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2013年のニュース

2013.12.25

政策科学部における一年間の研究成果を発表するアカデミック・フェスタの開催

政策科学部では各回生の優秀者が一同に会して一年間の研究成果を発表するアカデミック・フェスタを毎年12月におこなっています。今年度は、12月20日(金)に以学館1号ホールで開催されました。この研究発表会は、3・4回生ゼミである専門演習における優秀者が発表を競い合うPS Exposition(Policy Science Exposition) 本選と1回生ゼミである基礎演習、英語基準の1回生ゼミであるIntroduction to Academic Research、2回生ゼミである研究入門フォーラムの最優秀賞受賞者による発表から構成されています。

当日は、まずPS Exposition本選からおこなわれました。今年度は6組が、各ゼミで実施される第1次予選(~11月15日)、各ゼミ代表者が公共政策系分科会、環境開発系分科会、社会マネジメント系分科会に分かれて競い合う第2次予選(12月10日)を経て出場しました。

今年度の本選出場者の研究テーマは、タイムリーというより、日本が長期に渡って抱える課題を多角的な視野から分析した研究テーマ、次世代を担う当事者として未来志向的な方策を考察した研究テーマを設定する出場者が目立ちました。これは政策科学部の学際的な特色をよく表しています。そのなかで優勝したのは、「京都市における袋路の実態と経年変化」という研究テーマで発表したグループです。建造物の老朽化が進む袋路の現状と変化を既存のデータやフィールド調査を通して特性別に整理・評価し、袋路環境改善のための政策を考察した研究で、グループワークならではの成果が表れていました。

準優勝者の研究テーマは「国からの地方公務員給与削減要請に対する地方の対応の検証」です。地方公共団体の政策行動を給与削減要請に対する異なる対応から要因分析した意欲的な研究です。さらに、「植物工場普及における我が国の政策の在り方と方向性 -国際的競争力の確保に向けて-」「日中関係の改善に向けての青少年交流事業の強化について -独仏青少年事務所の事例から-」「持続可能な創造都市 -飯田モデルの意義と展開-」「京都府におけるサービス付き高齢者向け住宅の調査」と続きました。

次に1・2回生の最優秀賞受賞者による発表がおこなわれました。1回生の基礎演習リサーチ・プロポーザル・コンペティション最優秀賞受賞者の発表は「カンボジアにおける社会関係資本に基づく教育推進機関導入の実現可能性」で、今後のフィールド調査につなげることでより高い研究成果を期待できそうな研究です。また、政策科学部では英語基準のCRPS専攻(Community and Regional Policy Studies Major)がこの9月より開設されましたが、1回生ゼミであるIntroduction to Academic ResearchのResearch Proposal Competition最優秀賞受賞者は “Internationalization of Japanese Corporations”という研究テーマで発表しました。発表・質疑応答はすべて英語でおこなわれ、会場は日英両言語による研究発表が以前から当たり前だったような空気に包まれました。最後に、2回生の研究入門フォーラム最優秀プロジェクトが、グループワーク、フィールドワークを最大限に活かして商店街の衰退原因を分析した「龍安寺参道商店街の活性化にむけて」と題する発表をおこないました。

アカデミック・フェスタは今回で9回目ですが、企画・運営は学生スタッフによっておこなわれています。これもまた政策科学部の実践による学びの一環といえるでしょう。閉会後には、学年を超えた交流を通じて自分の学びを客観視し、新たな知見を得ることの大切さに気付いたという参加者からの感想もありました。

2013.12.25

研究入門フォーラム二次選考会を開催しました

2013年12月13日(金)、政策科学部2回生の小集団演習科目「研究入門フォーラム」の2次選考会を以学館1号ホールにて開催しました。「研究入門フォーラム」は、7~13名程度の学生メンバーからなる研究プロジェクトを編成し、各プロジェクトがテーマを設定して1年間にわたって文献調査やフィールドワークなどを通して研究を深化させていく科目です。2次選考会では、11月15日(金)の中間発表会で選出された以下の5つのプロジェクトが教員のコメント等を参考にさらに研究を進展させ、プレゼンテーションソフトを用いて口頭発表を行いました(「 」内は発表テーマを示します)。

・ベトナムプロジェクト「ベトナムの金融システムにおける政策トレードオフ~持続的経済発展を目指して~」
・報道研究プロジェクト「報道被害防止施策の在り方の検討~日本のBPOとスウェーデンの報道評議会の比較を通して~」
・マーケティングプロジェクト「効果的なブログマーケティング戦略案の模索~アクセス解析ツールを用いて~」
・高齢者福祉プロジェクト「地域コミュニティにおける認知症ケア~地域包括支援センターの役割に注目して~」
・竜安寺参道商店街プロジェクト「龍安寺参道商店街の活性化に向けて」

5つのプロジェクトの発表と質疑応答が行われ、教員による厳正な審査の結果、衣笠キャンパスに近い竜安寺参道商店街の活性化をテーマとして、現地でのヒアリング調査や学生へのアンケート調査、国勢調査などのデータ分析を通じて研究した「竜安寺参道商店街プロジェクト」が最優秀プロジェクトに選出されました。

選に漏れたプロジェクトもいずれも完成度の高い発表でした。「報道研究プロジェクト」で発表した臼杵大地さんは「研究入門フォーラムを通じて、これまでしてきた勉強と、仮説を立て検証して未解決の問題を解き明かしていくという研究の違いがわかった。最初はプロジェクトがまとまらず挫けそうになることもあったが、メンバーの個性が刺激になって発想の幅が広がり次第にプロジェクトが一つにまとまって、グループワークや仲間の大切さを学ぶこともできた。この1年を通じて学んだことを来年入るゼミ(専門演習)に活かして、1回生の時から目標だったアカデミックフェスタに出場したい」と述べました。フロアで熱心に発表を聴いていた学生たちからは、発表の優れた点や至らなかった点を参考にして自分たちの研究を進めていきたいという感想も聞かれました。

最優秀プロジェクトに選出された竜安寺参道商店街プロジェクトは、12月20日(金)に開催された政策科学部アカデミックフェスタにおいて、2回生代表として発表を行いました。

