以下は2024年4月以降入学者用です。
2023年9月以前入学者はこちら
本研究科では以下の科目を開設しています。どのコースに所属していても他コースの科目を履修できます(「J13-日本語教育学演習(日本語教育実習)」は日本語教育学コース所属者のみ履修可)
コース専門科目
英語教育学コース
コースコア科目
- E01-英語教育学総論
- E02-第二言語習得論
- E03-英語学(文法論)
- E04-早期英語教育論
- E05-言語教育における測定と評価
- E06-英語教育における語彙習得論
- E07-英語教育学の諸問題
- E08-英語教育インターンシップ
- E09-英語授業分析・教材開発演習
- E10-TESOL教授法と実習
- E11-TESOLリサーチスキルズ
- L01-音声学・音韻論
- L04-英語語法文法研究
- L07-英語語法文法分析演習
- L10-バイリンガリズム
- C02-電子教材開発演習
コース選択科目
- J01-日本語を対象とした第二言語習得論
- J02-日本語教育学総論
- J03-日本語教授法・教材論
- J04-言語文化教育論
- J05-年少者日本語教育論
- J06-日本語学(語彙・意味)
- J07-日本語学(文法)
- J08-語用論・談話分析
- J09-日本語教育学の諸問題
- J10-日本語教材開発演習
- J11-日本語教育実践演習
- J12-多文化共生実践演習
- L02-意味論・語用論
- L03-形態論・統語論
- L05-対照表現研究
- L06-認知言語学
- L08-言語調査法演習
- L09-言語記述方法論
- L11-言語情報学の諸問題
- L12-バイリンガル言語習得と脳科学
- L13-コーパスによる言語分析演習(日・英)
- L14-Perlプログラミング
- L15-社会言語学
- L16-コミュニケーション論
- L17-音声表現コミュニケーションの諸相
- L18-言語表現メディアの諸相
- L19-相互行為分析
日本語教育学コース
コースコア科目
- J01-日本語を対象とした第二言語習得論
- J02-日本語教育学総論
- J03-日本語教授法・教材論
- J04-言語文化教育論
- J05-年少者日本語教育論
- J06-日本語学(語彙・意味)
- J07-日本語学(文法)
- J08-語用論・談話分析
- J09-日本語教育学の諸問題
- J10-日本語教材開発演習
- J11-日本語教育実践演習
- J12-多文化共生実践演習
- J13-日本語教育学演習(日本語教育実習)
- E05-言語教育における測定と評価
- L01-音声学・音韻論
- C02-電子教材開発演習
コース選択科目
- E01-英語教育学総論
- E02-第二言語習得論
- E03-英語学(文法論)
- E04-早期英語教育論
- E06-英語教育における語彙習得論
- E07-英語教育学の諸問題
- E08-英語教育インターンシップ
- E09-英語授業分析・教材開発演習
- E10-TESOL教授法と実習
- E11-TESOLリサーチスキルズ
- L02-意味論・語用論
- L03-形態論・統語論
- L04-英語語法文法研究
- L05-対照表現研究
- L06-認知言語学
- L07-英語語法文法分析演習
- L08-言語調査法演習
- L09-言語記述方法論
- L10-バイリンガリズム
- L11-言語情報学の諸問題
- L12-バイリンガル言語習得と脳科学
- L13-コーパスによる言語分析演習(日・英)
- L14-Perlプログラミング
- L15-社会言語学
- L16-コミュニケーション論
- L17-音声表現コミュニケーションの諸相
- L18-言語表現メディアの諸相
- L19-相互行為分析
言語学・コミュニケーション表現学コース
コースコア科目
- L01-音声学・音韻論
- L02-意味論・語用論
- L03-形態論・統語論
- L04-英語語法文法研究
- L05-対照表現研究
- L06-認知言語学
- L07-英語語法文法分析演習
- L08-言語調査法演習
- L09-言語記述方法論
- L10-バイリンガリズム
- L11-言語情報学の諸問題
- L12-バイリンガル言語習得と脳科学
- L13-コーパスによる言語分析演習(日・英)
- L14-Perlプログラミング
- L15-社会言語学
- L16-コミュニケーション論
- L17-音声表現コミュニケーションの諸相
- L18-言語表現メディアの諸相
- L19-相互行為分析
コース選択科目
- E01-英語教育学総論
- E02-第二言語習得論
- E03-英語学(文法論)
- E04-早期英語教育論
