【IMコース】卒業生ゲストによる講演― 経験から“志を育てる”大切さを学ぶ ―
2025年11月19日(水)、立命館宇治高等学校IMコース2年生を対象に、「IM総合」の授業の一環として卒業生ゲストスピーカーによる講演を実施しました。
■ 第8回ゲスト:2016年度 IMコース卒業生 板津奈央子氏
今回お迎えしたのは、2016年度 IMコース卒業生で、現在「D&DEPARTMENT KYOTO」にて“その土地に根づいた息の長いデザイン”を伝える仕事に携わっておられる板津奈央子さんです。
板津さんは IMコース卒業後、立命館アジア太平洋大学(APU)へ進学。もともと「ビジネス」に苦手意識があったものの、探究科目である Global Leadership Studies(GLS) で問題解決型思考を学んだ経験から、「物事に向き合う面白さ」に気づいたと語ってくださいました。APUでは地域活性化に関わる多様な挑戦に取り組まれ、その中で関わった大分県別府市の方々との交流が大きな転機となりました。 板津さんが見出した気づきは次のようなものでした。
「新しいビジネスを生み出すことだけが価値ではない。長く受け継がれてきた文化や、日常で使われ続けているものの中にも学ぶべきことがある」
この視点が原点となり、現在のデザインや地域文化に関わる仕事につながっていると話されました。
■ 経験から“志”を育てるという考え方
これまでの歩みを振り返りながら板津さんは、次のようなメッセージを生徒へ伝えてくださいました。
「志は“立てる”ものではなく、経験の中で“育てる”もの。興味を持ったことにはまず行動してみて、そこで生まれる小さな違和感を『なぜそう感じたのか』と問い続けることが大切。」
「志とは何か?」という問いに向き合う IM総合の学習の中で、先輩からの言葉は生徒たちの励ましとなりました。
■ 生徒たちの学びと感想
講演後、生徒たちからは次のような振り返りが寄せられました。
- 「違和感を覚えた時は立ち止まって、なぜそう感じたのか向き合ってみたい」
- 「今という時間も志を育てる過程だと思うので、今できることを大切にしたい」
- 「すべてのモノにはつくり手とその想いが込められているという言葉が印象的だった」
板津さんの経験に裏打ちされた言葉は、生徒たちに新たな視点と勇気を与えたようです。
■ IM総合とは
IMコースでは高校1年~2年にかけて全員が1年間の海外留学を経験します。帰国後、その学びを振り返り、自身の進路や“志”を考える機会として、週1回「IM総合」を実施しています。
2学期のテーマは
「Expand Your Horizons(視野を広げよう)」
新たな出会いや経験を通して自らの志を育てることを目指しています。
その一環として、IMコース卒業生や多様な分野で活躍するゲストを招き、生徒が将来を考えるヒントを得られるよう取り組んでいます。
