■ 第54回全国高等学校アメリカンフットボール選手権大会

クリスマスボウルで勝利し、2年ぶり3度目の日本一

Won the Christmas Bowl and became Japan's No. 1 for the third time in two years


全国高校アメリカンフットボール選手権決勝「クリスマスボウル」が12月24日(日)横浜スタジアムで行われ、関西代表:立命館宇治高校アメリカンフットボール部パンサーズが19対11で関東代表:佼成学園ロータス(東京)を破り2年ぶり3度目の優勝を飾りました。試合は先取点を奪われる形でスタートしましたが、第2クオーターに自陣深くからパントリターンTDを決めて逆転し、その後もチームが一丸となり得点を追加するなど最後まで攻め続け、優勝を果たすことができました。関東での開催にも関わらず、多くの応援団に駆けつけていただき選手たちに多くのご声援をいただき本当に有難うございました。

Team 1Q 2Q 3Q 4Q Total
立命館宇治高校 Panthers 0 10 9 0 19
佼成学園高校 LOTUS 3 0 0 8 11



佼成ロータスは、2年前のクリスマスボウル以来の対戦。佼成はその後、2年間負け無し、前年度のクリスマスボウルの王者。体格の大きい選手が多く、一対一の個のパワーでは、明らかに我々を上回る。これを組織的にどう攻略するかが立命館宇治パンサーズの工夫のしどころ。前日のミーティングでは、ゲームプランはロースコア展開を目指し、ディフェンス勝負。ディフェンスは6点になるところを3点におさえ、3点になるところを0点に、ロングヤードをショートヤードにと、耐え忍ぶ。そして数少ないチャンスでオフェンスが点を取ることを確認した。

試合は佼成の攻撃から試合が始まる。佼成陣地35Yから左オープンを走られ一気に自陣36Yまで進まれ、圧倒的なランプレーの力を見せつけられる。続くプレーはドロープレーで中央を割って走られ自陣12Yレッドゾーンまで進まれる。ここで、立命館宇治は粘りを見せ、4thダウンまで耐え忍ぶ。佼成はここでキックを選択。佼成のファーストシリーズで5分を費やし3点を先制される。しかし、「ゲームプラン通り」チームの誰もが心の中でそう呟いただろう。返す立命館宇治の攻撃は自陣32Yから、右のオープンを走り1stダウンを獲得。43yまで進むも佼成の厚いディフェンスに阻まれパント。敵陣15Yまで戻す。佼成は次々にランプレーで1stダウンを続け、フィールド中央付近まで進まれる。立命館宇治ディフェンスはここで凌ぎ、佼成はパント。ボールは10Yまで届き、立命館宇治のリターン。これが左ライン際を切り裂き、90Yのリターンタッチダウン。ビッグプレー、一発で7-3と逆転に成功。勢いづく立命館宇治。思わぬ形でビハインドになった佼成のオフェンスは不発。パント。立命館宇治のオフェンスは、得意のランプレーで佼成ラインを抉じ開けようとするも、ロスさせられる。3rdダウンでパスを成功させ、自陣32Yで1stダウン。QBスニークで7Y。右のショートパスで1stダウン。自陣44Y。中央のランで7Y前進。右へ流れるランで更新。敵陣44Y。左へのスクリーンパスで敵陣41Y。3rdダウンコンバージョンで右に流れてパスを成功させ、敵陣25Yからファーストダウン。残り38秒。ラン・パスでタッチダウンを狙うも成功せず、残り2秒で25Yからフィールドゴールを成功させ、10-3と1ポゼッション差で前半を折り返す。

後半は立命館宇治のリターンから。自陣18Yからの攻撃。しかし、3rdダウンで投げたパスを相手にインターセプトされ、自陣15Yからゴールを背負ってのディフェンス。ここで立命館宇治ディフェンスは佼成自慢のランプレーを3度止めて4thダウン5。佼成のフィールドゴールフェイクのランプレーを値千金のタックルで仕留める。再び自陣10Yから立命館宇治オフェンス。このファーストプレーで、ランニングバックが左へのランプレーで駆け抜け、チーム全体で相手DBを効果的にブロックすることで、一発で90Yタッチダウンへつなげた。16-3とリードを広げる。続く佼成の攻撃は、パスで状況打開を図るも成功せず。パント。自陣40Yから攻撃。一気にQBランで敵陣25Yまで進む。さらにQBランを重ね敵陣18Yまで攻め込み、フィールドゴールを成功させ、19-3と16点差にリードを広げる。佼成は自陣30Yからの攻撃。残り時間が無い佼成はパスを投じ、インターフェアを誘われ、その後パスフェイクのランプレーで自陣の29Yへ攻め込まれる。ここからロングパスでタッチダウン、その後の2ポイントも奪われ、19-11と8点差に詰め寄られる。第4Q残り9分48秒。まだまだ時間は残されている。立命館宇治の攻撃は自陣26Yから中央のランプレーで7Y前進するも4thダウンパント。敵陣14Yからのディフェンス。これを3アンドアウトに仕留め、立命館宇治自陣30Yからのオフェンス。残り6分53秒。ランプレーで時間を消費し、3アンドアウト。残り4分47秒。敵陣34Yからのディフェンス。佼成の攻撃をことごとく仕留め、4thダウンパントフェイクのプレーを仕留めて、残り3分8秒、敵陣15Yからの攻撃。立命館宇治オフェンスはランプレーを続けて時間を消費。残り1分26秒でボールオン敵陣10Yまで進み、フィールドゴールチャレンジを失敗。佼成はスクリーンパスでダウン更新。その後パスで自陣39Yまで攻め込まれる。残り32秒。佼成QBの投じたパスを立命館宇治がインターセプト。残り22秒。立命館宇治オフェンスはビクトリーフォーメッションからニーダウン。時間を進めて勝利を確定。立命館宇治パンサーズは、ここ横浜スタジアムで王者佼成を2年ぶりに3回制し、日本一に輝いた。

 

最優秀ラインマン賞は山口祥太朗、最優秀バック賞は漆原大晟(ともに立命館宇治)が受賞。
 

遠方の横浜での試合にも関わらず、新幹線で多くの級友、保護者、卒業生が駆けつけてくれました。特に野球部のみなさんの力強いエール、チアリーダーのみなさんの変わらぬ声援は心強く大きな後押しとなりました。何より保護者のみなさんには、多大なるご協力をいただいたことに心より感謝いたします。
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