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【中学WOW】古典の舞台を訪ねて、作品世界を体感 ~『徒然草』第五十二段に触れる~

12月、国語科企画の「石清水WOW」を実施しました。 この企画は、中学2年生が国語の授業で学習した『徒然草』第五十二段「仁和寺にある法師」の舞台となった石清水八幡宮を実際に参拝するものです。作品では、仁和寺の法師が石清水八幡宮への参拝を長年の念願としながらも、案内人なしで訪れたため、山麓の極楽寺や高良神社だけを参拝し、肝心の本宮へは登らずに帰ってしまうという失敗談が描かれています。 



当日、生徒たちは行きは徒歩で男山を登り、帰りはケーブルカーを利用しました。道中では、作中で法師が誤って参拝したとされる極楽寺跡や高良神社にも立ち寄り、「なぜ法師はここで満足してしまったのか」と古典の世界を実地で追体験することができました。山中では紅葉も見頃を迎えており、自然の美しさも楽しみました。
 



実際に古典作品の舞台を訪れることで、古文だけでは想像しにくかった情景や人物の行動を身近に感じることができ、生徒たちは作品理解を一層深めることができました。また、石清水八幡宮は源氏一門が合戦必勝を祈願した神社としても知られており、参拝の際には各クラブの公式戦勝利なども祈願しました。 「少しのことにも、先達はあらまほしきことなり」——作品の教訓を胸に、充実した一日となりました。



【参考】『徒然草』第五十二段「仁和寺にある法師」(現代語訳) 
仁和寺にいるある法師が、年をとるまで石清水八幡宮を参拝したことがなく、残念に思っていたので、あるとき思い立って、たった一人で徒歩で参詣した。極楽寺や高良神社などを拝んで、これで十分だと思い込んで帰ってしまった。そして、仲間に会って「長年思っていたことを成し遂げました。聞いていた以上に尊い場所でした。ところで、参拝した人がみな山へ登っていたのは、何かあったのでしょうか。気になりましたが、神社に参ることが本来の目的だと思って、山までは見ませんでした」と言った。些細なことでも、案内人はいてほしいものである。
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