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2018.12.12

オープンゼミナール予選会を開催しました

11月19日(月)、衣笠キャンパス恒心館で、創設30周年を迎えた国際関係学部のオープンゼミナール大会の選考会が開催されました。

選考会では、GS専攻を含む28チームが国際関係学部での学習で培ったことを情熱的にプレゼンテーションによって表現していました。例えば、スーツでプレゼンテーションをするチーム、民族衣装を着るチームや白い服で統一するチームなど、それぞれのチームの個性が活かされた衣装での発表が行われました。

内容を劇にして分かりやすく工夫したり、国際関係学部ならではのグローバルな視点から問題を提起し、対策、提案を考え出すという素晴らしいプレゼンテーションを行うなど、他国との関係性や、多角的視点から物事を考える力を身につけた3、4回生ならではの素晴らしい学びの集大成としての発表が行われました。

審査委員の鳥山純子准教授からも「オープンゼミナール予選では、それぞれのプレゼンテーションの『伝えよう』する力に圧倒されました。自分の主張をわかってもらう難しさの感覚、それを乗り越えようとするスキル、これらは多くの試行錯誤を繰り返してこそ自分のものになるのだと思います。その努力を厭わない姿勢を尊敬します!」というコメントがよせられました。

12月8日(土)に以学館1号ホールで開催される本選では、28チームから選ばれた4チームがプレゼンテーション、8チームがポスターセッションを行います。

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2018.08.23

国際関係学部30周年事業・記念講演会「北朝鮮の核問題の新局面とその後の展望」を8月2日に開催しました

 去る82日、丁世鉉元韓国統一部長官、李秉哲平和協力院副院長を立命館大学衣笠キャンパスにお招きし、講演会とワークショップを開催しました。なお本講演会およびワークショップは立命館大学アジア・日本研究所、立命館大学国際関係学部、立命館大学コリア研究センターの共催、国際関係学部30周年事業の一環として実施されました。

まず平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルームで行われた専門家を中心としたワークショップでは、李秉哲平和協力院副院長による「北朝鮮の核問題における査察・検証方法」と題した報告がありました。同報告では、6月の米朝首脳会談において採択された米朝共同声明を履行する上で、非常に重要な問題の1つである非核化問題における査察・検証方法について過去の事例を用いつつ研究発表がなされました。この後、崔正勲アジア・日本研究機構専門研究員による討論、フロアからの質問を基に活発な議論が交わされました。

次に創思館カンファレンスルームに移り、丁世鉉元韓国統一部長官による講演会が中戸祐夫国際関係学部教授の司会のもと行われ、当日は約90名の参加がありました。まず、講演会は君島国際関係学部学部長よりご挨拶がされ、次に「北朝鮮の核問題と日朝関係」と題した丁世鉉氏の講演を開催。第1に北朝鮮の核問題の起源を冷戦体制崩壊以後から歴史的に丁寧にたどりつつ、過去の事例と比して、現在醸成されている北朝鮮の核問題を取り巻く状況がいかに変化しつつあるかについて分析し、第2にその新たな局面の中で米朝、南北(韓国・朝鮮)、日朝といった2国間関係、北東アジアにおける多国間関係はどうなるかといった今後の展望のみならず、在日コリアンを含めた市民社会はどうするべきか、についてご提言いただきました。ご講演後は質疑応答が行われ、非常に活発な議論がなさました。

立命館大学 国際関係学部としては今年30周年を迎えるにあたって、今の日本、アジアを中心とする国際関係の変容をとらえ、様々な発信をおこなっていく予定です。今後の国際関係学部に御期待ください。

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2018.08.2

国際関係学部事務室 夏期開室時間と一斉休暇のお知らせ

[国際関係学部事務室 夏期閉室のお知らせ]

<下記の窓口時間について>

授業開講期間でないことから、事務窓口は、8/29/2513-17時の8/29は全体研修のため終日閉)となります。

<夏季閉室のお知らせ>
以下のとおり、国際関係学部事務室は夏期閉室いたします。
ご不便をおかけしますが、よろしくお願い致します。

■事務室閉室期間:
2018年8月11日(土)~8月19日(日)

