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台湾研修を実施 Asian Students Exchange Program でプラチナ賞

 高校1年の3名が、Asian Student Exchange Program (ASEP) 参加のため、本校Global Challenge Programの一環として台湾を訪問しました。台湾の日本統治以前から戦後の歴史についても学び、台湾の文化も体験しました。参加生徒は全員台湾の交流校である国立中山大学附属國光高級中學のASEPで協働する生徒家庭にホームステイしました。
  ASEPは大会テーマに沿って、交流校とペアになって高校生の視点で提案を行うプレゼンテーション大会です。訪問2か月前から事前学習、大会テーマに沿ってプレゼンのトピックス決め、内容の作りこみ、発表練習、想定質問の作成等を交流校と協働で行ってきました。選んだ発表トピックスは「エコツーリズム」です。エコツーリズムを普及させることで、限界集落や発展途上国の再生につながることを主張し、その普及についても提案しました。プレゼンテーション作成にあたり、エコツーリズムへの意識調査のため、保護者の皆さん、生徒の皆さんに協力いただきました。協力いただいた皆さん、ありがとうございます。皆さんのご協力・本人たちの努力の甲斐あって、高校部門の参加校の中からではトップ4校のみが受賞する『プラチナ賞』に輝きました。一歩踏み出して挑戦をした参加者にとっては、大変な準備期間であったと思いますが、かけがえのない経験となったことでしょう。

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 ホームステイや交流校での活動を通して、台湾の家庭や学校を体験しました。クラスレクで生態農園を訪ね、自分たちで収穫したハーブを使ってのピザづくりなども行いました。高雄市のPier2(新しく発展する街)、道教のお寺、台北101、九份、士林夜市なども訪問し、新旧が入り混じった台湾のエネルギーを感じたことと思います。
 台湾国家人権博物館(かつての軍事裁判所や政治犯収容施設が博物館として開放)では、蔡焜霖先生(92歳)のお話を聞くことができました。蔡先生は、日本の勲章(旭日双光章)も受賞されていて、白色テロの被害者として人権活動をされている方です。日本統治時代の台湾に日本人として生まれ、日本の小中学校教育を受けた方で、きれいな日本語を話されます。戦後日本が台湾を放棄したのち、連合軍として中華民国が台湾の統治を開始してから、蒋介石独裁国家の弾圧があり、住民の暴動(228事件)もありました。戒厳令が敷かれ、国家が作り出す冤罪によって多くの台湾の人々が逮捕され、死刑も執行されました。それらの生々しいお話を経験談としてお聞きすることにより、平和の尊さ、言論の自由や民主主義のありがたさがわかったと思います。もちろん今の台湾は民主化されていますが、そこまでの道のりの大変なご苦労を、生徒たちは理解したようです。

*蔡先生の一生が漫画で描かれた書籍の日本語訳版が岩波書店より発行されました。台湾の近代史を知るうえで貴重な資料となります。1月末に日本語版4巻すべてがそろう予定です。⇒(岩波書店公式ページ
*蔡先生のお兄様は、司馬遼太郎の「街道をゆく 台湾紀行」で老台北として登場する故蔡焜燦さんです。

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