- E05-言語教育における測定と評価
- E06-英語教育における語彙習得論
- E07-英語教育学の諸問題
- E08-英語教育インターンシップ
- E09-英語授業分析・教材開発演習
- E10-TESOL教授法と実習
- E11-TESOLリサーチスキルズ
- J01-日本語を対象とした第二言語習得論
- J02-日本語教育学総論
- J03-日本語教授法・教材論
- J04-言語文化教育論
- J05-年少者日本語教育論
- J06-日本語学(語彙・意味)
- J07-日本語学(文法)
- J08-語用論・談話分析
- J09-日本語教育学の諸問題
- J10-日本語教材開発演習
- J11-日本語教育実践演習
- J12-多文化共生実践演習
- C02-電子教材開発演習
研究科共通科目
- C01-応用言語学のための統計解析
- C03-基礎言語情報処理
- C04-外国語教育学新展開講義
- C05-英語翻訳学演習
- C06-英語アカデミックスキル演習
- C07-日本語アカデミックライティング
- C08-特殊講義
研究指導科目
- R01-研究基礎論1
- R02-研究基礎論2
- R03-課題研究演習Ⅰ
- R04-課題研究演習Ⅱ
E01-英語教育学総論
本講義では、学習者を中心に据えた外国語としての英語教育を、4技能・発音・語彙・文法・談話・学習方略・評価の観点から概観する。効果的な指導が教室現場でどのように行われるべきかを、理論的基盤に立脚して個別項目の指導法について考察する。この科目を通して、英語教授法に関する基礎的知識と現状の問題点を把握した上で、望ましい指導法を探ることができるようになる。
E02-第二言語習得論
本講義では、第二言語習得論研究を言語学的・心理言語学的・社会言語学的な3観点から概観する。言語転移、言語環境、学習者言語の発達、習得年齢、ワーキングメモリを含む認知、外国語学習適性と動機付け等を個別に学習しながら、学習者による最終到達度の大きな差やこの分野の現状および今後の展望に関しての全体像も把握する。この科目を通して、第二言語習得研究がどのように進められてきたかを習得することができる。
E03-英語学(文法論)
どの言語にも、その言語独自の決まり(文法)がある。そのため、英語教育を行う際にも、明示的であるか否かの別はあっても「文法」はその基盤となる。本講義は、英語教育学コースに位置付けられているので中学生、高校生、大学生が接する「学習英文法」の内容を重視して、コミュニケーション力を伸ばすことにも資する英文法がどのような内容であるべきかを検討し、近年の(理論的・実証的な)英語学研究の成果をどのような形で取り入れると学習英文法の改善が促されるかを具体的に検討する。この授業を通じて、言語学・英語学的な文法研究の手法を身につけることができる。
E04-早期英語教育論
この科目では、小学生を対象とした英語教育に直接、間接にたずさわることを希望する人が、こどもの外国語習得のメカニズムを知り、それにあった授業のあり方をさぐり、現在の日本の小学校英語および英語教育における小中連携の改善のために何らかの研究をするノウハウを身につけることを目的とする。授業では子どもの外国語習得、教授法の理論、現在の英語授業サンプル視聴、その特色について講義する。さらに、小学生を対象とした英語教育のための教材、カリキュラム、指導法について何らかの観点で研究を行う方法を扱う。
E05-言語教育における測定と評価
本講義は、言語プログラムに関わる者として必要となるテストリタラシーの基本を習得することを目的とする。そのために、主として言語テストの測定と評価における次の二つの側面を中心に扱う。(1)外国語としての英語あるいは日本語能力を測定するための適切な<道具>の作成・開発方法、および(2)テスト結果の処理と分析の側面である。(1)においては、言語テストの歴史を外観しながら、既存の英語および日本語のテストやスキル別テストの構成概念について概観する。また、テスト作成原理を紹介し、テスト開発の一側面を経験する。(2)では、サンプルデータをもとに、テスト結果の分析方法(項目分析、項目応答理論等)について紹介する。
E06-英語教育における語彙習得論
このコースでは、英語の語彙の教授、学習、処理、生産に関連する問題を扱う。まず、英語学習者が基本的な文章を読むために必要な語彙の要件を理解する。次に、効率的な語彙習得に必要な暗記プロセスに関する問題を学ぶ。これは、明示的な学習プロセスと暗黙的な学習プロセスの両方をカバーする。さらに、言語能力におけるコロケーションの重要性を説明する。最後に、語彙テストの様々なアプローチについて学ぶ。
E07-英語教育学の諸問題
