■ 産業社会学部再編の意図・経緯について教えて下さい。
目まぐるしい変化を遂げる現代社会において、産業社会学部としての新たな教育が求められています。来年度からは1学科5専攻とし、今までの産業社会学部ではできなかった新たな取り組みを行います。当初は「メディア社会専攻」に目をつけ、社会とメディアをいかに結びつけていくか、そこに特色を出していくべきだと考えたことが発端でした。それから産業社会学部の学びを追究していくうちに、学校教育を支える教育者を育てることの必要性を感じ、小学校の教員免許が取得できる「子ども社会専攻」の開設に至りました。そこから波及して「スポーツ社会専攻」、「人間福祉専攻」、「現代社会専攻」の開設へと広がってきたのです。
■ 再編にあたって5つの専攻の関わりについて教えて下さい。
5つの専攻はそれぞれリンクしています。例えば子ども社会専攻では、子どものことだけを勉強すれば良いというものではなく、現代社会で起こっている事件や非行に走る子ども、学校内外でのいじめ、引きこもりやうつ等といった社会問題と大きく関わってきます。そのような問題も並行して学ぶ必要があるので、5つの専攻を横断的に履修できる柔軟なカリキュラムが必要になりました。その問題を解決する「クロスオーバー・ラーニング」を設けることにより、様々な視点から問題を解決する能力が養え、学生の学びのフィールドを拡大することができます。しかし、無限に広がった学びの中で、個人個人が何を学ぶかを明確にし、有意義な学生生活を過ごして欲しいですね。そして、社会に出る時にどのように自分の能力を社会や企業で活かせるかを考え、自らの専門性と学びを表現できるようになってもらえたらと思っています。
■ 来年度から入学する他学部の学生や、他専攻の学生もそれぞれ興味を持った専攻独自の科目を受講することは可能でしょうか?
在学生においては新たな産業社会学部の専攻独自の科目を受講することは出来ませんが、他専攻の学生は産業社会学部の専攻独自の科目の履修は可能です。他学部の学生も上回生になれば「他学部受講」により、受講できることになります。教員資格の科目は授業が多く他学部や他専攻の学生は卒業必要単位(124単位)外の科目履修となりますが、教員資格取得のチャンスは広がると思います。
■ 新しいプログラムについて教えて下さい。
「クロスオーバー・ランニング」、「アクティヴ・ラーニング」、少人数制教育等、様々な特徴ある教育・学びを用意しています。「クロスオーバー・ラーニング」は各専攻の専門能力を身につけながら、他専攻の科目も学ぶことのできるカリキュラム。「アクティヴ・ラーニング」は自ら行動することがポイントとなっており、インターンシップやボランティア等社会と連携した学びです。そして少人数制教育は少人数でゼミを行うことにより、ゼミの意義が明確となり、4年間の集大成である卒業論文をより多くの学生が積極的に提出してもらえるよう考案しました。他にもダブルメジャー制導入、情報教育・キャリア教育・国際化教育といった特徴的な学びが数多くあります。
■ 産業社会学部で学び育っていく学生へメッセージをお願い致します。
基本的にこんな学生でなければならないという固定的イメージはありません。どんな人でもWelcomeです。ただ、自分から積極的に行動し、常に問題意識を持ってもらいたいですね。高校までの授業と違い、大学での学びは必ずしもYES/NOといった明確な答えがあるとは限りません。いかに自分で考え、アクションを起こせるかが重要だと思います。
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