予めご了承ください。

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2018.07.25

立命館大学 国際関係学部 2018年度 新入生リトリートを実施しました。

立命館大学 国際関係学部 2018年度 新入生リトリート

2018年6月23日、国際関係学部 第1回ファーストイヤーリトリート(First Year Retreat)を開催しました。ファーストイヤーリトリートは、2018年度入学者を対象にした新たな取組みの1つで、国際関係学部国際関係学科での4年間の学び計画の基礎を作ることを目的として実施されました。大学での学修とその後の進路を考える上で重要となるプログラムやゼミの選択、在学中の留学等の選択肢について、全1回生学生と学部の教員・卒業生が共に検討し、「学びと成長」の礎の第一歩を築きました。

4年間の学修 図

第1部では、中川涼司副学部長、福海さやか先生がそれぞれ、IR専攻、GS専攻の学生に対し、専門分野・クラスターで学ぶ内容や、Capstoneとしての卒業研究の重要性について説明を行ないました。

第2部では、9名の卒業生及び関連する分野の教員が、個々の関心のもとに各教室に集まった学生に対し、固有専門科目での学び、ゼミ・卒業研究テーマの選択、留学経験、自主ゼミ、クラブ等の課外学習を中心とした在学中の経験や、それらがどのように現在の活動に繋がっているかについて話をし、最後には学生からの多くの質問に快く応じていました。

公務、ビジネス、メディア、国際協力等の分野で活躍している、或いは大学院で研究を続けている卒業生の生の声を聞いた学生からは「大学で学んでいくモチベーションが上がった」「新たな選択肢が増えた」等の感想が寄せられ、4年間の学修プラン及び進路の選択について検討するにあたり、95%以上の学生が「参考になった」と回答しました。また日頃大学生と接する機会がない卒業生からも「良い刺激を受けた」「今後もまた企画があればぜひ協力したい」等の感想が寄せられました。

午後からは、新入生をサポートする先輩学生オリターと共に奈良県曽爾高原でキャンプを行い、学年全体のコミュニティづくりが行なわれました。

※本プログラムは、国際関係学部、学生オフィス、キャリアセンターの連携で実施されました。

当日参加した卒業生のプロフィール

国際関係学専攻 ※日本語で実施

  • 国際秩序平和プログラム ⇒ 大手放送局
  • 国際協力開発プログラム ⇒ 訪日外国人向け観光業
  • 国際協力開発プログラム選択 (留学生)/ 日系メーカー
  • 国際文化理解プログラム ⇒ 地方公務員
  • 国際行政プログラム ⇒ 国家公務員
  • 国際行政プログラム ⇒ JICA 青年海外協力隊・海外大学院進学予定

クローバル・スタディーズ専攻 ※英語で実施

  • グローバル・スタディーズ専攻 ⇒ 外資系コンサルティング会社
  • グローバル・スタディーズ専攻 ⇒ 立命館大学国際関係研究科

卒業生からのメッセージ

  • 今、自分が”したいこと”をしていくと、その経験が礎となり将来が築けると思います。だから、やりたいことを簡単にあきらめないで。ちょっとでも好きだと思えるものを、膨らましてみて。大学生活は長いようで短いので、スケジュールを立て時間を大切に。きっと楽しい未来が待っています。
  • 経済学から法学まで、「国際」の名のもと様々な分野の授業を受講できるのがこの学部の利点です。その中で自分が一番「楽しい」「もっと知りたい」と直感的に感じる授業があるプログラムを、ぜひ選択してください。
  • 先輩、友人や学部等から沢山の情報を得られるよう広くアンテナを張り、学生生活における様々な選択の場面において役立ててください。
  • 1回生時受講の「法学」に興味を持ち、平和学・法学対象のゼミ・卒業論文のほか、将来選択にも繋がりました。国際関係学は幅広いため、まずは様々な科目に精力的に取り組み、関心分野を見つけていってください。
  • 「自分のやりたいことをやってみること」そして「そこで感じたことから考えること」を大事にすれば、自ずと自分の進みたい道が見えてくると思います。
  • プログラムやゼミなどの選択において最も重要なことは、「自分自身と向き合うこと」だと思います。みなさん!焦らず、ゆっくりと自分と向き合いましょう!