本講義は英語教育学コースの通常カリキュラムを補強することを目的とし、必要に応じて発展的・特定のテーマを扱う。科目内容はシラバスに記載する。
E08-英語教育インターンシップ
この授業は、派遣先の教育現場での体験的学習を目的とするものである。授業参観、生徒の学習サポート、放課後の個別指導などに留まらず、担任業務や校務分掌及びクラブ活動の指導等の教育活動なども体験的に学ぶ。事前研修で現代の日本における教育の現状、問題点や、派遣先の高等学校の事情、生徒と接する時に必要とされるマナーなどを講義する。事後研修では、それらの体験を通じて学んだことを報告し、英語教員としての将来への展望を討議する。
E09-英語授業分析・教材開発演習
本演習では4技能やコミュニケーション及び文法等も含めた中で特にスピーキングやライティングなどの領域を中心に、日常の教育実践の中で教員が実施する一連のサイクル、すなわち、①指導案の作成とその実施のために必要な教材・タスクの作成、②授業実践、③自らの授業実践に対する教師としての振り返り、及び④学習者の学びの評価、の4点について、理論を学んだ上でそれらの理論に基づいて実践する。この一連のサイクルを実際に経験することで「成長する教師」のあり方について理解を深め、教育実践の中で課題を見つけてその改善を目指す教員になるために必要な基礎的知識とスキルを身に付けることができる。
E10-TESOL教授法と実習
本科目は、非英語母語話者のための英語教育(TESOL)の理論と授業実践のためのスキルを身につけ、教材開発や教壇実習の訓練を行なうことで、英語教員となる際に求められる能力を獲得することを目標とする。学生は様々な場面で実践的な教授法を身につけられる。具体的に、文法や語彙を含む第二言語学習の教授と学習の原則や、若い学習者と大人の学習者の両方に焦点を当てながら、英語教授の理論と実践における様々な教育方法の客観的比較対照を学ぶ。実際の指導に関しては、教材開発、授業の準備と評価について取り上げ、自己の研究や実践に応用ができることを目標とする。また、教員による観察からのフィードバックを与える。
E11-TESOLリサーチスキルズ
この演習では、言語教育研究の最新の原則と実践についての認識を深める。この知識は、言語教師の継続的な専門的能力の開発にとって重要である。その一例として、受講者は小規模な研究プロジェクトでこの知識を応用する。具体的には、教育研究のさまざまな方法と技術に関する確かな知識を示し、特定の研究課題を調査するための研究提案の概要を示し、適切なデータ収集と分析技術を適用できるようになる。また、レポートでは、適切なアカデミック・リテラシーの能力を示すことができるようになる。
L01-音声学・音韻論
本講義では、日本語と英語の音声・音韻における基本的な特徴について他の言語との対照も視野に入れるかたちで確認するとともに、分析上の課題を受講者に示す。母音や子音といった分節音を構成する素性、アクセントやイントネーションといった超分節音的特徴を調音と音響の両面から把握する方法、言語間の音節構造の違いを把握する方法、形態論と音韻論の相互作用によって生じる現象を把握する方法を身につけさせることを目指す。音声ソフトを使った音声の分析方法だけでなく、音韻プロセスの相互作用や言語接触によって生じる音韻現象を分析する方法を身につけることを目標とする。
L02-意味論・語用論
主として意味論・語用論における主要な先行研究を批判的に検討することを通して、当該分野の諸問題を考察する。具体的には、日本語と英語、さらには、受講生の母語(母方言)の言語現象を観察し、意味論・語用論的観点からの考察を試みる。この科目を通して、言語学、特に意味論・語用論の分野での議論・論証の方法、例の出し方など研究方法自体にも十分注意を払い、受講生自身の研究テーマを深めることができるようになる。
L03-形態論・統語論
形態論・統語論が対象とする様々な言語現象を観察・分析し、当該分野における方法論の講義を行う。具体的には、日本語と英語における諸文法現象の分析を通し、言語学における議論・論証の方法やデータの提示方法などについて論じる。また、個別言語の言語事実を考察する上で、日英対照的な視点を軸としながら、言語の普遍的特徴についても常に注目する。先行研究の批判的な検討を通し、受講生が形態論・統語論分野での研究方法の基礎及び言語に対する直感を身につけ、自身の研究テーマを深めることができるようになることを本科目の目標とする。
L04-英語語法文法研究
