文字サイズ


教員紹介

一覧へ戻る

森 正樹教授 MORI Masaki

所属学科
物理科学科
研究室
天体物理学研究室
学位
理学博士

経歴概要

1983年3月 京都大学理学部 卒業 1985年3月 京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士前期課程 修了 1988年3月 京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士後期課程 単位取得退学 1988年7月 京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士後期課程 博士号取得

研究について

研究分野・テーマ

高エネルギーガンマ線天体物理学

研究キーワード

宇宙における高エネルギー現象、宇宙線の起源

研究概要

最も波長の短い光、ガンマ線を通じた宇宙の研究により、可視光だけでは分からない高エネルギー宇宙の姿を明らかにしていきます。重い星が進化の最期に大爆発を起こした後に残される超新星残骸、周期的なパルスを放出する中性子星であるパルサーおよびそれを取り巻くパルサー星雲、コンパクト星とのX線連星、中心の巨大ブラックホールをエネルギー源とする活動銀河核など、活動的な高エネルギー天体では、電子や陽子が高エネルギーまで加速され、周辺の放射や物質との相互作用からガンマ線が発生します。ガンマ線は磁場に影響されずに直進し、その到来方向が発生源の方向を保つため、天体における粒子加速現象の研究にはうってつけの探針といえます。BKCキャンパスの60 cm屈折望遠鏡による可視光観測など、他の波長の観測結果も総合しながら、天体物理学の研究を進めています。

  • フェルミ宇宙ガンマ線宇宙望遠鏡で観測したペルセウス座銀河団方向のガンマ線強度分布。

インタビュー

研究者になったきっかけ

中学では科学部に属するなど理科は好きでしたが、中学3年生の夏に友人の誘いで観察したペルセウス座流星群と、その冬のウェスト彗星の印象は特に強烈で、天文現象を見ることが楽しみになりました。また、この頃読んだ町田茂先生の「素粒子」(中公新書)には、物質の本質を解明しようと物理学者が様々な方法論で挑んでいる様子が生き生きと描き出されていました。私もこのような探求に参加したい、と切に願うようになり、物理学科に入って研究者になることを目指しました。

受験生へのメッセージ

我々の住んでいるこの宇宙の仕組みについてもっと知りたい、このような欲求は多くの人に共通して存在していると思います。理解できたと思えることはどんどん増えていますが、まだまだ分からないこともたくさんあり、研究対象は尽きません。その一端に触れてみませんか。現代の天体物理学として学んだことが社会ですぐに役立つ場面は少ないでしょうし、そのまま仕事に生かせることもほとんどないかもしれません。しかし、変化の激しい社会にあって、新たな技術はすぐに陳腐化していきますが、物理学の方法論を通じて習得する論理的考え方は色あせることはなく、いろいろな場面で必ず役に立つと思います。

関連リンク