■第39回関西高等学校アメリカンフットボール選手権大会

関西大会優勝

2009年6月27日(土)第39回関西高校アメリカンフットボール選手権大会決勝が行われ、京都代表立命館宇治高校パンサーズは滋賀県代表北大津高校と対戦し50対30で勝利し、みごと優勝の栄冠にかがやきました。8年ぶり2度目の関西大会優勝です。

Team
1Q
2Q
3Q
4Q
Total
立命館宇治
7
21
15
7
50
北大津高校
0
6
8
16
30

試合は第1Qに立命館宇治が先制点をあげ、その後、北大津がQBのランプレーで進み、2Q早々にタッチダウンを上げますが、それのPATを立命館宇治が阻止し、7-6と優位のまま、2Qにつづけて3TDで引き離し、後半は得点の取り合いの様相。結局前半のリードを保った立命館宇治が50-30で勝利しました。

今回、関西高校フットボール史上初めて 京滋で決勝戦を戦いました。このことには非常に感慨深いものがあります。

また、関西学院、大産大、北大津と大阪・兵庫・滋賀の一位の強豪と連続して戦い、同じシーズン中に全てに勝利し頂点に立ったことは立命館宇治の歴史上、初めてのことです。とくに、関学、大産との戦いは接戦で、どちらも先に得点を許し、追い上げて逆転勝利をつかんだことは特筆されるべきこと。見ている側としても、はらはらどきどきしながら見れるアメリカンフットボールならではの楽しさを伝えてくれるものでした。

昨年春は府予選で敗退したチームが翌年に「まさかの優勝」。一体だれがこんなことを予想したでしょうか。おそらく先入観により、立命館宇治以外の強豪校が優勝するのではと予想してたと思います。そこをひっくり返したところに立命館宇治たる値打ちがある。良い意味で予想を裏切られた感じがします。この「予想」について思い出す言葉があります。 その昔、パソコンの父と呼ばれ、パーソナルコンピュータを生み出した電算機科学者のアラン・ケイは、ひとりの学生に「これからコンピュータ社会は、どうなっていくと予想していますか」と聞かれたとき、「未来は予想するものではない、未来は変えうるものだ」と答えたと言います。PCは誰かが予想したから生まれたのではなく、私がこんなものが欲しいと思い、努力したから生まれてきたものであって、予想の議論には意味がない。未来にこんなものが欲しいと願えば、それを生み出せば良いのだと語りました。この周囲の予想を裏切る「優勝」こそが、「未来」に繋がるものではないかと思います。まわりは誰も立命館宇治の優勝など思い描いていないときに、自分たちが優勝するのだと「イメージ」し、そのための努力を惜しまなかった「チーム」。未来は変えうるものだということを実際に実現したことに、私は値打ちがあると信じます。この「ひとつ」が実現すれば、次の「ひとつ」がまた見えてきます。どうせ無理とあきらめないで、そうしたひとつひとつの積み重ねが「未来」につながるのだと信じて。同時に、このことは、我々だけでなく、すべてのチームにあてはまります。頂点にたった今、みんなの目標(ターゲット)として、さらに大きな未来を描こう。

「教えるとは共に未来を語ること,学ぶとは誠実を胸に刻むこと」(ルイ・アラゴン)

 

最優秀選手賞(斉藤杯)

立命館宇治高等学校 

#26 木下 勝貴

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