2013.12.25

基礎演習リサーチプロポーザルコンペティションを開催しました

政策科学部では、学年ごとの小集団クラスをコア科目と位置付けています。1回生では「基礎演習」がコア科目です。政策科学部政策科学科政策科学専攻は、政策科学に関する科目を教授し、問題解決指向的な精神を備え、政策実践力と政策構想力を持った人材を育成することを目的とします。基礎演習では、前期後期通して様々な政策課題や政策争点について、新聞記事や論文、レポートなどからリサーチしたことをもとにディベートや意見交換、ディスカッションをします。その中で批判的思考や多角的視野、論理的思考、プレゼンテーション能力や文章構成力を育み2回生の研究入門フォーラムに繋げていくことを目標としています。

今回発表してもらったリサーチプロポーザルは1回生の学びにおける集大成であり2回生の集団コア科目「研究入門フォーラム」へと直接繋がり自分が行きたい分野のフォーラムに関する、研究計画書を書いてみるという課題です。1年間の基礎演習の間に2回のライティング課題に取り組み、基礎演習担当の教員や院生のティーチングアシスタントにより丁寧に添削され論理性、文章論述能力を鍛えることが出来ます。

リサーチプロポーザル(研究計画書)では、まず「研究タイトル」、そして研究の問題点や意義を記述する研究概要を書きます。リサーチプロポーザルでは、偏った政策研究、政策提案ではなく政策科学部の基本の三本柱である批判的思考や多角的視野、論理的思考を重視した研究が求められます。「先行研究」では類似、関連した論文、レポートからどこまで自分がしようと考えている研究が他者によって進められているかなどを整理、把握しこれからの研究の参考にします。またその際に参考にした文献、資料には「参考文献」が求められます。また外国語能力向上のために、外国語の「研究タイトル」及び「研究の概要」も必要とされています。

今回行ったリサーチプロポーザルコンペティションでは各基礎演習12クラスで予選を行い、クラス代表を決めました。評価の基準は(1)研究タイトル・概要:研究課題および研究目的の明確さ(10点満点)、(2)先行研究:先行研究の調査分析を主とする事前調査(10点満点)、(3)プレゼンテーション:発表態度、質問対応などプレゼンテーションスキル(5点満点)、の合計25点満点で競われます。担当教員以外の教員11名から採点され、今回1位はAクラスの三浦なつきさんが選ばれました。「カンボジアにおける社会関係資本に基づく教育推進機関導入の実現可能性」というテーマで非常に完成度の高いリサーチプロポーザルでした。どのプロポーザルも良く出来ていて1回生の質の高さを感じました。なお優勝者の三浦さんは12月20日に開催された政策科学部アカデミックフェスタにおいて、1回生代表として発表を行いました。

運営は政策科学部学生委員会のスタッフと各クラスから1名運営委員を選出してもらいました(文:学生学会委員小沢賢太郎)

2013.12.18

第9回 京都から発信する政策研究交流大会

2013年12月1日(日)、キャンパスプラザ京都において、第9回京都から発信する政策研究交流大会が開催され、政策科学部・研究科の学生が「大学コンソーシアム京都理事長賞」(2回生川上萌仁香さん他)、「日本公共政策学会賞」(2回生久米由香子さん他・大学院生林祥偉さん)をはじめ各賞を受賞しました。

この大会は、都市の抱える問題・課題を見つけ、それを解決するための「都市政策」を学ぶ京都の大学生・大学院生の研究交流・発表の場として大学コンソーシアム京都が主催して開催されました。

今年度は、口頭発表部門において51組、パネル発表部門において11組の発表が行われ、本学からはそれぞれ12組、7組が出場しました。

当日は、学生の研究発表に加えて、学生実行委員ら(本学3回生桑原佳佑さん・千田繁利さんを含む)による「創る都、創れば都」企画も開催され、地方都市活性化についての講演会やグループ・ディスカッションも行われました。

多くの来場者に恵まれ、本学の学生の他、他大学の学生、行政、市民の方々による賑やかな交流会となりました。

受賞内容
(受賞者名は研究代表者のみ)
○大学コンソーシアム京都理事長賞
「龍安寺参道商店街プロジェクト」2回生 川上萌仁香他(研究入門フォーラム)

○日本公共政策学会賞
「TMOによる中心市街地活性化法~飯田市を事例に~」2回生 久米由香子他(研究入門フォーラム)
「先進国と新興国の幸福感及び影響要因に関する研究―日中両国国民の生活実感調査を通じて―」大学院生 林祥偉

○優秀賞
「介護ロボット産業の政策的取り組みの課題と今後の方向性―経済分析によって得られる新たな視座―」3回生 安田あずさ(石川ゼミ)
「都市のスマート化と電力システム改革の課題の検証―持続可能なCEMSの構築と事業化―」3回生 松本薫(小杉ゼミ)
「京都MICEの誘致に向けて―香港の事例より―」3回生 武市明莉(上久保ゼミ)
「2010年尖閣諸島沖漁船衝突事件をめぐる政策決定過程―揺れる民主党政権と対中外交―」3回生 本田純一(宮脇ゼミ)
「社会と個人の時間を考える時間政策によるまちづくり―今後の日本における個人の時間とコミュニティの再構築―」4回生 多田楓(高村ゼミ)

○ベスト質問賞
藤井望美 王鳳陽


2013.11.27

留学生と日本の学生が共に学ぶCross-Border Policy Issues

英語で開講されているCRPS (Community and Regional Policy Studies)専攻の学生と日本語で開講されている政策科学専攻の学生が一緒に授業でグループワークを行うCross-Border Policy Issues という科目が上久保誠人准教授の指導で開かれています。

この授業は、留学生と日本の学生が参加し、英語と日本語の二言語を用いて日本の社会、文化、歴史、政治に関するトピックについて調査し議論する科目です。受講生のセミナーやコミュニケーションは英語で行われています。多様な価値観や文化を持つ受講者による建設的な議論を行うため、このクラスでは留学生と日本人学生混成のグループワークが組織されています。



