研究科長メッセージ

言葉は混迷する現代社会の課題を解決する鍵
言葉の専門家を育成します

 高度情報技術の急速な進展により、私たちは、大量の情報を瞬時にやり取りし、仮想空間を自由に行き来して世界中の人とリアルタイムで対話できるようになりました。
さらに、生成 AIを活用することで言葉の障壁を易々と越えられるようになりつつあります。その一方で、メッセージの最後の句点が妙に威圧的に感じたり、多くの人と繋がっていながら孤独を感じたり、オリジナルと模倣の狭間でさまよったり、などさまざまな課題にも直面しています。そんな今、認識主体としての人間と言語、そして世界との関係のあり方に加え、人間がいかにして言語および非言語を用いてコミュニケーションを行っているのかについて明らかにすることが必要とされています。
 言語教育情報研究科は、日本語教育・英語教育の専門家を目指す人たちと言葉やコミュニケーションに関わる様々な領域の専門家を目指す人たちに門戸を開放しています。学部を出たばかりの人と言葉に関わる仕事をしてきた人、日本人と留学生、関心だけでなくバックグラウンドも多様な院生がお互いに刺激を受け ながら研究しています。
 言語に関連する学問は日進月歩で発展しています。本研究科は、高性能の脳実験装置や研究科独自のコーパスなど高度な理論的・実証的研究を進める環境が整っています。言語教育の実践の場としての教育実習の機会を国内外に用意し、さらに多文化共生社会の推進のための活動を積極的に支援しています。学問の進歩と社会からの要請に応えられる体制が 整備されています。立命館大学は大学院生のための研究助成制度も充実しています。大学院に入ってから成長する心構えのある方を歓迎します。 

立命館大学大学院 
言語教育情報研究科長

有田 節子

Setsuko ARITA