【IMコース】人生の大先輩から教わる、夢を実現するための秘訣
2025年12月10日(水)、立命館宇治高等学校IMコース2年生を対象とした「IM総合」において、フランスの三つ星レストラン「オテル・リッツ・パリ」で、日本人として初めて有給雇用のシェフとして勤務された小西忠禮(こにし ただよし)氏をゲストスピーカーとしてお迎えしました。
第10回ゲストスピーカー:小西忠禮さん
2学期の「IM総合」を締めくくる第10回目のゲストとしてお越しいただいた小西さんは、フランスの一流ホテル「オテル・リッツ・パリ」でのご活躍をはじめ、1970年の大阪万博ではフランス政府派遣の日本人シェフとしても勤務されました。帰国後は有名ホテルの料理長を務められたのち、幼稚園の理事長として教育の世界にも携わるなど、非常に多彩なご経歴をお持ちです。
講演では、これまでの人生で直面してきた数々の困難や挑戦を、常に前向きに捉えながら夢を実現してこられたご自身の経験を、温かい語り口で紹介してくださいました。生徒たちの心に特に強く残ったのは、小西さんが繰り返し伝えられていた「日々を大切に生きること」「1mmの変化を大切にすること」というメッセージです。
料理の道に進むと決意した際、長年コツコツと貯めてきた貯金が料理学校の学費とぴったり一致していたことや、「この仕事をしたい」と強く思ったタイミングで不思議と声がかかったことなど、一見すると奇跡のようなエピソードも数多く語られました。しかし小西さんは、それらを「奇跡ではなく必然」と表現されます。
「日々の小さな積み重ねが、思いもよらない形で実を結ぶことがある。だからこそ、奇跡や運に近道はなく、毎日を丁寧に生きることが何より大切」
という言葉は、生徒一人ひとりの胸に深く刻まれた様子でした。
講演後には、小西さんのもとに多くの生徒が集まり、質問をしたり握手をしてもらったりと、最後まで熱気に包まれた充実した時間となりました。
生徒たちの学びと感想
講演を通して、生徒たちは小西さんの人生を自分自身に重ねながら、将来や生き方について深く考えることができたようです。
- 「人はどうしても損得で物事を考えてしまうことがあるけれど、人のため、世のためという善意の心こそが、自分自身を成長させる鍵になると感じました」
- 「結果が出ないとすぐに落ち込んでしまうけれど、1mmでもいいから毎日積み重ねていけば、いつか大きな成果につながるのだと学びました」
IM総合とは
IMコースでは、高校1年生から2年生にかけて、全員が1年間の海外留学を経験します。帰国後は、留学で得た気づきや学びを振り返り、自身の進路や志について考える機会として、週1回「IM総合」という授業を行っています。
2学期は「Expand Your Horizons」をスローガンに、新たな出会いや経験を通して視野を広げ、自らの志を立てることを目標としています。その一環として、IMコースの卒業生や、さまざまな分野で活躍されている方々をゲストに迎え、生徒が将来について主体的に考えるきっかけづくりに取り組んでいます。
今回の小西さんのお話は、生徒たちにとって「夢を叶えるとはどういうことか」「日々をどう生きるべきか」を改めて見つめ直す、かけがえのない学びの時間となりました。