この科目では、留学生と日本の学生が相互に考え方の特徴を学ぶことが目標とされています。多様な価値観を知り、グローバル社会についての理解を深めるとともに、日本社会、文化、歴史、政治への関心を高めることが期待されます。

11月29日の授業では、戦後の日本の政治システムの変遷を4つのグループが発表しました。学生の司会によりプレゼンテーションは進行し、CRPS生と政策科学専攻生が一緒のグループで発表しました。与党はなぜ長期にわたって政権を維持できたのか、なぜ1990年代に多党化がすすんだのか、官僚は議員に対して強い影響力をもっていた要因は何か、といったテーマをめぐって活発な議論が繰り広げられ、日本政治を対象として共通の議論の土壌が形成されました。

2013.11.08

立命館大学政策科学部開学20周年記念式典を挙行しました。

2013年11月4日(月・祝)、衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームで行われた記念式典は、在学生、同窓生、教員など約100名の列席のもとに行われました。
 
記念式典では、校歌斉唱の後、政策科学部同窓会「洋洋会」の新井弘徳会長(1期生)より開会の挨拶が行われました。挨拶では、開学当時の政策科学部を振り返り、最先端のコミュニケーションツールの活用や阪神・淡路大震災における学生主体のボランティア活動などの先進的な取り組みを挙げ、20年間で5,800人を超える卒業生を輩出してきたことに触れながら、同窓生の交流活動の充実とそれを通じた政策科学部のさらなる発展への期待が述べられました。

 
挨拶の後、重森臣広政策科学部長(第11代)が「政策科学部の教育理念とポリシー」と題して式辞を述べました。式辞では、まず政策科学部が開学した1994年度の社会の出来事を回顧し、それから20年間の社会の変化にカリキュラム改革や国際化の取り組みなどを通じて対応しながら、5,855名の学士課程卒業生、504名の博士課程前期課程修了生、54名の博士課程後期課程修了生を送り出し、また78名の専任教員が所属してきたことを述べました。そして「予測困難な時代において生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ」という中央教育審議会答申に触れ、模範解答のない問題の解決を学問する政策科学部の掲げてきた教育理念とポリシーが時代に先駆けていたことを述べ、政策科学部は2015年開設の大阪いばらきキャンパスへの移転を機会としてさらに新たなステップを踏み出すことが語られました。
 
式辞の後、来賓で第6代政策科学部長の川口清史立命館大学学長より祝辞が述べられました。祝辞では、政策科学部が立命館大学の長期計画の中で社系学部のあり方を問いなおす野心をもって開学し、基礎演習や研究入門フォーラムといった小集団演習科目を通じて取り組んできた、「教わる」ばかりでなく「自ら学ぶ」教育への質の転換が、現在では全学に、さらには日本全体に広がりつつあることに触れ、これまでの実践を裏付けとして、大阪いばらきキャンパスへの移転を新しいステップとすることへの期待が語られました。

 
続いて、来賓で第3代政策科学部長の石見利勝姫路市長より祝辞が述べられました。祝辞では、政策科学部での9年間の在職時代を回想して、学生が非常に活発で教育を意気に感じ、また学部長を務めては教職員に盛り立てられた充実した教員生活だったと振り返り、在学生に対して、センサーの感度を高め、アンテナを高くして学生生活を送ってほしいと激励されました。
 
祝辞の後、山田順一初代政策科学部事務長からの祝電が読み上げられ、同窓生と教員の記念写真の撮影が行われました。


小休憩を挟み、「政策科学の20年と、今後への期待」と題した記念対談が行われました。記念対談は、川口清史立命館大学学長、石見利勝姫路市長、同窓生代表として谷内博史七尾市まちづくりコーディネーター(1期生)を迎え、佐藤満政策科学部教授を進行役として行われました。対談では、石見市長が姫路市長としての実際のまちづくりの工夫を紹介し、川口学長とともに、そのような現実の問題の解決に関わることのできる研究と人材の育成を目指す政策科学部の開学以来の理念について語らいました。谷内さんは熱気に満ちあふれた開学当時の政策科学部の様子を振り返りながら、決して正解があるわけではない問題の解決を模索する政策科学部での学びが、まちづくりコーディネーターとして市民と行政の間に立つかたちでの実践につながっていることが語られました。

対談の後は、フロアとの質疑応答が同窓生や重森臣広政策科学部長をまじえて活発に行われました。最後に対談者からそれぞれ在学生と同窓生に向けて激励のメッセージが述べられ、川口学長が政策科学部第2の創業となる大阪いばらきキャンパスへの移転事業への応援を要請して締めくくりました。


在学生と教員の記念写真撮影の後、中川記念会館レストラン「カルム」へ移動して祝賀会が催されました。祝賀会は、在学生、同窓生、教員が入りまじり、和やかな雰囲気で行われました。
 
(写真提供:立命館大学新聞社ほか)

2013.11.05

豊田准教授が日本地域学会 田中啓一賞(博士論文賞) を受賞しました

政策科学部の豊田准教授が日本地域学会  田中啓一賞(博士論文賞)  を受賞しました。
受賞についてのインタビューです。


聞き手)受賞おめでとうございます。どのような研究をなされたのでしょうか。


豊田)人口流動期における都市部のコミュニティ避難計画に関する研究です。

聞き手)人口が流動する時代とはどのような時代なのでしょうか。

豊田)日本は人口減少に伴う都市部における人口流動期にあり、災害の世紀と呼ばれている21世紀において、更なる猛威が予測されている自然災害に対処する方策が求められています。そこで博士論文では、このような予想されるリスクを軽減し、大震災からの生存確率を高めるための地域コミュニティにおけるコミュニティ避難計画モデルを構築しました。

聞き手)人口が減っている地域コミュニティに固有の防災の課題はどのようなものですか。

豊田)まず、これまでの大震災時の地域コミュニティにおける安全な避難の教訓を整理して、地域コミュニティのより安全な避難のために、防災まちづくりの手法が着目されているものの、防災まちづくりには社会関係資本(住民の地域との関わり〔信頼、規範、ネットワークなど〕)が重要です。一方、都市は定常状態にあるのではなく、常に変動しています。今回受賞した博士論文では、特に、人口減少や少子高齢化という社会変化に伴う今後の都市変容の有力なコンセプトである都市のコンパクト化に焦点を当て、コンパクト化に必然的に伴う人口流動によって社会関係資本が希薄な新住民の割合が都市部において多くなることを大規模調査データより予測しました。これは先に述べた防災まちづくりにとって深刻な課題となります。