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2018.07.25

国際関係学部教員著作紹介コーナーがスタート

恒心館エントランスに国際関係学部教員著作紹介コーナーがスタートしました。
わかりやすい紹介文とともに先生方の近著が紹介されています。

是非、国際関係学部所属教員の研究にご注目ください。

国際関係学部教員一覧 >>

本事業は国際関係学部30周年事業の一環で国際関係学会が取り組んでいます。
30周年記念サイト >>

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2018.07.12

30周年記念イベント:Toward a Global IR を開催(英文記事)

On July 12th, College of International Relations hosted the special lecture of visiting professor Amitav Acharya in its 30th anniversary events.

At the beginning, Professor Adachi introduced Professor Amitav Acharya as a distinguished professor of International Relations, the UNECSO Chair in Transnational Challenges and Governance at the School of International Service of American University in Washington, DC and the Chair of the ASEAN Studies Initiative. He served as a President of the International Studies Association (ISA) in 2014-2015 and has been a visiting Professor at Ritsumeikan University for several years. Professor Adachi said that Professor Acharya’s ideas of global International Relations resonated with Ritsumeikan University so much that a joint degree program on global IR was launched with American University. Professor Adachi also mentioned that the title of today’s presentation is also a tentative title of Amitav Acharya’s upcoming book.

Professor Acharya thanked Professor Adachi for his kind introduction and everyone for their warm welcome. He started his presentation by explaining his views on the evolution of International Relations as a discipline. From a global perspective, this evolution can be divided into four main stages. The first may be called “creationism” and starts in the inter-war period. It is characterized by a normative concern about the world war and preventing it from happening again. The second stage is “Americanization” of IR taking place from 1945 to 1989. American dominance in the discipline was so prevailing at that time that Stanley Hoffman even calls IR “American social science” (1977). The period from 1989 (the end of Cold War) to 2008 (global financial crisis) is characterized by pluralization of theoretical approaches. Finally, current period is called “globalization” and is characterized by liberal hegemony and “third founding of the discipline”: while IR is still dominated by American and other Western ideas, there is a growing dissatisfaction and attempts to create a more globalized narrative.

Professor Achariya then proceeded to describe the four stages in detail starting with the so-called “creationism” stage (1919-1939). The term itself is derived from theology and philosophy where it related to the debate between creationists who believe in the creation of the world by God out of nothing and evolutionists who think that the world evolved from multiple factors interacting with each other. Another alternative to creationism: Aristotle’s doctrine of the “Eternity of the World” that was preserved and propagated thanks to Muslim philosopher Ibn Rushd who wrote commentaries to the Greek classical philosopher’s work. The doctrine of the “Eternity of the World” is opposed to the “big bang” or one-moment creation. Similarly, IR as a discipline is thought to have derived from multiple sources including Alfred Zimmern’s idealism, E.H. Carr’s realism and resulting “first debate” between the idealists and the realists but also IR thinking and practices from outside Europe such as anti-imperialism from Asia and Africa, Asian regionalism, Pan-Arabism from the Middle East, Pan-Americanism from Latin America etc. Thus, Professor Achariya challenges the traditional “myth of creation” of IR as a discipline at University of Wales-Aberystwyth in 1919 with the creation of Woodrow Wilson Chair in International Politics. One of the reasons why we cannot accept this narrative is that it largely neglects imperialism and racism, issues of major concern to the majority of the world population that was under colonial or semi-colonial rule at that time.