英語の語法文法の研究をする際には、まずもって英語の一次資料を分析的な目で常に読み、聞き、見る癖をつけることが大切である。受講生には、語彙・語法・文法・表現・言語理論の観点はもとより文化的視点、文体的・修辞的視点など幅広い観点から英語を観察し、興味深い例を発見することを求める。その上で、受講生各自が一週間の間に発見した例のうち、特に興味深いと思われるものを紹介し合い、それを全員で検討する。この科目は、以上のような方法をとることで、英語の語法文法に関する理解を深めることを目的とする。
L05-対照表現研究
言語表現の研究をする際には、まずもってその言語の一次資料を分析的な目で常に読み、聞き、見る癖をつけることが大切である。本授業では、英語・日本語をはじめとするさまざまな言語を対象にして、語彙・語法・文法・言語理論の観点から表現に関する理解を深める。この科目を通して、個別言語の枠内にとどめずに、対照言語学的な視点を重視し、一言語を見ていたのでは捉えにくい特徴を発見することができるようにすることを目指す。
L06-認知言語学
本講義では、言語そのものを自律的な記号システムとして捉える生成文法的アプローチに対して批判的な立場を取り、ことばを主体の一般的認知能力を反映するものであるとみなして、物事を捉える際の心の作用からことばを探究する「認知言語学」の基礎概念と方法論を扱う。具体的には、品詞や構文、文法化といった統語現象を扱う〈認知文法〉、メタファー・メトニミー・シネクドキなどの比喩表現や多義性等を扱う〈認知意味論〉、さらには実際の言語使用の状況で顕現する含意や発話行為等を扱う〈認知語用論〉に至るまで、認知言語学のアプローチによって具体的な事例を説明・記述することができるようになることを本科目の目標とする。
L07-英語語法文法分析演習
英語の語法文法の研究をする際には、まずもって英語の一次資料を分析的な目で常に読み、聞き、見る癖をつけることが大切である。受講生には、語彙・語法・文法・表現・言語理論の観点はもとより文化的視点、文体的・修辞的視点など幅広い観点から英語を観察し、興味深い例を発見することを求める。その上で、どのような「正規表現」を用いれば分析対象とする表現の類例をコーパスから正確に抽出できるかを個別具体的に検討する。この科目は、以上のような方法をとることで、英語の語法文法に関する理解を深めることを目標とする。
L08-言語調査法演習
現代の言語使用の実態をデータとして収集、分析、解釈する場合の方法論を講義と演習/実習により習得する。収集したデータを分析するのに必要な言語学的知識は前提とする。具体的には、自然談話の収集と調査票調査の違い、自然談話を収集する手法、調査目的を絞った談話データの収集方法、書き起こすツール、調査の目的にあった話者の探し方などを学ぶ。この科目を通して、言語調査の方法論の基礎を身につけることを目指す。
L09-言語記述方法論
本講義では、コーパスを日英語研究においてどのように活用するかを考える。コーパスは、人間の情報処理能力では事実上、行い得ないような種類の言語観察を可能にしたという意味で、言語記述に極めて重要な意味を与えている。授業では、まずコーパスとは何かを定義した上で、コーパスが言語記述においてどのように活用されてきたのかを講じ、更にコーパス利用の意義と背後にある言語(学)観についても考える。その上で、テキストエディタなどの汎用的ソフトを用いてテキスト処理の実習を行い、コーパス利用の厳密な方法を講じる。この科目を通して、厳密なテキスト処理の方法を身につけることができる。
L10-バイリンガリズム
本講義は、最初にバイリンガリズムの基本(定義・認知的発達・二言語同時習得・リテラシー等)を扱う。次に、学際的分野であるバイリンガリズム研究を、メンタルレキシコンや言語習得・保持・喪失現象を(神経)心理言語的に、コードスイッチ現象を言語学的・社会言語学的両面から等、複数のアプローチで探る。この科目を通して、バイリンガリズムの基礎的知識と研究手法を身につけることができる。
L11-言語情報学の諸問題
本講義は言語情報学の通常カリキュラムを補強することを目的とし、必要に応じて発展的・特定のテーマを扱う。科目内容はシラバスに記載する。
L12-バイリンガル言語習得と脳科学
本講義では、ブレーンイメージング手法による脳内での言語処理メカニズム解明研究を扱う。言語処理時の脳賦活データは、必ずしも伝統的な(心理)言語学的手法で収集されたデータと符合しない。この齟齬に関して、(応用)言語学の観点から論議できるだけの脳内言語処理に関する基礎的知識を講義する。更に機能的近赤外分光法(fNIRS)や脳波(EEG)を用いて実際にデータ収集を行い、基本的な分析手法も経験する。この科目を通して、バイリンガル言語習得研究の基礎的知識と研究手法としての脳イメージング機器の効果的使用法を身につけることができる。
L13-コーパスによる言語分析演習(日・英)