聞き手)防災を意識したまちづくりでは、どのように避難計画を立てれば良いのでしょうか。

豊田)私は「コミュニティ避難計画モデル」を提案しました。このモデルは先ほど問題視した社会関係資本の醸成を前提としておらず、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを援用した「コミュニティ避難システム」の「構築」、「(事前)評価(アセスメント)」、そして「補完」という三段階から構成されています。そして、将来予測される都市と共通の特徴をもっているという共通性、防災まちづくりの効果を測定しやすいという優位性から、本モデルを検証するための対象地域として、地震リスクが存在する地区を設定しました。
まず「コミュニティ避難計画モデル」の第一段階に基づき住民参加型防災(避難)マップづくり、および作成したマップの不参加住民への配布によって、「コミュニティ避難システム」の構築と有効範囲の拡大を検証しました。ここでは「コミュニティ避難システム」の構築を確認するとともに、避難場所に集まり安否確認や救出・救護活動、消火活動などの支援という「コミュニティ避難システム」が有効に作動できるような情報に関する認知の、不参加者への拡大を一定程度は達成できることを示しました。そして、「コミュニティ避難計画モデル」の第二段階「システム評価」と第三段階「システム補完」の検討を行いました。「コミュニティ避難システム」の評価手法として、コミュニティ避難システムの再現性と安全性、そして失敗を含む学習モデルから、ゲーミング・シミュレーションが評価手法として有効なことを理論的に論じ、開発した「避難シミュレーション訓練」を当該地区において実施し、各町内の住民名簿作成および避難場所の追加というリスク対策の決定と実施(リスク・マネジメント)を行える(踏み切る事ができる)ことを示すことに成功しました。

聞き手)コミュニティの避難モデルを作成することが重要であることが分かりました。

豊田)このようにこの研究は、都市中心部において社会関係資本が希薄な新住民が増加し、避難時共助(住民間の助け合い)の発現機会の低下という脆弱性の増大期に入りつつある日本において、避難時共助の発現機会を増加させ、震災後避難時における生存確率を向上することが期待できる介入可能な行動体系によって構成される「コミュニティ避難計画モデル」を設計し、その有効性を明らかにしました。
この研究では地域住民のみを対象にしているため、今後は「コミュニティ避難計画モデル」を進化させて、行政やNGO、大学など多主体による防災まちづくりを促進するための方策を検討していきたいと考えています。


2013.10.30

土地家屋調査士の寄附講座(政策科学特殊講義 (PC))の表彰並びに講評会

土地家屋調査士の先生方が講師となり、寄付講座科目(「「国家基盤整備に係る土地・家屋の調査」)が今年初めて開講されました。土地家屋調査士は土地や建物の調査・測量及び表示に関する登記の国家資格です。

土地家屋調査士はたとえば、土地の境界が分からず、近隣とトラブルになっている際、実際に現地に赴いて解決する、問題解決型の仕事です。また、測量の技術的な知識だけではなく、法律の知識なども要求される学際的な業務でもあり、政策科学の実践例と言えるでしょう。

今回、講師の土地家屋調査士の先生方のご依頼により、成績優秀者の表彰、講評会を2013年10月24日に実施しました。講評会では、授業の内容・進め方についての活発な議論がなされるとともに、学生は講師の先生方から将来に関する貴重なアドバイスをいただくなど、非常に有意義な表彰会・講評会でした。

最後に、寄附講座の講師をしてくださった土地家屋調査士の先生方、また土地家屋調査士会近畿ブロックの皆様にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。


2013.10.23

政策科学部キャリア企画「PSTeN 10年後の私」が開催されました。

  2013年10月13日(土)政策科学部キャリア企画「PSTeN  10年後の私」が敬学館教室および諒友館地下食堂にて開催されました。この企画は、在学生に政策科学部を卒業された先輩との交流を通じて、自分の未来像について考えてもらうことを目的としています。学生スタッフを含め約100名の学生が参加し、24名の先輩方をお迎えしました。

 企画は、講義・グループトーク・フリートークの3部で構成し、学生時代の話から現在の仕事についての話など幅広くお話していただきました。学生からは様々な質問が飛び、先輩方と熱い議論を繰り広げていました。先輩方は時には冗談で場を和ませてくださり、学生も話しやすい雰囲気で企画を進めることができました。13時から17時まで4時間という長丁場の企画でしたが、とても有益な時間を過ごすことができたのではないかと思います。

 この企画は全回生を対象としていますが、やはり就職活動を控えた3回生の参加が最も多く、就職活動中の話や興味のある業界の先輩に現在の仕事について真剣に話を聞いている姿が多くみられました。1・2回生の参加者も多く今後の学生生活をどのように送るかということを考えるきっかけにもなったと思います。

 企画後のアンケートで、学生からは「貴重なお話を聞けた」「就職活動や仕事について具体的なイメージを持つことができた」といった意見があり先輩方からは「後輩とざっくばらんに話ができてよかった」「学生の関心の高さを実感した」といった意見をいただきました。学生のみならず先輩方にとっても充実した企画になったのではないかと思います。

 今後PSTeNは、全政策科学部生に向けて先輩方のお話をまとめた事後冊子を作成し、また次年度よりよい企画にしてもらうために企画・運営等の反省を行いたいと考えています。
 最後になりましたが、本企画にご協力いただきました先輩の皆様、ならびに洋洋会の皆様に御礼深く申し上げます。

2013年度PSTeN実行委員会代表 政策科学部3回生 加藤結子


2013.10.09

研究入門フォーラム・政策科学特別実習 ハワイプロジェクト現地調査

政策科学部2回生の小集団演習科目である研究入門フォーラム・ハワイプロジェクトでは、政策科学特別実習として、13名の受講者が2013年9月8日(日)~9月18日(水)に本学部教員の上原拓郎助教、権藤千恵非常勤講師とともに米国ハワイへの訪問調査を行いました。