According to Achariya, the second stage of IR development covers the period from 1945 to 1989. After World War II, IR theories have to respond to new important phenomena such as the Cold War, nuclear weapons, European integration, and later energy crisis. Realists point out that the newly founded UN is paralysed by constant disagreement between the US and Soviet Union while liberalists suggest regional integration and interdependency theory as a solution. The second debate between liberalism and realism occurs, this time of more epistemological rather than ideological nature. Arguing over the use of methodology: classical (historical, interpretation) vs. scientific (behaviourist) methods, they eventually reach consensus on anarchy. This central concept for realism is finally accepted by neoliberalism, with the proviso that anarchy can be mitigated by institutions and their monitoring mechanisms. Another consensus between neoliberalism and neorealism is reached upon the concept of rational choice; as a result, IR field starts following the logic of economics rather than philosophy and becomes narrower. This “neo-neo” synthesis is challenged by emerging critical theories (poststructuralism and feminism) and theories from the periphery (dependency theory and postcolonialism).

The third stage of pluralization of IR (1989-2008) occurs in the context of the end of the Cold War and shift of the global power balance as well as ethnic conflicts and emerging powers (China and India). The idea of containment of communism as no longer relevant gives way to the spread of democracy as the latter is assumed to be better for the world peace. This leads to creation of liberal peace theory (Doyle; Russett), offensive realism vs. defensive realism debate, and rise of other theories, among which constructivism concerned with norms and identity becomes the preferred approach for many IR researchers. Other theories include postmodern tradition focusing on language and deconstruction of existing narratives, neo-Marxist and Gramscian approaches discussing issues of hegemony and production, English school concerned with expansion of European rules and institutions, feminism criticising conventional IR for being a largely masculine project, and postcolonialism investigating issues of race, gender and marginality of postcolonial agency.

Finally, the current stage defined by Professor Achariya as ongoing from 2008 is characterized by globalization and major move from the Eurocentric to Global IR. While some scholars develop the theory of liberal hegemony, end of the paradigms and thus the end of theory, others are concerned with the absence of non-Western IR theory. Hypothesis why non-Western IR is absent include: 1) hegemony and continuing dominance of American IR which may marginalize other approaches, 2) lack of visibility, 3) lack of resources for non-Western scholars to develop and publish their work. Possible solutions for bringing non-Western world into IR may involve creative use of non-Western classical ideas, possibly blended with Western knowledge, developing nationalist thinking, Global South scholarship and regional dynamics. According to Achariya, the key trends in the global IR currently include: 1) pluralistic universalism embracing diversity and at the same time seeking common ground, 2) grounding in global history, 3) theoretical and methodological pluralism making global IR distinctly different from post-colonialism that draws only from their local context, 4) combining IR and area studies: insights from the area and knowledge of a particular country, 5) highlighting regional and global dynamics and 6) recognition of multiple forms of non-Western agency. Professor Achariya emphasized that agency is not material nor limited to action; agency can mean creating a context for action locally and exporting it globally. He stressed that many parts of the world that are poor materially are rich ideationally, and ideas can come from everywhere.

The presentation was followed by a Q&A session during which participants asked questions about Buddhist nationalism and its place in the narrative of the global IR, clashes between international and local perspective in the case of ethnic conflicts in Rakhine State in Myanmar, ways to escape binary or categorization explanations in IR, differences between Asian and African IR traditions in their ways to relate and reflect theoretically on their historical slavery.

First, Professor Acharya explained that while Buddhist thinking is a part of the global IR and has an advantage of bringing the common in people very peacefully, we should bear in mind that Buddhist nationalism is a politicization of religion rather than Buddhist thinking per se.

Regarding the contestation between international and local, Professor Achariya stressed that it is a matter of domestic politics that prevents the mutual understanding between the local and the international side. Global IR approach can be helpful here as it seeks understanding social phenomena before attempting to explain them like rational IR theory and attempts to do so in a broader range of reality than a particular geographical or historical context. Seeing a broader reality can also be a solution to avoid a binary approach in IR.

