■ 第53回関西高等学校アメリカンフットボール選手権大会京都府予選
惜敗でも見せた力―Panthers、関西大会での熱戦
A Close Defeat Yet a Display of Strength - Ritsumeikan Uji High School Panthers in the Kansai Tournament
2024年6月8日、関西アメリカンフットボール選手権2回戦で立命館宇治高等学校Panthersは、大阪産業大学附属高校Fighting Angelsとの一戦に臨み、19対21の僅差で敗れましたが、その内容は多くの可能性を示すものでした。
Team | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total |
立命館宇治高校 Panthers | 3 | 7 | 3 | 6 | 19 |
大阪産業大学附属 FightingAngels | 0 | 14 | 7 | 0 | 21 |
試合は立命館宇治のキックオフしたボールを大産大の選手がリターンをするも、激しい当たりを受けてファンブル。ボールを押さえたのは立命館宇治。敵陣24Yからの攻撃権を得た。ゴール前まで進むも、大産大のディフェンスは固く、キック3点を先制する。3-0。第1Qは双方が相手のディフェンスに攻撃を阻まれ得点は動かず。第2Q残り2分30秒に、大産大にロングパスプレーでフィールド中央まで進まれ、続けてパスでタッチダウンを奪われる。3-7。その後立命館宇治はキックリターンをフィールド中央まで戻し、残り時間1分00秒にお返しとばかりに、ロングパスでタッチダウンを奪い7-10。逆点。大産大もキックリターンで立命館陣地まで踏み込み、パスでゴール前まで進まれ、残り時間0分28秒にIフォーメーションからのランフェイクプレーアクションパスでゴール中央を切り裂かれる。立命館宇治も限られた残り時間で再度逆転を狙うも、敵陣10Yまで進むも時間切れ。前半を10-14で折り返す。
後半は立命館宇治の攻撃。敵陣19Yまで進み、キックで3点を返す。13-14。まだ一点のビハインド。その後、大産大はパスプレーからのタッチダウンで7点を奪い8点差に広げられる。13-21第4Qに入り、左奥へランプレーで走り抜けタッチダウン。19-21。PATはもちろん2Pointを選択。ランニングバックがボールを受け中央へ走り込むもゴールラインまでは数インチ足らず。2点のビハインド。残り時間は9分。まだ追いつける。双方パントを1回ずつ蹴り、立命館宇治が大産大の攻撃を止め、立命館宇治が敵陣45Yからの攻撃権を得たのは残り時間2分20秒。パスで41Yまで進む。しかし、大産大のディフェンスの鋭い攻めに前進が阻まれる。残り時間0分29秒でギャンブルを選択するもQBサックに会い攻撃権を奪われ万事休す。2点差を詰めることができず、接戦をものにすることができなかった。
試合を振り返れば、スタッツでは攻撃回数-獲得ヤードでは、大産大附属が31回で227Y、立命館宇治が51回で298Yとパンサーズが上回っている。特にランプレーでは獲得ヤードが57対150で大きく上回っていることから、大産大の攻撃を立命館宇治は十分に止めていたことが分かる。しかし、試合の結果は逆で大産大附属が勝利した。チーム全体の力はついているが、此処ぞという場面での勝ち切る力の不足、隙をつかれて取られる甘さが試合に出たというべきだろう。春はこれで終わり、次のシーズンで心構えを変えなければ。