2020.07.22 TOPICS

理工学研究科小島尚之さんが日本建築学会「優秀卒業論文賞」を受賞

 このたび、理工学研究科博士課程前期課程1回生の小島尚之さんが、一般社団法人日本建築学会の「2020年(第31回)優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞」を受賞しました。
 一般社団法人日本建築学会は、約35000人もの会員を有する著名な学会で、優秀卒業論文賞・優秀修士論文賞は、学部卒業論文・大学院修士論文等の優れた論文を顕彰するものです。

 小島さんは、建築業界の大工人口の減少という問題に「大工動作の繊細な感覚を必要とする動作を先端技術によって数値化・可視化し、技術習得に関する具体的な指標を作ることで、若手の大工が短期間で効率的に技術の訓練をできるのではないか」と考え、研究をスタートさせました。

 賞の対象となった学部卒業論文「大工仕事の感覚の可視化- Human Computer Interaction 技術を用いた伝統技術の保存継承-」では、筋変位センサと3軸加速度センサが備え付けられたデバイスを用いて力加減の差異から各動作の分類について検証し、「大工の主要動作のデータ取得および分類」を行いました。また、大工作業の経験者と未経験者の差異をセンサの取得値から数値化・可視化した「大工作業経験者と未経験者の分類」を行っています。

 今後は、今回数値化・可視化した「力加減」だけでなく、熟練の大工が動作を決定する際の材の特性や周辺環境など、さまざまな指標を用いて動作のデータを取得し、注視点計測やモーションキャプチャを併用して、より多角的に大工動作のデータ取得・分析を実施するなど、研究を進めていくとのことです。

小島さんのコメント

この研究は場合によっては、成果が得られないことも考えられました。しかし、試行を重ねていくことで、1つの着地点が見つかりました。地道に取り組んできた研究が、このような高い評価を受けたことを大変光栄に思います。また、担当教員である山田悟史講師を始め、多くの方の協力のおかげで研究を進めることができました。それらの方々に改めて感謝いたします。

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