中高
【GCP(グローバルチャレンジプログラム)】『作って、食べて、知って京菓子をとことん追求』
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『作って、食べて、知って京菓子をとことん追求』
異文化理解には自国の文化の理解が不可欠です。コロナ禍で海外派遣プログラムを実施できない状況が続く中、これを好機と捉え、日本文化を知る機会とし、今年度よりGCPに『日本文化探求企画』を新たに設定しました。幸い、本校は何世代も継承されている伝統芸能や技能、様式が数多く残る京都に立地しています。この立地を活かし、今回実施した企画をご紹介します。
『作って、食べて、知って京菓子をとことん追求』
このプログラムには中学1年から高校3年の生徒10人が参加しました。
京菓子の奥深さと魅力を知り、テーマに沿ったオリジナル京菓子をデザインするのがプログラム内容です。有斐斎弘道館では毎年、京菓子展が開催されています。今年のテーマ「手のひら自然-徒然草2021」に沿ってデザイン画を作成しました。
以下が取り組みの内容です。
10月15日
「有職菓子御調進所老松」当主太田達様と「有斐斎弘道館」館長の濱崎加奈子様による講座では、京菓子について、お菓子の起源に始まり、お茶席での京菓子の持つ意味、京菓子は五感で堪能するなどさまざまな角度からお話し頂きました。
10月18日
オリジナル京菓子をデザインするにあたり、本校美術教員よる講座を実施しました。菓銘とデザインの結びつきや、表現者と客の立場でのデザイン構成について、さらに、テーマの徒然草の概要を学びました。
10月24日
・徒然草には仁和寺を舞台にした段がいくつか収められ、作者と縁(ゆかり)があるので「仁和寺」を訪れました。住職による徒然草とのゆかり、仁和寺の歴史などの講義を受けたのち、境内を案内して頂きました。
・「有職菓子御調進所老松」にて工房見学と京菓子作り体験をし、京菓子講座を受講しました。実際に京菓子を作ることで、形成の仕方、素材や色の出し方など新しい気付きの機会となりました。
10月27日
デザイン画作成の途中経過を共有する時間を作りました。
10月29日
完成したデザイン画の発表会をしました。徒然草のどの段から着想を得て、そこからどんなメッセージを伝えたいか、それを京菓子としてどのように形成、表現したいかを発表しました。最後に本校芸術科の熊本先生より講評してもらいました。
11月6日
「有斐斎弘道館」にて開催中の京菓子展を見学しました。お軸や生け花を鑑賞しながら優秀作品の京菓子とお茶を頂き、「一期一会」のお茶席を堪能させて頂きました。また、老松当主よりデザイン画の講評を頂き、中学3年松尾紗弥さんの菓銘「玄天」のデザイン画が優秀賞に選ばれました。数寄屋建築の会場には入選作品35点が展示されており、趣向を凝らした作品を鑑賞しました。
京菓子の魅力や奥深さを学ぶことを通して日本文化の素晴らしさを体感できる機会となりました。
<生徒の感想>
・今回のプログラムを通じて京菓子の役割や歴史、作り方を学べてとても貴重な機会だった。特に自分で和菓子のデザインを考えるのは少し難しかったが、初めてのことですごくワクワクしたし、また機会があればデザインを考えてみたいし、プログラムに参加したいと思う。
・普段触れる情報や知識としての日本文化ではなく、文化の根底にある思想やその歴史的背景について学べたことがよかった。また、茶道や日本庭園など、京菓子に関連する文化にも触れたことで、その他の文化に対する興味も深まった。
・今回の和菓子のGCPでは自分は和菓子の材料、食べ方、ビジュアル的工夫については一般的に流布している知識程度には知っていたが、和菓子の原型、成り立ち、調理方法とその理由など一歩踏み込んだ領域まで知ることができた。
・今回のグローバル・チャレンジ・プログラムで、京菓子の作り方や、ゆかりのあるお寺などについて学んだ。和菓子デザインは、お手の物と思っていたものの結果はさんざんだったが、またこういう機会があれば、何度でも参加したいと思った。
・京菓子のことだけではなく、古典の内容や、神社、食文化の歴史など、様々なことを学ぶことが出来た。一見関係のなさそうな事でも、それぞれの繋がりや背景を知ることができてよかった。また、様々な京菓子の展示を見ることができて凄く刺激を受けた。
今回の取り組みの一端をTHE KYOTOにて紹介して頂きました。
10月15日京菓子について学ぶ | ||
10月24日仁和寺訪問 | | |
| 10月24日和菓子作り | |
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| 10月18日熊本先生による講座 | |
10月27日デザイン画作成中 | 10月29日デザイン画発表会 | |
| 11月6日弘道館にて | |
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