昨秋のクリスマスボウル優勝までの道程で最も苦しめられたチームが龍谷大平安だ。
初戦であった準備不足を突かれて、1点差で辛うじて勝利をもぎ取った。
その記憶は選手たちには鮮明に残っている。
初戦であろうとも全力で無いと敗れる。それが高校アメフトの厳しさであり、魅力だ。
試合は龍谷大平安のオフェンスで開始。立命館宇治のキックは大きく弧を描き、平安の選手の手に収まる。
ゲームが始まった。
第1Qは平安高校のオフェンスを立命館宇治のディフェンスがほぼシャットダウン。
オフェンスはランを中心にリズムを作ると、パスを入れながら、ターゲットを絞らせない。
2つのタッチダウンを決め、13-0で陣地を入れ替える。
第2Qも立命館宇治ディフェンスが平安の攻撃を封じて、前進を許さず、オフェンスがさらに2つのタッチダウンを決め、27-0。
後半、流れを完全に掴んだパンサーズはさらに得点を追加し、34-0。そして最後はゴール隅へのパスを決め40点差がつき、試合が終了した。
気温が上がり、厳しい環境の中でも集中力を維持し、パワーとスピードの持ち味を十分に発揮した。
春のチームとはまた一つレベルを上げた感が伝わってくる。
しかし、一番のポイントは、関西の強豪を相手に接戦になったときに、一人一人の選手が自ら流れを生み出す原動力となれるかだ。
流れに乗るのは容易いが、流れに抗う心こそが未来を切り開く。