藤家 雪朗教授 FUJIIE Setsuro
- 所属学科
- 数理科学科
- 研究室
- 藤家研究室
- 学位
- 博士(理学)
経歴概要
1987年3月 京都大学理学部 卒業 1989年3月 京都大学大学院理学研究科数学専攻修士課程 修了 1991年3月 京都大学大学院理学研究科数学専攻博士後期課程 中途退学
研究について
- 研究分野・テーマ
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微分方程式
- 研究キーワード
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微分方程式、準古典解析、超局所解析
- 研究概要
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微分方程式とは、未知関数とその導関数たちとの関係式のことで,高校で習うニュートンの運動方程式はその典型的な例です。ニュートンの方程式を解けば惑星の軌道が計算できるように、微分方程式の研究は自然界の様々な現象を説明することに繋がります。コウモリは超音波を発信し,その反射波から障害物や獲物の位置を闇夜の中でも知ることができます。物理学者は,分子や原子核など目に見えない微小な物質の構造を、それに当てた電子や電磁波などの散乱の様子を観測することによって調べます。波や微小粒子の散乱は波動方程式,シュレディンガー方程式といった微分方程式で記述されます。我々数学者は、微分方程式を解くことによって散乱問題を理論的に解明します。
インタビュー
研究者になったきっかけ
父が数学者でしたので、研究者になろうという想いは小さいときからあったように憶えています。ただ「蛙の子は蛙」と人から言われるのはあまり好きではなかったので、数学は避けたかったのですが、結局は数学を選んでしまいました。父親の影響はやはり大きかったと思います。高校のとき父の書斎に並んでいる数学の専門書に憧れて眺めていると、高校数学をきっちり理解してからにしろと窘められましたが、大学に入学した途端、位相空間論の洋書を渡されて四苦八苦したことを憶えています。 大学院生の頃は研究者になれる自信が持てなくて幾晩も寝られない夜を過ごしました。研究者になってからも、研究が行き詰って辛い時期がしばしばあります。それでも続けているのは、指導して下さった先生、共同研究者や、指導している学生さん達と奥深い数学の美しい世界を旅し、研究の喜びや苦しみを分かち合えるからです。 とても幸せなことだと思っています。