中高
高校生企画「宇治の戦跡ツアーWOW」開催
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7月5日(土)、IBコースの1年生が企画した「宇治の戦跡ツアーWOW」を開催しました。戦後80年という節目の年を迎え、「私たちの学校がある宇治の戦争の歴史について、きちんと知りたい」という高校生の声をきっかけに、この企画が実現しました。
当日は、立命館大学特別講師の本庄豊先生のご案内のもと、宇治市内に点在する戦跡を巡りました。とくに、西日本最大規模の陸軍火薬製造所跡地を中心に、第二次世界大戦と宇治との関わりについて学びました。参加者は高校生5名と中学生14名。生徒たちは真剣な表情で本庄先生のお話に耳を傾け、戦争の歴史を捉えようとする姿が見られました。
生徒の感想(抜粋)
- >> 今回の戦跡巡りで、戦った場所だけでなく、施設の跡も「戦跡」であることを知り、とても興味深く感じました。火薬の保管が宇治で行われていたことや、宇治の魅力が平安時代だけに限らないことにも気づきました。自分の街にも同じような歴史があるかもしれないと思い、興味が湧きました。トロッコの周囲の松や研究所の壁・天井などをじっくり観察することで得られる知識がとても面白かったです。
- >> このツアーを通して、これまで私は平等院鳳凰堂などの観光地しか知らなかったのだと気づきました。日本の歴史の中であまり語られることのない火薬に関する話が、宇治に詰まっていると知って驚きました。もっと多くの人に宇治と火薬の関係を知ってもらうことが、戦争を繰り返さないための一助になると感じました。
- >> 学校のすぐ近くに、こんなにも戦争の歴史があったことに驚きました。戦時中の遺構が今では貴重な存在になっていることも学びました。実際に戦争を体験された方々のお話を聞けるのは私たちの世代が最後になるかもしれないからこそ、学んだことを伝え続けていきたいです。日本人には中国に対する固定観念があることにも触れ、まずは歴史を知ることが大切だと実感しました。日中関係を良くしていくための一歩を踏み出したいです。
- >> 宇治戦跡WOWを通じて、自分が通う学校のある市で火薬が製造されていたことに驚きました。今までは「宇治=観光地」というイメージしか持っていなかったので、戦争の痕跡が残っていることを知り、とても新鮮でした。自分の家の近くにも戦争と関わりのある場所があるのではと興味がわき、これから探してみたいと思いました。暑さを忘れるほど、楽しく学ぶことができました。
- >> 今回のツアーでは、私がこれまで親しんできた宇治という町に、まったく知らなかった一面があることを知り、大きな驚きを感じました。普段、何気なく見ていた場所や通っていた道に、戦争の痕跡があったと学び、宇治の町を見る目が変わりました。穏やかな宇治の町も、かつては軍の地図に載せられないほど危険な場所だったと聞き、戦争と宇治の深い関わりを実感しました。
- >> また、私たちが所属する立命館も、戦時中には戦争と深く関わっていたことを知りました。多くの生徒が特攻隊員として派遣され、兵器開発に関わった科学者たちが、戦後は教育の場に転じていったという歴史を踏まえ、戦争を繰り返さないという強い決意が今に受け継がれているのだと感じました。こうした歴史的背景があるからこそ、立命館が「平和と民主主義」を理念に掲げているのだと、深く納得できました。