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SGH Rits Super Global Forum (RSGF) 2018 閉幕 ~実施報告⑥~
2018.11.29
Super
Global High School (SGH)
RSGF2018 報告⑥ 閉幕
SGH Rits
Super Global Forum (RSGF) 2018 閉幕
11月13日(火)~17日(土)にかけて本校で開催されているRits Super Global Forum(RSGF)2018。最終日(DAY 5 )の午後はFarewell PartyとClosing Ceremonyを残すのみとなりました。
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すべてが終わったあとのお別れのパーティーは楽しさ以外入る隙を与えないような、それは華やいだ雰囲気で終始時間が流れた。苦楽をともにした約一週間の協働作業のあとの宴。そしてさよならの宴。生徒たちの笑顔は、それは眩しかった。
大ホールに場所を移してのクロージング。例年の如く各校代表が修了書を授与され、それぞれ心温まるスピーチを披露した。日本語でスピーチする生徒もあり、厳かななかにも何か和やかなムードに。実はその前に生徒アクション部署長が登壇しスピーチをし、あるものを示した。それは、RSGF期間中にディスカッション・グループに検討をお願いし、また午前のPlenary Sessionで合意に至ったアクション・プランの一つでもある、SNSを使った問題解決の方法も採り入れた「SUSTAINABLE STUDENTS 17 POSSIBLE ACTION(高校生にできる17の行動目標)」を完成させ、額に入れたものだった。これらを自分たちの学校に帰ったらぜひ実践してほしいと訴えた彼女。修了証とともに各校に渡された。現在、本校校舎中にもポスターが貼られている。アクション部署は昨年までにはなかった新しい部署だ。RSGF期間前から「キャンパスSDGs at NKC」と銘打ってSDGs認知の向上を目指し、高校生にも世界の課題解決の一助となる実践を17項目考案し、学校中に貼り出している。「RSGFをGLコースだけの取り組みにはしたくない。学校中を巻き込みたい」。彼女をはじめ今年度生徒実行委員会の、同じ学校の生徒同士で「コネクトしたい」という強い想い。前例がない取り組みのため、やり方や段取りが手探りでときに躓くこともあった。また、実行委員会本体とは別の動きをすることも多く、一抹の孤独感も味わった。そして何より、高校生にできることを実践してほしいと訴えかけること自体が、私たちの単なる自己満足の行為として捉えられないのかという危惧。その答えはすぐには出ない。しかし、そう思って何もしなければ結局何も変えられない。何かを変えようと思ったら、まず自分が地道に、真っ直ぐに進んでみること。これしかないという決意。生徒たちを突き動かしていたもの、それはその決意であった。「SDGsは世界の共通言語。SDGsが接着剤となり、様々な人と人とがつながっていく」。辰野さんが講演で言っておられた言葉は彼女たちを後押ししたにちがいない。クロージング・スピーチで生徒実行委員長の山内瑠華さんが再度登場。彼女は苦しんでいた。「RSGFとはなんだったのか」との一部参加者の想いを真正面から引き受けていた。実行委員長でもあったが、ディスカッションを終始リードしてきた彼女だからこそこの言葉が胸に突き刺さる。事前に準備していたスピーチは、いわばハッピーエンド・ヴァージョンのそれであったが、自分の今の感情を率直に表現したものではないそれを、彼女は直前になって変えた。そして、等身大の自分で語ってみせた。スピーチの途中からは涙が溢れ言葉にならない。想いが言葉に乗らないもどかしさ。でも自分の想いをそのまま伝えたい。彼女のスピーチが終わるやいなや、会場は割れんばかりの拍手とスタンディング・オベーションが起こった。RSGFでこんな光景をこれまで見たことはなかった。想いを全員で共有したと実感できた瞬間だった。議論することでクリアな結論が得られることこそ僥倖。実際の国際会議の場ですらそうだ。彼女や生徒たちの葛藤はそれ自体が学びであった。そして、それ自体がRSGFの目指していた方向なのかもしれない。それを全身全霊で身を持って体験した生徒たち。幸せ者だと心から思う。こんな体験を高校生のうちにできる彼女たちが羨ましい。Plenary Sessionのコメントで堀江代表校長が言われたこと。それは、ここで決まったことを実行してほしいということと、グローバルイシューにタックルした大変だったディスカッションのプロセスを詳細に振り返ってほしいということだった。
RSGFは年々進化を遂げている。そう胸を張って言うことができるクロージングであった。最後は広報部署PV班作成によるクロージング・PVが会場に流れた。
Heal The World 世界を癒そう
Make it a better place もっとよい世界にしよう
For you and for me 君のため、僕のため
And the entire human race そして人類全体のため
If we try 僕たちが望むなら
We
shall see きっと見つけられるさ
BGMであるマイケル・ジャクソンの”Heal The World”の、生徒たちの歩みそのものを辿った歌詞が心に染み渡る。涙が止まらない。うれしい、かなしい、さびしい、せつない‥。涙を定義する必要はない。素直な感情の発露。
RSGF2018はここに幕を閉じた。このあと、生徒たちと立命館高校RSGFの5年間を振り返ることで「RSGFとはなんだったのか」を検証してみたい。
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RSGF2018では、計11か国・地域の高校14校から約170名と本校に留学中の生徒4名、海外教員16名、立命館大学の留学生を中心とするTA約20名、一部企画に共同参加するGJクラス約100名の総勢約300名規模が、合計10時間を超えるディスカッションを行い、” What Can We Do to Realize a Sustainable World? --Approaches to solving problems related to food security-- “というテーマのもと、5つのステークホルダー・グループに分かれてディスカッションをしました。
ご協力いただきましたすべての皆様へ感謝を申し上げます。ありがとうございました。
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