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教員紹介

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近本 智行教授 CHIKAMOTO Tomoyuki

所属学科
建築都市デザイン学科
研究室
建築環境・設備研究室
学位
博士

経歴概要

1989年3月 東京大学工学部建築学科 卒業 1991年3月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程 修了 1994年3月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程 修了

研究について

研究分野・テーマ

建築・都市環境工学、建築設備、環境共生

研究キーワード

サステイナブル・デザイン、建築エネルギー

研究概要

環境と共生可能な建築や都市・街区のデザイン、人の快適性・生理現象の解明、脱炭素社会構築に向けた研究を行っています。①人~快適性・生理現象の解明/建築や都市の中の様々な空間で体験する快適性や生理現象を解明し、人が本当に快適に感じる空間創りを検討しています。②建築~省エネへの取り組み/古の知恵を活かした京町家に学び、環境に配慮した建築を提案する他、快適で省エネな次世代の空調システムの開発、サステイナブルなキャンパス推進を行っています。キャンパス施設そのものも実践的な実験場です。③都市~環境に配慮した街区・都市デザイン/ヒートアイランド抑制につながる緑化や街区デザインの研究を行っています。④地球~脱炭素社会を目指して/全学で取組む立命館地球環境委員会や、立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)、また国内外の大学、企業の方など、様々な分野の方と交流しながら、環境教育も含め研究を進めています。

  • 風洞実験室内に都市を再現し、ヒートアイランド緩和の研究を行っています。

インタビュー

研究者になったきっかけ

建築の学部生の頃は意匠系の研究室に所属しておりましたが、技術的側面の重要性に気付き、大学院では、環境系の研究室に進学しました。当時、地球温暖化のことをこれほど議論していない時代でもあり、周囲の方に疑問に思われた記憶があります。しかし、建築における環境・設備の役割は日々大きくなり、少しだけ先んじて走っていられるように思います。  大学院で博士号を取得後、組織設計事務所に入社し、意匠の経験も活かしながら、快適で、省エネや周辺環境、地球配慮に配慮した建築・設備の提案、設計を行ってきました。  一方で、これまで以上に求められる環境配慮という課題に対し、建築を志す学生の皆さんに、新たな建築の可能性を伝え、環境建築のすそ野を広げていきたいと考え、大学に来ました。環境や設備の枠にとらわれず、良い建築空間・ライフスタイルを考えることのできる、設計者・技術者・研究者の育成をすすめてゆきたいと考えております。

受験生へのメッセージ

建築学の起源として、紀元前後に書かれた「ウィトルーウィウス建築書」が挙げられます。この中で、「建築家は天賦の才能に恵まれていなければならないし、学習にも従順でなければならぬ。なぜなら学問なき才能あるいは才能なき学問は完全な技術人をつくることができないから。そして願わくば、建築家は文章の学を解し、描画に熟達し、幾何学に精通し、多くの歴史を知り、努めて哲学者に聞き、音楽を理解し、医術に無知でなく、法律家の所論を知り、星学あるいは天空理論の知識をもちたいものである」(森田慶一訳)と記されています。  さて、現在では、快適でかつエネルギーを消費しない建物「ZEB」の取り組みも求められています。これまで継承してきた建築文化を大事にしつつ、新しい技術を学んでゆくことで、様変わりしているはずの今の世の中でも、真に社会で活躍のできる人材を育つと考えております。さあ一緒にやってゆきましょう。

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