今回の調査実習の目的は、前期に実施した文献調査を通じて、ハワイの経済、文化等、多面的な政策課題の活性化を検討するために、より具体的な知見を得ることです。13名はサブ・テーマ別の4つのチームに分かれて、調査を行いました。チームは1)盆ダンス、2)フィルム・ツーリズム、3)ウェディング、4)食生活です。

現地での調査手法はサブ・テーマ毎に随分異なりました。例えば、食生活チームは、ハワイ大学の研究者へのインタビュー調査に加えて、各地のファーマーズ・マーケットやレストランを訪れ、実食を重ねました。ハワイの多くの人々が抱える肥満の問題を解消するための食のあり方を、フィールドワークを通じて考察することができました。

(写真1)                                            (写真2)                                            (写真3)

また、盆ダンスの調査では、マノア、モイリイリの2地区を中心にアンケートと現地調査を行いました。また、現地の盆踊りに参加することで、日本とハワイの違いを肌で感じることができました。具体的には、早朝のファスト・フード店や喫茶店に集まっている日系の中高年の方々に話しかけ、事前に作成していたアンケート調査に協力いただきました。100名を超える方へのアンケート調査を通じて、盆ダンスの練習への参加や、地元寺院への訪問、さらには予定していなかった盆ダンスへの参加など、貴重な情報と経験を得ることができました。

(写真4)


研究入門フォーラムにおける訪問調査はまさしく、アクティブ(能動的)に学ぶ場としての貴重な機会であったと確信しています。結果として得られたものは、研究のために得られた情報だけではありません。前期には英語でのコミュニケーションに躊躇していた学生も、実習期間中は積極的に英語を話し、現地の人々との意思疎通を試みていました。また、先行研究の調査が難しく、準備が思うように進んでいなかったチームは、現地に到着してから夜を徹して議論をし、インタビューの準備に取り組んでいました。彼らは研究入門フォーラムの目的の一つである、チームワークを学ぶ貴重な体験をしました。


(写真5)                                               (写真6)

最後に、インタビューを快く受けていただいた皆様にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。


(写真1) 
ハワイの食文化がひとつにつまったプレートランチは、さとうきび労働者として各国からやってきた移民が、それぞれの国のおかずをもちよって、ひとつの食卓を囲んだことからはじまったといわれています。この日はハワイの伝統食のひとつであるロミ・サーモンやラウラウ、現地で多く食されるアヒ(マグロ)のグリルなどを全員で味わいました。

(写真2、3)
全米で唯一セリが行われているホノルル港のフィッシュオークションを見学しました。
日系人の大谷松治郎が創業したUnited Fish AgencyとNPO法人のHawaii Seafoodが共同でセリ市のエデュケーショナルツアーを手がけています。ツアーでは、ハワイの延縄漁の仕組みや新鮮なマグロの選別方法などを学びました。

(写真4)
盆ダンス写真
Windward Community Collegeでの盆ダンスフェスティバル
ハワイでは6月から8月の間、各地で先祖を供養するための盆ダンス(盆おどり)が開催されており、民族や世代を超えて多くの来場者で賑わいます。

(写真5、6)
ハワイのロケーションツーリズムを調査しているメディアチームは、オアフ島から島内便で30分のカウアイ島へ渡り、映画「ファミリー・ツリー」をケーススタディとして、映画が観光業にもたらす効果や、どのような映画が観光効果に結びつくのかについて調査を行いました。カウアイフィルムコミッショナーのアート・ウメズ氏には、インタビューの他フラダンスのレッスンを体験する機会もいただきました。











2013.10.08

?id=132014年度研究入門フォーラム 受講の手引きが発刊されましたpdf

2014年度研究入門フォーラム 受講の手引きが発刊されました

2013.09.30

政策科学部 CRPS(Community and Regional Policy Studies)専攻 新入生歓迎会

政策科学を英語で学ぶCRPS専攻が政策科学部に9月26日から開講されるのに先立ち、東アジアの国々を中心とした新入生12名に対する歓迎会が、9月24日夕刻、存心館地下食堂において開催されました。

学部長のご挨拶、乾杯の後、新入生の自己紹介と担当の先生方からのお言葉をいただきました。新入生からは、都市、環境をはじめとした政策課題や日本の文化・社会などに対する関心が示され、盛況のうちに閉会しました。

CRPS専攻の新入生を得て、グローバル化した政策課題に対する問題意識の深まりや、日本語基準学生と英語基準学生の相互交流などを通じて、政策科学部の一層の活性化が期待されます。

2013.09.30

政策科学部が韓国の国民大学校社会科学大学と学生交換の協定を締結

立命館大学政策科学部は、韓国の国民大学校社会科学大学と協力協定と学生交換協定を締結しました。政策科学部にとって、中国・東北財経大学公共管理学院、北京理工大学外国語学院につづき、3番目の学部間協定による連携プログラムです。

立命館大学政策科学部は、英語基準専攻(CRPS専攻)の設置(2013年9月)を中軸とする国際化をすすめ、コミュニティの政策課題をグローバルに比較することを通じて学ぶ「コミュニティ・エクスチェンジ型学習」を促進するため、世界各国の大学と連携を深めています。その一つが、韓国の国民大学校社会科学大学です(「大学」は日本の「学部」に相当)。


国民大学校は1946年に創設され、1981年に総合大学となり、韓国各界に卒業生を送り出しています。日本との交流も深く、社会科学大学の国際学部には日本学専攻がおかれています。社会科学大学は、国際学部の他に行政政策学部、言論情報学部から構成され、中国、ロシア、日本をはじめ多くの留学生を受け入れています。

このプログラムに参加する政策科学部の学生は、交換留学制度を利用し、国民大学校社会科学大学(学部に相当)の韓国語、日本語あるいは英語による正規科目を受講できます。あるいは、オプショナルで国民大学校で韓国語を学ぶことも可能です。帰国後、取得した単位が認定されれば、4年間で大学が卒業できます。政策科学部からの最初の派遣は2014年3月を予定しています。