本演習では、日英語を対象にして、語彙、文法、表現の観点から問題となるような現象を取り上げ、コーパス利用の前提となる電子データ化する際の精密な記述を行う演習を行う。更に、記述的考察から得られる言語理論的意味合いに関しても考える。(1)言語記述方法論の内容を前提とし、UNIXマシン上に保存されている日英語テキストの処理方法を講じつつ、(2)受講生各自にはこれまでの研究では十分に記述されてきていない言語現象を発掘することを求める。この科目を通して、厳密なテキスト処理の方法とそれを用いた言語分析の方法を身につけることができる。
L14-Perlプログラミング
この演習では、膨大な電子化された文書等のデータから必要な情報を取り出す為にプログラムによる基礎的なデータ処理を学ぶ。Perlというコンピュータのプログラム言語を用いて基礎的なプログラミングの演習を行いつつ、プログラミングの考え方や言語処理への応用の基本的知識を習得する。最低限の電子データ(特に文書データ)処理を自力で行うための実践的な技量の習得を目的とする。演習はプログラミング言語の習得を目的とし、プログラミングの基礎として、ループ、条件判断、配列、PERLの優れた特徴である連想記憶配列、文字列処理の応用としての正規表現、置換といったことを習得する。
L15-社会言語学
この講義は、社会言語学の主要なテーマについて論じ、受講者が近代言語学のなかで社会言語学のもつ意義を理解するとともに、ことばと社会の関係について主体的に考える基盤を作ることを目的とする。具体的な内容としては、方言や世代/性別/階層などの社会的要因による様々な言語変異、コードスイッチングやポライトネス・ストラテジーなど言語使用に関するもの、そして、多言語社会に関連する言語計画と言語政策などの諸問題について講義する。この科目を通して、社会言語学的研究の基礎的知識とその具体的な方法論について身につけることを目標とする。
L16-コミュニケーション論
コミュニケーションそのものおよび社会生活の構造基盤である相互行為がどのように組織されているのか、多様な状況や場面において、私たちはどのようなやり方で適切に振る舞っているのかを明らかにするのに有用な会話分析と呼ばれる研究領域を中心的に扱う。この科目を通して、会話分析の創始者の一人であるE. A. Schegloffが述べた相互行為の組織に関する一般的秩序現象(発話順番交替組織、行為の構成、連鎖組織、修復組織、言葉の選択の組織、全域的構造組織)についての基本的な知識を身につけ、近年の相互行為研究の動向を理解することができる。
L17-音声表現コミュニケーションの諸相
音声を用いたコミュニケーション表現がどのように活用され、送り手と受け手の間に円滑なコミュニケーションを成立させているかについて、コミュニケーション表現学の観点から解説する。具体的には、パブリックスピーキング、漫才、各種ソーシャルメディアにおける解説動画や生配信など、音声表現が用いられる幅広い事例を取り上げ、〈オープンコミュニケーション〉と〈ナラティブ〉の観点から、そうした音声表現コンテンツがどのような構成や構造を持っており、コミュニケーション表現として機能しているのかについて、受講生との討議を通じて各自が考察を深めることを企図している。
L18-言語表現メディアの諸相
言語表現を動かすメディアの多様性とそこで生まれるテクスト間の相互関連性について学ぶ。詩・小説・劇・漫画・アニメーション・電子メディアでの作品まで、フィクションが表現メディア(声/文字/図像/映像といった表現媒体)が変わることで、何がどのように変容するのか。また、それらはどのように相互に影響し合ってきたのか/しうるのか、それらを踏まえて、それぞれの表現メディアが持つ固有性は何かなどを、具体的な作品や人物を紹介しながら講じる。また、そうした講義を踏まえた簡単なグループ討論、ワーク、ゲーム(個人/グループ)などの表現実践も試みながら、異なるテクストを対照する方法や視点、それらを説得的に伝えるための文章表現力を身につけることができる。
L19-相互行為分析
相互行為における発話、身体、それらが産出される環境との複合的な関係を分析するための基礎的な観点や技能を身につける。会話分析の方法論を主軸に、トランスクリプトの作成方法、マックスプランク心理言語学研究所で開発されたアノテーションツールELANの基本的な使用法を学び、ビデオデータの音声や身体動作の時間変化をミリ秒単位で記録する訓練をすることで、データの中から注目すべき相互行為の現象やその構造・仕組みを発見し、わかりやすく説明する力を身につけることができる。
C01-応用言語学のための統計解析
