的な営業戦略の立案や組織などの「仕組み」作りを通して、営業活動を主導・支援する、営業企画という業務に従事しています。その中でいま私が目指しているのは、受注一品生産の建築業界において、科学的なマーケティング手法を確立すること、専門家集団たる営業組織を作り上げることです。市場の変化を予測して中長期市場の見通しを立てるとともに、多様な業種のお客様に対応する営業担当者それぞれに、専門的な得意分野を確立すべく、日々奮闘しています。

未来の西園寺塾 塾生にメッセージをお願いします。

40冊・11,000ページを超える本を読み、レポートを書き続けることは、決して楽なことではありません。でも、日々の仕事に追われるなかで、何かを変えたい、変わりたい、という意志ある人には、必ず得られるものがある場所です。
先生方や塾生など、様々な新しい出会いも待っています。興味のある方は、ぜひ勇気を出して、門を叩いてみてください。