国民大学校社会科学大学の学生は、政策科学部に交換留学生として半年あるいは1年間在籍し、政策科学部の日本語あるいは英語による科目を受講できます。政策科学部への最初の交換留学生の受入は、2014年度からです。

これまで政策科学部は、研究入門フォーラムで韓国海洋大学や淑明女子大学の学生と交流を続けてきました。また2014年度入学生より始まる新しい政策科学専攻のカリキュラムでは、Koreanを外国語として選択することができます。Koreanを学び、「コミュニティ・エクスチェンジ」の学習を通じて韓国の政策課題を研究する学生が増えることを期待しています。

(写真)国民大学校初代学長申翼熙氏の像の前で、張悳俊国民大学校社会科学大学長(右から3番目)ならびに立命館大学政策科学部重森学部長(右から4番目)をはじめ両大学関係者で記念撮影(2013年9月12日 国民大学校撮影)

2013.09.30

研究入門フォーラム・政策科学特別実習 ベトナムプロジェクト現地調査

政策科学部2回生の小集団演習科目である研究入門フォーラムでは2013年度にベトナムプロジェクトを設定しました。日本の投資先として注目されているベトナムについて、持続的な経済発展を達成するための方策を、日本の金融政策との比較から検討する課題を1年間に渡り検討しています。その一環の「政策科学特別実習」として、4名の受講生が2013年9月14日~23日に渡り、本学部教員の豊田祐輔准教授、鐘ヶ江秀彦教授とともにベトナムのハノイ、ホーチミンを中心に訪問調査を行いました。

本調査の主な目的は、①日本のマスメディアや書籍、インターネットで流されている情報が、どの程度、現地の実情を反映しているのかを確認すること、②現地銀行ならびに銀行の融資先となる企業等への聴き取り調査から、ベトナムの金融システムの現状をより詳細に把握すること、③受講生が考えているベトナムへの金融システムの今後の課題や提言についてベトナム人と意見交換をすることでした。

首都ハノイでは、ベトナム国家大学ハノイ校経済学部の教員や学生と意見交換を行い、ベトナムや日本の金融システムについて意見交換を行いました。立命館大学ハノイ校友会との交流会では、現地で働いているOBやスペシャルゲストとして参加した日系金融機関に務めている日本人から見たベトナム経済やベトナム人の国民性について議論しました。またジェトロ・ハノイ事務所を訪問し、日系企業によるベトナム進出に関わる情報を中心に聴き取りを行いました。さらにハノイ郊外の現地銀行、現地企業や日系企業向上を視察し、原材料の調達や資金の入手手段など銀行と企業に関わる現地の事情について積極的な質疑応答を行いました。

経済的中心地であるホーチミンでは、ベトナム国家大学ホーチミン市校において、ベトナムにおいて得た知見を、経済やビジネスを学ぶ学生へ発表し、意見交換を行いました。また現地の合弁銀行や建設系外資企業への聴き取り調査を実施し、外資系企業がベトナムへ進出する際に当たっての有利な点について質疑応答を行いました。立命館大学サイゴン校友会との交流会では、日本におけるベトナムに対する印象と現地で働いている日本人が直に感じる印象の違いなど、現地でしか知りえない情報を得ることができました。

今回の訪問調査先は受講生たち自身で決めた研究テーマに合わせて決定され、日本における文献調査と調査デザインを踏まえた明確な目的意識をもって現地調査に取り組みました。特に、ベトナムは社会主義国家であるものの、ドイモイ政策による市場経済の受入や外資依存という経済構造などから、金融システムにおける重要な課題を発見することができました。また、このような研究知見を得られただけでなく、悪戦苦闘しながらもベトナム人へ英語で自分の意見を伝え質問をすることにより、今後、様々な場で活躍するために必要な貴重な経験を積めた現地調査となりました。最後に、訪問受け入れにご協力いただいた現地の大学、銀行、企業の皆さま、訪問するにあたって現地企業とのコーディネートをしていただいたAPUのOGの方、そして、立命館大学校友会の皆さまに、この場所を借りて厚く御礼申し上げます。


2013.07.16

2013年度西園寺育英奨学金給付証書授与式を挙行しました

2013年7月10日(水)、2013年度西園寺育英奨学金給付証書授与式を挙行しました。

西園寺育英奨学金制度は、学業において優秀な成績を修め、学びと成長の模範となる学生を励まし、援助することを目的としています。
政策科学部から23名が2013年度の奨学生として選ばれました。

以学館1号ホールで行われた全体式では、見上崇洋副学長からの祝辞の後、政策科学部を代表して4回生の赤瀬恭子さんが証書を受け取り、謝辞を述べました。
謝辞では、政策科学部において学びの実践や発表の機会が多く設けられていることが挙げられ、3回生ゼミでの充実した指導が昨年度アカデミックフェスタ優勝につながった経験と今後の研究活動への抱負が述べられました。

全体式終了後には、政策科学部での授与式が行われ、重森臣広政策科学部長から奨学生一人一人に証書が手渡された後、祝辞が述べられました。
祝辞では、本学の建学の精神である「自由と清新」に触れながら、「大学時代は人生で最も輝いている時期であり、悔いのない学生生活を送って欲しい。のびのびと自由に貪欲に学んで欲しい。」と奨学生を激励しました。

最後に記念撮影をおこない、授与式は終了しました。

2013.06.07

ACS(Academic Communication Supporter)より、レポートヘルプデスクの開設のお知らせ

政策科学研究科の大学院生で構成されるACS(Academic Communication Supporter)は、今年度より発足した新しい組織です。ACSでは、政策科学部で学ぶ学部生の学修・キャリア形成をサポートすることを目的に、さまざまな取り組みを行っています。これまで、履修登録相談(4月)、「政策科学とキャリア」ワークショップ(5月)、統計学ワークショップ(5月)のように、学部生から特に需要の高いと思われるテーマについてのサポート企画を行ってきました。また、毎週1回程度常設のヘルプデスクを開設し、学修・キャリア形成に関する相談に応じる場を設けています。ACSに所属する大学院生は、それぞれが専門とする研究分野に関する知見や、学部時代からの経験を最大限活かし、活動にあたっています。