While slavery existed in most societies in different forms and for different purposed and certain forms exist until today, it is also true that African slavery was most brutal, massive and had tremendous impact on the rise of the West, underdevelopment of the African continent and ongoing racial discrimination. Therefore, it is not surprising that Pan-African thinkers – not limited to Africa but also including the US, the Caribbean and other regions – place so much emphasis on slavery and race.

Professor Acharya provided the listeners with further readings on the topic and his social media handles to continue the discussion and reflection on the global IR. The audience thanked the speaker with a warm applause.

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2018.07.06

西園寺記念奨学金(成績優秀者枠)+R Challenge奨学金の授与式を実施

 7月3日 2018年度春学期 立命館大学西園寺記念奨学金(成績優秀者枠)、および2018年度+R Challenge奨学金の授与式を実施しました。当日は、君島東彦学部長から奨学金受給者の今後の活躍の期待や、学部代表としての責務の重さに触れるスピーチが行なわれ、その後、君島学部長、中川涼司副学部長からの証書授与が行なわれた。

 西園寺記念奨学金(成績優秀者枠)受給者を代表して SHI Yiさん(GS専攻)が、+R Challenge奨学金を代表して米田優作さん(IR専攻)がそれぞれスピーチを行い、「奨学金の栄誉に応えられるよう、さらに勉学に励みたい」と「課題として取り組んできた中東に関する研究活動や専門知識を発展的に深めていきたい」といった決意表明が行なわれた。

 式典にはゼミ指導教員等も参加し、その後の懇談会において、指導教員や奨学金受給者間での交流が行なわれ、日ごろの取組みについての情報共有や、更なる活躍への意欲を高める機会となった。

西園寺記念奨学金(成績優秀者枠):
学部での正課の学習において努力し、優れた成績を修め学生を「学びの立命館モデル」の趣旨にそって褒賞し、周囲の学生の学びと成長の模範となることを奨励することを目的として設置されています。

+R Challenge奨学金:
各学部において正課の成績が良好であり、学部での学習を通して、問題意識を持ち、それを発展させて学習テーマを追求しようとする学生の学習プロセスを支援することにより、周囲の学生の学びと成長の模範となることを奨励することを目的として運営されています。

その他奨学金に関するページ:
http://www.ritsumei.ac.jp/scholarship/

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2018 .06.27

Wang Li 吉林大学教授による特別講演会を開催(US Politics and Foreign Policy) 【英文記事】

Professor Li gave a chronological survey of US-China relations ranging from the first contacts between the two countries through to the present. His lecture detailed the shifting influences on China in the modern era and the changes in mutual perceptions between the US and China over time. His lecture was enlivened through many asides and anecdotes from his personal experiences living in the PRC.

Students enjoyed his lecture very much and particularly benefitted from hearing a Chinese expert’s view of Sino-American relations.

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2018.06.14

開発政策論 SDGsをテーマにゲスト講義を実施

2018年6月14日『開発政策論』(嶋田晴行教授)に、政策研究大学院大学(GRIPS)の紺屋健一教授をお迎えし、2015年に国連総会で採択された「持続可能な 開発目標」(SDGs)について、その意義および目標達成のための日本における取組の事例等を紹介して頂いた。
講義では、メッセージとして、SDGは決して国連や政府レベルの遠い目標ではなく、企業、 NGO、大学そして個人レベルで様々な角度から取り組みが可能なものであり、そのような観点から今後SDGsに関心を向けてほしいとの期待が伝えられた。 SDGsが国際的な目標であることから、多くの学生にとっては自分とは関係の無い事柄であるとの認識 が最初はほとんどであった。しかし、講義の中で紺屋教授からよく知られた民間企業や地方公共団体、さらに大学生グループが様々なレベルでの取り組みを行っていることが紹介され、SDGsは途上国問題に限らず、より身近で日常生活にも関係したものであるとの理解が深まった。

