【IMコース】シリアの人道危機から学ぶ ― 杉谷遼さんが語る「真の優しさ」
2025年10月8日(水)、立命館宇治高等学校IMコース2年生を対象に、「IM総合」の授業の一環として第3回ゲストスピーカー講演を実施しました。 今回の講師は、NPO法人 Stand with Syria Japan 副理事長であり、認定NPO法人 very50 統括マネージャーを務める 杉谷遼さんです。
世界の現実に向き合い、「真の優しさ」を問い直す
杉谷さんは、シリアの人道危機に取り組むNPO「Stand with Syria Japan」で、紛争下で苦しむ人々への支援や国際社会への提言活動を続けています。 また、若者の育成にも力を注ぎ、「very50」では“自立した優しい挑戦者”を育てる教育プログラムを運営しています。
今回の講演では、ご自身の経験をもとに「真の『優しさ』とは何か?」をテーマにお話しいただきました。 カナダ留学を経て視野を広げた生徒たちは、シリアで今も続く人道危機の現実に触れ、世界にはまだ多くの課題が残されていることを実感しました。
杉谷さんは、「肩書きや経歴よりも、いま自分が何をしたいのかを問い続けることが大切」と語り、どんな状況でも興味と行動を持ち続けることの重要性を伝えました。 その真摯な生き方は、生徒たちに強い印象を与えました。
生徒たちの学びと気づき
講演を聞いた生徒たちは、次のような感想を寄せました。
- 「本当の『優しさ』は一周回って自分のためになるということを学んだ」
- 「自分のやりたいことを追い続けることが、未来で振り返ったときにすべてをつなぐと感じた」
- 「自分が学べているこの状況が、決して当たり前ではないことに気づいた」
講演後も、生徒たちは杉谷さんのもとに殺到し、次々と質問を投げかけていました。 シリア支援の現場での経験や国際協力のキャリアについて真剣に耳を傾ける姿が印象的で、会場には学びの熱気が満ちていました。
生徒たちは、世界の課題を“他人ごと”ではなく“自分ごと”として捉え直し、自分の生き方を考える貴重な時間となりました。
「IM総合」― 世界での経験を次の挑戦へ
IMコースでは、高校1年から2年にかけて全員が1年間の海外留学を経験します。 帰国後の「IM総合」では、その体験を振り返り、自分の価値観や将来の方向性を見つめ直す学びを行っています。
この2学期のテーマは「Expand Your Horizons(視野を広げよう)」。 多様な分野で活躍するゲストとの出会いを通して、生徒たちは新たな視点と刺激を得ながら、自らの「志」を立てていきます。 IMコースは、単なる語学教育にとどまらず、世界と関わりながら自分の生き方をデザインする力を育むことを目指しています。