今年度6月より、ACSでは学部生が抱えるレポート執筆に関する悩みや相談に対応するため、レポート作成について総合的にサポートを行う「レポートヘルプデスク」を新たに設置します。

政策科学部の学びでは、自分の意見や主張、調査の結果や分析、得られた結論などをまとめて表現する力が求められます。研究の成果をまとめる方法には、レポートや論文、ポスター報告、プレゼンテーションなど様々ありますが、その基礎となるのはライティング、つまり文章を書く力です。しかし、大学のライティングは感想文や作文とは違い、自分の意見や主張を、根拠を示しながら、論理的で見通しの良い文章で、さらに指定された分量や形式に則り過不足なくまとめる能力を身につける必要があります。政策科学でのカリキュラムの中では、ライティングのスキルを4年間かけて学んでいきますが、その第一歩として、「基礎演習」(1回生の小集団ゼミナール講義)ではレポート課題が課せられます。基礎演習で身につけたライティングの基礎能力は、その後の「研究入門フォーラム」(2回生の少人数ゼミナール講義)や専門演習での学びの中で、さらに高めていくことになります。


「レポートヘルプデスク」では、レポートの進捗に応じて、例えば次のような相談を受け付けています。

0 先行研究を調べる

レポートを書くには、まず、対象とする社会の現象に何が起こっているか、誰がどのような研究・調査をしているかを調べなければなりません。そのためには論文や書籍、新聞記事などを集めて、「事実」や「先行研究」を整理する必要があります。

・どのように情報を集めたらいいのだろうか?
・自分が欲しい資料が見つからない場合はどうしたらいいのか?

1 テーマ設定
レポートを書くにあたっての最初の問題はテーマ設定です。レポートの分量や執筆期間、資料収集の方法等により、適切なテーマは変わってきます。

・自分の選んだテーマが与えられた課題に適切なものになっているか?
・調べた事実や先行研究を踏まえて、どのようにテーマを設定したらいいのか?

2 レポートの構成
テーマを設定したら、次に考えなければならないのはレポートの構成です。学術レポートには、①タイトル、②序論、③本論、④結論、⑤文献資料リスト、の5つが必要です。この枠組みに乗って、自分の論述を展開していくことになります。

・自分が設定したテーマから外れていないか?
・書くべきことをきちんと書けているか?
・情報は集まったが、そもそも、構成をどう考えたらいいのか?

3 論述
テーマについての先行研究を集め、構成も考えたら、文章を実際に書いてみましょう。自分の主張をきちんと書くには、「人の意見」と「自分の意見」をきちんと分ける必要があります。また、読んでいる人に納得してもらうには、先行研究を順番に並べるだけではなく、「論理的な関係」を考えて書くことが大切です。

・根拠をきちんと書けているか、人の意見はどう書けばいいか?
・きちんと論理的に書けているだろうか?

4 見直し
レポートを一通り書いたら、提出する前に一度読み直しましょう。単純な誤字脱字に気付くことが出来るのはもちろん、より正確な表現を思いつくことがあるか切り取りもしれません。

・全体を通して、レポートの内容が相手に伝わるか?
・より上のレベルのレポートにするにはどうすればよいか?


学術的なレポートを書くということは、一回生の皆さんにとっては初めての経験となるはずです。先行研究の整理や、脚注・参考文献をつけるなど、慣れないことで戸惑う場面も多くあると思います。是非ヘルプデスクを活用し、良いレポートを作成してください。

2013.06.07

ACS統計分析ワークショップ「実践:政策研究のための統計分析の基礎」を開催しました。

ACS統計分析ワークショップ「実践:政策研究のための統計分析の基礎」

統計分析ワークショップの目的
ビッグデータの活用やネットリサーチなど、データをもとに回答を導き出す統計分析は社会からますます必要とされています。統計的手法による科学的分析は、政策の研究はもちろん企業のマーケティングなどでも用いられ、キャリア形成を考える上で重要な能力となっています。政策科学部では「統計学」や「調査分析技法入門」などの講義科目で、統計の基礎知識や理論、調査設計の方法を学ぶことができます。また「政策情報処理」や「データ解析入門」、「社会調査法」といった科目では、表計算ソフトや統計分析ソフトを用いてデータを分析する実習を行っています。このように、カリキュラムの中で体系的に統計分析の知識や技法を習得することができるようになっていますが、研究入門フォーラム(2回生向けの少人数ゼミナール講義)や専門演習(3回生向けの少人数ゼミナール講義)の研究のなかで統計分析を使いこなすためには、より少人数で実践的に統計分析手法を身につける機会を提供することがプラスになると考えました。そのために企画したのが、統計分析ワークショップ「実践:政策研究のための統計分析の基礎」です。ワークショップでは、統計分析の経験豊富な大学院生の講師が近い距離で受講生それぞれの理解度を把握しながら、きめ細やかな対応を行い、能動的な学びのサポートとなることを目指します。

統計分析ワークショップの内容
今回のワークショップでは、一から統計分析を学ぶ学生を対象に、「表計算ソフトを用いたカイ二乗検定による政策効果の分析」と題し、基礎的ながら実践的な統計分析手法としてクロス表分析とカイ二乗検定の実習を行いました。データの分析では分析を通して得られた結果が、確率的に偶然に発生するものなのか、それとも意味のあるものなのかを検証する必要があります。そのための手法の一つがカイ二乗検定です。

ワークショップは、参加した学生が研究入門フォーラムや専門演習のなかで統計分析を活用して、科学的な分析・考察によって研究を深めていくことを目標としました。そのために、最初に、統計分析を行う上で必要となる基礎的知識の準備を行いました。ここでは、政策研究における科学的方法としての統計分析の位置づけや利点、注意点について触れながら、母集団や標本といった統計学の基本概念や、変数と値からなるデータの構造などを解説していきました。

続いて、カイ二乗検定について解説し、受講生が手順にしたがって計算を行いました。分析結果そのものは表計算ソフトや統計分析ソフトの操作を習得すれば容易に得られます。しかし、統計分析の初学者にとって、カイ二乗検定のような統計学的仮説検定の考え方を理解するのは難しいものです。講師と受講生が一つひとつの手順の意味合いを確認しながら実際に手計算していくことで、仮説検定の理解を進めていきました。