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2018.6.13

学部創設30周年記念講演会「Circles of Compensation 日本の経済成長とグローバリゼーションへの提言」

立命館大学国際関係学部、国際関係学会は6月7日、ケント・カルダー教授(ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(School of Advance International Studies (SAIS))ライシャワー東アジア研究所所長)を招聘し、国際関係学部創設30周年記念特別講義を開催しました。ケント・カルダー教授は、米国を代表する日本・東アジア研究の専門家です。SAIS着任以前は20年間プリンストン大学で教鞭を取り、駐日アメリカ大使特別補佐官、戦略国際問題研究所日本部長、ハーバード大学日米関係プログラム初代事務局長などの役職も歴任しました。2018年7月1月からは、SAIS副学長に就任予定です。著書は、アジア・太平洋大賞を受賞した「アジア危機の構図」(1996年)の他、「ワシントンの中のアジア」(2014年)、「シンガポール - スマートな都市、スマートな国家」(2017年)など多数あり、日本語訳は10冊出版されています。

立命館大学での講演では、カルダー教授は、昨年スタンフォード大学から出版された、Circles of Compensation: Economic Growth and the Globalization of Japanについて話をしました。この本は、カルダー教授が長く研究を続けてきた日本の国内政治と外交に関する研究の集大成であり、『自民党長期政権の研究――危機と補助金』(文藝春秋, 1989年)と、『戦略的資本主義――日本型経済システムの本質』(日本経済新聞社, 1994年)の続編とも言えるものである。冒頭に、君島東彦 国際関係学部長がカルダー教授を紹介し、林恩廷 国際関係学部助教の司会により進行しました。

カルダー教授は、Circles of Compensation(互恵の輪)という概念を通じ、なぜ日本がグローバリゼーションへの対応に遅れをとっているのかを分析しました。カルダー教授によると、日本は明治中期以降、近代化と経済発展のため、企業グループや業界団体、政治会派、官僚組織は、互恵的なネットワークを通じた協力体制を敷くことにより、過剰な競争を抑制し、設備投資や技術革新を効率的に進める仕組みを作ってきました。このネットワークは、明治期・大正期の日本の近代化、そして設備投資主導型の高度経済成長には、政治状況がグローバル化し、素早い変化や生産性の向上が求められる時代になると、内部調和を保つインセンティブが足かせとなり、外部環境への対応の遅れやリスク回避傾向により、日本の経済停滞の一因となり、アベノミクスの第三の矢である成長戦略へのハードルともなってきました。

カルダー教授は、金融、土地と住宅、農業関連、エネルギー関連、運輸交通、コミュニケーションのネットワークを例に上げています。例えば、羽田・関西国際空港の着陸料は、仁川国際空港など諸外国の主要国際空港よりもはるかに高くなっています。一般利用者や航空会社にとっては不都合であり、建設費や近隣住民への補償のための出費、規制による空港施設の高度化やサービスの多様化への遅れ、外資企業の空港サービスへの参入のハードルの高さにより、結果として諸外国の空港に比べると使いにくく、結果としてグローバリゼーションへの対応の足かせともなっています。このように、Circles of Compensationというネットワークは、メンバーを保護し、利益を内部分配し、ネットワークの外側にいる者がそのコストを負担することになります。カルダー博士は、この問題の解決策として、ネットワークを破壊することよりも、ネットワークによる恩恵を受ける層を広げること、また国際プレーヤーを取り込んでいくことを提起しました。

講演に続き、活発な質疑応答が行われました。講演会には英語で学ぶプログラムであるGlobal Studies専攻やJoint Degree Programを始めとした多くの国際関係学部の学生、教員や海外大学からの交換留学生も多く参加し、活発な質疑応答が行なわれました。参加学生は、この講演を通じて、Circles of Compensationを自分のキャリア選択や、日本のグローバリゼーションの現状と未来、海外との関わり方と関連づけて受け止めており、その意味でも、カルダー教授のメッセージは、グローバリゼーションを体現している国際関係学部の30周年にふさわしいものであったといえます。

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