応用言語学で必要となる統計的手法の基礎を身につけることを目的とする。量的研究を扱うが、これは(教育)現象のある側面を変数としてデータを収集し、数値化し統計的に分析をすることによって、現象を理解し客観的に説明するためのものである。本講義では、まずデータの準備段階や基本的な統計の概念を紹介し、その後、応用言語学における主な量的研究の例を用いて、平均値の差の比較、相関、因子分析等の手法に加え、ノンパラメトリック手法についても扱っていく。また、質問紙調査の方法についても触れる。この科目を通して、量的研究を主とした研究課題に取り組んだり、統計を用いた関連領域の研究をより深く理解するための知識を提供していく。
C02-電子教材開発演習
この科目では、IT/ICT (情報技術/情報通信技術) を利用した電子教材開発の基礎を、演習を通して学ぶ。電子教材の形態および関連技術は多様であるが、ここでの開発演習は特定の形態・技術に絞ったものを対象とする。この科目を通じて、言語学習における電子教材の位置づけに関する理解を深め、実用的・効果的な電子教材を開発し、導入、効果検証までを検討できるようになる。 <2023.10.31更新>
C03-基礎言語情報処理
本演習では、コンピュータを使って言語データを扱うための基盤的な知識と基礎的な技能を身につける。実際にコンピュータを操作しながら、コンピュータと言語情報処理の基礎的な技能を学ぶ。文字コードなど、言語データを扱うための基盤的な知識、基礎的技能から始め,テキスト処理では、正規表現による文字列の検索や置換、言語解析を使った情報抽出などの力を身につける。そして、実際に言語を数量的に扱うための基礎の1つとしてコーパスを利用した言語研究というアプローチを学ぶ。この科目を通して、コンピュータを用いた言語研究の基礎的知識と方法論を身につけることができる。
C04-外国語教育学新展開講義
グローバル化が進む中、英語の習得が必然になってきている。ツールとしての語学力だけではなく第二言語(英語)を通して批判的な考察を引き出す高次の思考力の育成が求められている。CLILや国際バカロレアなど、教育例は日本でも徐々に広まってきており、想像力に溢れた授業展開が求められる。教育方法論の構造を学び、それに基づいた授業計画を工夫する。この分野の理論を精読した上で、モデル授業とそれへのフィードバックを与える。この科目を通して、学習者の批判的思考力を強化する教育方法論を学び、言語学習の可能性についての新たな理解を深めることができるようになる。
C05-英語翻訳学演習
翻訳を通して、学術的な意味を英語で正確に表現する能力を磨く。演習参加者それぞれ専門領域のテキストを対象に日本語から英語へ翻訳することに焦点を当てる。完璧な翻訳を目指すのではなく、最終形に至るまでの工程に注力する。これには文脈や専門的な意味も含まれる。その結果、単に一字一句を訳すのではなく、正確かつ繊細に意味を伝えるスキルを身につける。さらに、”back translation”のような機械翻訳を巧みに利用するための方略も紹介する。この科目の学習を通して、翻訳の「過程」の意義を理解し、英語力を強化することができるようになる。
C06-英語アカデミックスキル演習
この科目では、応用言語学の専門書を読むこと、それに対する正確で批判的なレビューを書くこと、そして前二段階を踏まえて説得力のあるプレゼンテーションをすることの3つのスキルを身につけることに重点を置く。具体的には、学術論文を読解し、その意味についてクラスで議論する。このテキストの正確な解釈について議論する。また、各論文に対する自分なりの理解や視点に基づき、その内容に対する個人的な評価、特に再現研究を行うという視点からの評価を書くスキルを身につける。最後に、自分の考察を学術的なスタイルで発表し、教官からの視点に関する質問に答えることを学ぶ。学力の応用力を複合的に学び、適切かつ体系的に展開できるようになる。
C07-日本語アカデミックライティング
研究テーマに関して日本語で学術的な論文を書く力を身につけるための講義・演習を行う。具体的には、要約作成の技術、論文の書式についての知識、日本語でかかれた日本語教育学や言語学の論文の構成例、先行研究の引用方法、参考文献リストの書き方などを扱う。調査に同席していない読者、理論的な前提を共有していない読者に理解してもらえる文章を作成する方法を受講者に身につけてもらうこと、自分自身で文章のわかりやすさを確認できるようにすることを目標とする。
C08-特殊講義
本講義は通常カリキュラムを補強することを目的とし、必要に応じて発展的・特定のテーマを扱う。科目内容はシラバスに記載する。
J01-日本語を対象とした第二言語習得論