 

最後に、表計算ソフトを用いて実際の意識調査データから政策効果について分析する実習を行いました。分析を行う上ではさまざまな技術的問題が起こりえます。ここでも講師と受講生がコミュニケーションをとりながら、そのような問題を解消しつつ、実習を進めました。

参加者からの声・意見と今後について
ワークショップには、計6名の学生が参加しました。大半の学生が、統計学を学ぶ意欲は強いものの、「苦手意識がある」「勉強法がわからない」などの課題を抱えていました。そのため、「少人数かつ実践型の本講義スタイルは非常にわかりやすかった」という意見が多くの学生から挙げられました。学部講義では疑問点があってもなかなか質問できないという学生も、ワークショップでは講師との距離が近いため、疑問を解消する場としては最適だったと答えています。その他、学生からは「具体的な講義内容を広報してほしい」、「目につく場所にチラシを張ってほしい」など、広報に関する声も多く寄せられました。

今回、ワークショップを企画したのはACS(Academic Communication Supporter)という、2013年度より発足した政策科学研究科の大学院生で構成される新しい組織です。ACSでは、政策科学部で学ぶ学生の学修・キャリア形成をサポートすることを目的に、これまで履修相談ヘルプデスク(4月)、政策科学とキャリアワークショップ(5月)を企画・開催してきました。統計分析ワークショップは、これらの企画に続き、学生から特に需要の高いと思われるテーマについてのサポート企画として開催されました。参加者は、ワークショップを通じて統計分析の基礎的な知識を学び、そのなかで抱いた疑問もその場で解消することができていました。そして、ワークショップで出された課題に積極的に取り組むなかで、参加者が統計分析を身につけるための一定の成果を収められたと考えています。今後は参加者からの声をもとに更なる内容改善に取り組み、学生の学修・キャリア形成をサポートするため、統計分析ワークショップの内容充実を図っていこうと思います。

2013.05.20

政策科学部・政策科学研究科が北京理工大学外国語学院と学生交換および大学院への推薦入学の協定を締結

立命館大学政策科学部・政策科学研究科は北京理工大学外国語学院と学生交換留学および大学院政策科学研究科への推薦入学に関する協定を締結しました。政策科学部にとって、中国・東北財経大学公共管理学院につづき、2番目の学部間協定による連携プログラムです。

立命館大学と北京理工大学とは20109月に「立命館大学と北京理工大学との協力協定書」を締結し、その後、両大学の教育・研究交流を進めてきました。今回のプログラムは、英語で政策科学部を学び卒業するCRPS専攻の設置(今年9月)、政策科学研究科の英語基準プログラムの強化、学部の特色を活かした国際展開のために、新たな学部間連携プログラムとして発足させたものです。

このプログラムに参加する政策科学部の学生は、交換留学制度を利用し、北京理工大学で中国語を学ぶと同時に、一定の中国語能力あるいは英語能力があれば、北京理工大学のすべての中国語あるいは英語による正規科目を受講できます。帰国後、取得した単位が認定されれば、4年間で大学が卒業できます。政策科学部からの最初の派遣は20143月を予定しています。

北京理工大学外国語学院の学生は、「大学院特別推薦入学」制度との連動を念頭に、3回生まで北京理工大学外国語学院のダブル・ディグリー(双学位)コースにおいて学修した後、政策科学部に交換留学生として1年間在籍し、政策科学部・政策科学研究科が指定した進学条件を満たせば、推薦試験を経て大学院博士課程前期課程に進学できます。政策科学部への最初の交換留学生の受入は、20132014年度については政策科学専攻のみです。2015年度からCRPS専攻の受入れも始まります。

 (写真)新たな国際交流の拡大を願って北京理工大学外国語学院李京廉院長(左から2番目)ならびに立命館大学政策科学部三上達也副学部長(左から4番目)をはじめ両大学関係者で記念撮影(201317日 北京理工大学撮影)

2013.03.28

政策科学部HPをリニューアルしました。

政策科学部HPをリニューアルしました。

2013.02.12

立命館大学政策科学会の支援を得てSignificance of the Regional One-Product Policy:How to use the OVOP/OTOP movementsの出版記念シンポジウムがタマサート大学(タイ)で開催されました。

book

立命館大学政策科学会の支援を得て、村山皓編Significance of the Regional One-Product Policy:How to use the OVOP/OTOP movementsが2012年12月に出版されました。本書の執筆には、立命館大学政策科学研究科の英語コースの博士後期課程を修了して、現在タマサート大学で研究員を務めているPuntita Tanwattana(博士 政策科学)とWarangkana Korkietpitak(博士 政策科学)、および立命館大学政策科学部助教の孫京美(博士 政策科学)と立命館大学名誉教授の村山皓、さらにJICA関係者に加えて、政策科学研究科と共同研究を進めているタマサート大学東アジア研究所の研究者があたりました。

本書は、日本の大分県を発祥地にして世界に広まり、現在も多くの国々で実施されている一村一品運動(OVOP)に政策科学の視点からアプローチしています。本書の目的は、日本のOVOPとタイの一村一品運動であるOTOPとの違いをも視野におき、さらなる展開の可能性を提示し、これら以外のアジア、アフリカ、南米の国々で現在進行中の一村一品運動に政策研究の基盤を提供することです。

当日の様子当日の様子

本書の出版記念を兼ねて、2012年12月14日にSignificance of the OTOP/OVOP Movement and Policyの国際シンポジウムが、タイのタマサート大学で開催されました。そこには多くの研究者などが出席し、執筆者のPuntia Tanwattana氏や孫京美氏などの発表について、熱い議論が交わされました。

当日の様子当日の様子

また、タイ政府が主催して様々な国の政府関係者が出席したOVOP/OTOP International Seminar 2012(12月16日)では、村山皓氏が招待され、本書を紹介しながらUnderstanding the OVOP movement in Japan: An evaluation of regional one-product activities for future world expansion of the OVOP/OTOP policyについて、基調講演がありました。