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教員紹介

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加川 貴章教授 KAGAWA Takaaki

所属学科
数理科学科
研究室
加川研究室
学位
博士(理学)早稲田大学

経歴概要

1991年3月 早稲田大学理工学部数学科 卒業 1993年3月 早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻博士前期課程 修了 1997年3月 早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻博士後期課程 単位取得満期退学 1998年3月 博士(理学)早稲田大学 1999年4月 立命館大学理工学部数学物理学科(数学課程)助教授 2000年4月 立命館大学理工学部数理科学科助教授 2007年4月 立命館大学理工学部数理科学科准教授 2011年4月 立命館大学理工学部数理科学科教授

研究について

研究分野・テーマ

整数論

研究キーワード

不定方程式

研究概要

私の研究のテーマは整数論、特に不定方程式です。一番簡単な不定方程式は高校の数学Aでやるax+by=1ですが、Fermat方程式「nが3以上の整数である時、x^n+y^n=z^nを満たす自然数x,y,zは存在しない」、Catalan方程式「x^a-y^b=1を満たす2以上の自然数x,a,y,bはx=3,a=2,y=2,b=3に限る」など、ここ数十年で“掘り返された”不定方程式もあります。その他にも“掘り返されて”いない(予想の段階に踏みとどまっている)不定方程式が沢山有ります。“Jesmanovicz予想”、“Beal予想”、“寺井予想”など、その他沢山。そういうところを“掘り返す”のが最近の楽しみです。

インタビュー

研究者になったきっかけ

1回生の後期の講義で、不定方程式x^2+y^2=z^2 を満たす互いに素な自然数x,y,z(ピタゴラス数という)を決定するという問題がありました。そのために左辺を (x+iy)(x-iy)(iは虚数単位)と分解するというのが不思議で、春休みに図書館を回ってみると、それは「代数的整数論」という世界では凄く自然な考え方だ、というのを知って、そこから魅入られてしまいました。その後「代数的整数論」の中でも、Hasseのノルム原理、中心拡大、p拡大、楕円曲線など色々研究しましたが、結局ピタゴラス数の世界の面白さから抜けられず、不定方程式の研究を続けている昨今です。3^n+4^n=5^nを満たす自然数 n が2しかないなんて面白いと思いませんか?

受験生へのメッセージ

最近高校の数学の課程(数学A)に整数論(ユークリッドの互除法、一次不定方程式、合同式など)が入ったのを大変嬉しく思っています。ただ、入試の問題のようなパズル的なものが整数論の全てではありません。もっともっと奥深く、抽象的な世界も整数論の魅力の一つです。ベクトル、微分積分、複素数平面、確率、統計などを道具として使います。もちろん大学、大学院で修める数学も使います。整数論の世界にどっぷりはまってみると面白いですよ、みなさん

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