本講義では、第二言語としての日本語における文字・語彙・文法・談話の習得、四技能の習得、効果的な指導法やフィードバックの方法、年少者教育・バイリンガリズムなどを扱う。日本語教育や日本語の習得過程における問題点を発見し、関連文献を読むことで、第二言語習得の理論や第二言語習得にかかわる認知的要因や社会文化心理的要因への理解を深め、日本語学習・教育の現場への応用を考えることができるようになる。また、先行研究の読み方、研究課題の設定、日本語学習者からのデータの収集方法と分析方法等、研究計画の立て方を考え、学際的な観点から第二言語習得研究を行い、記述できることをめざす。
J02-日本語教育学総論
社会の変容とともに変化する日本語教育の全体像/在り方について理解と認識を深め、日本語教育に対する自分の考えを構築し、将来的に日本語教育に従事する際に直面するであろう様々な課題に対して自分で解決策を考える基礎を養うことを目標とする。
具体的なテーマとしては、日本語教育とはどのようなものか、日本語を教えるにはどのような能力が必要なのか、日本語のコースはどのように成り立っているのか、日本語教育には何が求められているのか、また、更に具体的な項目としては、学習者の多様性、コースデザイン、教師の役割、教授法、教材、教室活動、評価方法などを扱う。
J03-日本語教授法・教材論
主要な外国語教授法/日本語教授法とその変遷の歴史を学び、それぞれの長所・短所を議論するとともに、多様化する教育現場での効果的な応用を考える。また、教材分析および教材開発に必要な視点(評価項目)、必要な手順を整理し、様々な教育環境に対応できる基礎力を養う。この科目を通して、様々な教授法の特徴に基づき、既存の教材分析を行い、その教材の適性を把握した上でシラバスや授業の要件に沿った小規模な教材開発を行うための方法を扱う。
J04-言語文化教育論
第二言語教育及び日本語教育の分野でことばや文化がどのように捉えられ、言語教育の中で扱われてきたか、その変遷と多様なアプローチについて扱う。前半は、90年代前半までの国や言語を単位とした文化教育を中心に振り返る。後半は、グローバル化や多文化共生といった社会の変化と社会構成主義の流れから言語、文化、教育の捉え直しについて議論する。複言語・複文化主義をはじめ、多様な言語学習者の存在と言語教育観の在り方を理解し、言語教師としてことばや文化を内省できるようになることを目指す。
J05-年少者日本語教育論
本講義は、「日本語を母語としない子どもたち」のことばに焦点を当て、第二言語の発達や教科学習、母語保持に関わる理論と、教科学習支援の実践的モデル(教授法)や評価方法について論じる。また、子どもたちを取り巻く日本社会の現状や教育的課題についても認識を深める。この科目を通して、年少者日本語教育の現状と課題についての理解を深めることができる。
J06-日本語学(語彙・意味)
日本語の語彙・意味の諸問題について、記述的かつ理論的に考察する。日本語言語学における語彙論・意味論の位置づけを明確にした上で、日本語の語彙体系、語の構造、語形成、語の意味、さらに、文の意味を文脈の中でどう捉えるかについて考察する。この科目を通して、日本語の語彙論・意味論の基礎的知識を身につけた上で、語彙・意味の現象を適切に分析する能力を身につけ、その知識と分析力を日本語をはじめとする外国語教育に応用することができるようになることを目指す。
J07-日本語学(文法)
日本語の文法の諸問題について、特に、日本語の文の構造という観点から考察する。日本語言語学における文法論・統語論の位置づけを明確にした上で、日本語述語文の特徴、格助詞の文法機能、ボイス、テンス、アスペクト、モダリティ等の基本的な文法カテゴリーについて考察する。この科目を通して、日本語の文法についての基礎的知識を身につけた上で、文法現象を適切に分析する能力を身につけ、その知識と分析力を日本語をはじめとする外国語教育に応用することができるようになることを目指す。
J08-語用論・談話分析
日本語でのコミュニケーションに注目し、語や単文を超えた談話レベル及び対人機能における言語行動について多様なアプローチとその研究事例について学ぶ。発話行為(スピーチアクト)論、語用論、コミュニケーションの民族誌、エスノメソドロジー的会話分析、アコモデーション理論など談話を対象としたアプローチを概観した上で、各アプローチの具体的研究として言語対照、接触場面、教室談話、SNS等の新メディアにおける談話、などの研究例を扱う。語用論的研究及び談話研究のための多様な手法、アプローチ、背景理論について理解し、談話・対人レベルでのことばの機能について論じることができるようになることを目指す。
J09-日本語教育学の諸問題
本講義は日本語教育学コースの通常カリキュラムを補強することを目的とし、必要に応じて発展的・特定のテーマを扱う。科目内容はシラバスに記載する。
