実践的なプログラムが多いことも本研究科の特徴です。講義科目の履修や研究活動で修得した最新の理論を応用する機会として以下のプログラムを提供しています。
TESOL資格取得プログラム
TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)とは、英語非母語話者への英語教授を表す用語で、国際的な英語教授資格です。この資格は日本で英語教員になるために必要ではありませんが、英語教育の専門資格として国際的に評価されるものです。現在、本研究科では協定大学であるサザンクィーンズランド大学(オーストラリア)において夏期に5週間のプログラムを開講しています。TESOL methodologyの学習と英語で英語を教える教育実習の機会、さらにResearch Skills科目も組み込まれた充実したプログラムとなっています。このプログラムの修了者にはサザンクィーンズランド大学からGraduate TESOL Certificateが授与されるとともに、本研究科の修了に必要な単位(「TESOL教授法と実習(6単位)」・「TESOLリサーチスキルズ(2単位)」として認定されます。
このプログラムは英語教育学プログラム院生が主な対象ですが、他のコース・プログラムの院生も一定の条件を満たせば参加することができます。

学校インターンシップ・学校ボランティア・教育サポーター
英語教員をめざす院生を対象に、京都府立山城高等学校との協定に基づき、「英語教育学演習02(英語教育インターンシップ)」を開講しています。週1回、英語授業のサポートや教育活動の実地体験などを行なうもので、最新の理論がどのように教科指導の現場で活用されているか、どのような生徒指導やクラスルーム運営がなされているかなど、1年かけて観察することができ、さらに生徒の成長も体感できる貴重な機会となっています。
また、単位認定は行いませんが、英語教員の補助を行う「学校ボランティア」や留学生を対象として日本語教育・異文化コミュニケーションの指導補助を行なう「教育サポーター」も実施しています。
日本語教育実習
日本語教育学プログラムでは、「日本語教育学演習04(日本語教育演習)」において、国内外の日本語教育機関での教育実習(2週間もしくは3週間)の機会を提供しています。事前指導を経て参加する教育実習では、日本語授業参観、教材の選定や教案の作成、そして実際に授業を担当する教壇実習を行い、実際の日本語教育現場での実践を通して、それまで学んできたことの理解を深め、教育技術を高めることができます。また、事後指導では、教壇実習のビデオや教案などを討論し、実習期間中に吸収したことをより確実なものにします。
現在、国内では立命館アジア太平洋大学や日本語学校、海外では中国・大連外国語大学、深圳大学、韓国・嘉泉大学、台湾・長栄大学、ベトナム・ホーチミン市師範大学、オーストラリア・グリフィス大学などの大学での実習を行っています。
- 日本語教育学プログラム院生のみ参加が可能です。
多文化共生をめざした日本語教育プロジェクト
「多文化共生をめざした日本語教育プロジェクト」とは、本研究科の院生が中心となり、京都市在住の外国人を主な対象とする日本語教育活動です。京都在住外国人を対象とした日本語教室(『すきやねん日本語』)を中心として、日本語支援に役立てるための公開の学習会・ワークショップの開催、異文化間交流会などを実施しています。このプロジェクトは院生が主体となって協働的に受講生の募集から活動スケジュールまで院生が主体的に決定し、運営していることが大きな特徴です。
さらに、京都府国際センターの協力を得て、年少者の支援も継続的に行っています。

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