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映像学部では各界の第一線で活躍する教員スタッフを揃えています。
その中でも、数々のゲーム制作に携わり、現在もゲーム制作をされているサイトウ・アキヒロ先生を紹介。
8/5(土)のオープンキャンパスで行った模擬授業もご紹介します。

映像学部
サイトウ・アキヒロ 教授

来年度新設される「映像学部」。そこでゲーム制作・デザインを担当されるサイトウ・アキヒロ教授に、ご自身のことや映像学部の魅力について伺いました。

学生時代からの先生の経歴を教えてください。

「習うより慣れろ」の精神により、多摩美術大学在学中からCMディレクターなどの仕事をしていました。映像現場の第一線で学ぶことで、実践的な技術やクリエイティブな分野について学ぶことができたと思います。それから『糸井重里のバス釣りNo.1』シリーズなど、任天堂 株式会社をはじめとして多数のゲーム制作に関わりました。そして、1991年に株式会社ダイスを設立しました。そのあと、自らが総合ディレクターとして、ゲームと映像が融合した新感覚ゲーム「SIGNAL」などの制作を行いました。

今後、研究したいことなど教えてください。

まず、ゲームニクス理論です。今では家電製品や携帯電話など、その性能やシステムが多様化しています。しかし、性能を使いこなせていないという人もかなりの数存在すると思います。一方、ゲームをする場合、皆さんはなんとか内容を攻略しようと頑張るでしょう。ゲームというのは次に進みたくなるようにできているからです。そのようなゲームの方法論を利用して、複雑な性能やシステムについて、ゲームをするように攻略、理解していこうという考え方がゲームニクス理論です。

もうひとつのテーマがゲームマスコミを作ることです。現在の雑誌などは、内容を紹介するだけで評論したりして高めあうフィールドとは成り得ていません。ゲームについて発信していくマスコミを作り、よりゲーム業界が発展していくことを期待しています。
また、映画・CG・ゲームが融合したものを作ってみたいですね。

どのような講義をされるのですか?

スタイルについては、基本的に学生の顔を見てから決めたいと思っています。それぞれ学生の個性を壊すことなく、大切に育てていきたいですね。共にクリエイトしていく仲間作りも大切にしたいと思っています。

先生の思われる映像学部の魅力はどこにありますか?

立命館大学が総合大学であるということを活かして、専門学校とは違うクリエイティブな体験ができることだと思います。学内には、映像とは直接関係のない学問分野もたくさんあり、もちろんカリキュラムにそれらの科目も含まれています。そういった幅広い分野から知識が得られることが強みだと思います。生粋のクリエイターとは一味違うクリエイティブな力を発揮し、彼らとは違った立場での活躍が期待できるのではないでしょうか。また、企業にはできない大学ならではの先進的なチャレンジが可能なことも魅力のひとつだと思います。そういう意味では、総合大学としての強みをフルに活かしていきたいです。

どのような学生に来て欲しいですか?

総合大学としての映像学部なので、映像に興味を持っていて、さらにその他にも得意分野のあるような人に来てほしいですね。自分の得意なものとクリエイティブな力を合わせることができれば、また新しいものが生み出せると思います。もちろん本格的に学習する場も提供されているので、本格的に学びたい方も歓迎しています。

模擬授業「3D/CGはこうして作られる」

8/5のオープンキャンパスにおいて映像学部では、サイトウ・アキヒロ教授の模擬授業を行いました。「CG制作に重要なのは“イマジネーション”だ!」とサイトウ教授は冒頭で述べました。ゲーム・CG制作を行う株式会社ダイスの取締役でもある教授は、自らが制作したゲームと映像が融合した新感覚ゲーム「SIGNAL」を上映しながら、ゲーム制作における工程などの解説を行いました。

「ゲーム制作に大切なものはシステム(ルール)作りである。このシステムの制約により、ストーリー展開を試行錯誤してゆくものがゲームである。これがディレクターが展開を100%作成するアニメと違うところだ」と、ゲームとアニメ制作の違いについても触れました。

現在もクリエイターとして活躍されているサイトウ教授の、現場の空気を感じることができる模擬授業に、参加者達は目を輝かせていました。サイトウ教授は、授業の最後に「映画理論・アニメ・CGを融合させることで、どんなことができるのか見つけていきたい」と今後の抱負を語りました。

 
取材・文 横山達弘(経済学部3回生)
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