J10-日本語教材開発演習
この演習では、目的や学習者の特性に合致した教育活動を可能とする日本語教材の開発作成を実践的に行なう。主として紙媒体の教材を対象とする。教材作成を通じて、各種の教授法やコースデザイン、CEFRなどの到達基準や評価法、著作権への配慮の必要性などについて理解し、言語実態の調査、学習者のニーズ分析、既存の教材の検討などの準備の諸段階を体験する。提示にあたっての視覚的留意点、文法・機能・文化背景などの説明の際の有効な手順などを論じるとともに、模擬授業などを通じて教材の教えやすさ、学びやすさを検証することも適宜行う。この科目を通して、紙媒体の日本語教育教材の開発の基本を身につけることができる。
J11-日本語教育実践演習
実際に教壇に立って日本語を教える際に必要な知識・技能(実践力)の習得をするための科目である。これまでの教授法や教材のもつ可能性を批判的に捉え直し、これまで無意識に作り上げてきた自分の言語教育観やそれに基づいた教授法やスキルの問題点を、模擬授業を通して見直していく。また、模擬授業に参加することで、学習者の経験を追体験し、言語教育の視野を拡大することを目指す。 本演習では、具体的な教案作成、指導法・教授法、授業評価方法を、授業の計画、実践、振り返り、授業の改善を通して考えていく。 日本語教育実習を履修するための前提条件となる科目であるが、実習に参加する予定がなくても履修可である。
J12-多文化共生実践演習
本演習では、学内留学生を含む地域の日本語学習者を実際に支援することにより、多言語・多文化社会における日本語教育のあり方、地域の住民としてお互いがコミュニケーションの当事者として学び合う方法を、内省を行いつつ議論する。また、多様な言語・文化、多様な価値観や目標をもつ人々と共生するための日本語教育を受講生同士が協働で行うことで、受講生自身も自ら考え成長できる教師となることを目指す。さらに、多言語・多文化を有する人々で構成するコミュニティにおいて、相互理解や共感を伴い、活躍できるメンバーとなるための技術と知識を身につける。
J13-日本語教育学演習
国内外の大学や日本語学校で日本語教育実習を行う科目である。実際の日本語教育機関において、初級または中上級レベルの実際の日本語学習者を対象とし、当該機関の通常のカリキュラム内の日本語の授業を担当することによって現場経験を得、教授者に必要な知識、教育能力をさらに向上させることを目標とする。実習派遣前には事前指導、実習から帰ってきた後には事後指導を行う。
R01-研究基礎論1
本科目は、M1生を対象とした研究指導のための2科目のうち、最初に履修するものである。研究とはどのようなものか、先行研究の読み方、研究課題の設定の仕方、研究倫理についてなどを扱い、研究を行う上での基礎力涵養を目的とする。また、受講生に対する個別指導も適宜行い、M1の2学期目に行う構想発表会に向けての準備につながるようにする。この科目を履修することにより、研究課題の背景となる知識と研究を進めていくための方法論を身に付けることができる。
R02-研究基礎論2
本科目は、M1生を対象とした研究指導のための2科目のうち、2番目に履修するものである。研究基礎論1と同様、研究の基礎力涵養を目的とするだけでなく、構想発表会に向けて、受講生の個別指導も行う。
受講生は各自の研究テーマに合わせ、研究指導を受けたい教員を決め、授業外で研究指導を受ける必要がある。本科目の個別の研究指導は構想発表会の準備として補助的に行うものである。授業では、先行研究を批判的に読むこと、研究課題を絞り込むこと、研究方法の検討などを行い、構想発表会の準備を進める。構想発表会で受けた指導をふまえ、この授業でさらに研究計画を改善し、M2での課題研究演習に備えることができる。
R03-課題研究演習Ⅰ
本科目は、M2生の研究指導を行うゼミ形式の必修2科目のうち、最初に履修するものである。受講生の研究課題にそった研究指導を行う。それぞれの研究課題に関係する先行研究を詳細に検討した上で研究課題を絞り込んで確定し、関連する研究の中で当該の研究を適切に位置づけ、その意義を明確にする。この授業を通して、妥当な研究方法の検討を終え、次学期の中間報告会で充分な成果発表ができるようにすることが目標である。
R04-課題研究演習Ⅱ
本科目は、M2生の研究指導を行うゼミ形式の必修2科目のうち、課題研究演習 I の後に履修するものである。受講生の研究課題にそった個別の研究指導を行う。中間報告会で受けた指導も踏まえ、各自の研究計画を適切に維持、または修正・発展させ、研究成果を具体的な形にするための科目である。修士課程の集大成として修士学位を取得するにふさわしい研究成果をあげることを目標とする。
NEXT