
中国の外交官アクターとして模擬交渉した「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」。忘れられない、世界情勢を踏まえたリアルな議論。
新本 和 さん
国際関係学専攻 3回生
2回生時の授業「グローバル・シミュレーション・ゲーミング(GSG)」は「国際関係学部のカリキュラムの中で最もやりがいがある」と話す新本さん。どんな授業だったのか、そこから何を学んだのか、お話を伺いました。
立命館大学 国際関係学部を志望した理由を教えてください。
新本私は以前から、将来なりたい人物像を思い浮かべた時に、影響力のある人間になりたいと思っていました。社会や周囲によい影響を与えられる人間になるには、幅広い経験と知識、視野が必要になってきます。国際関係学は、とくに国際問題に対してさまざまな学問からアプローチし、解決策を考えるというイメージがあったので、立命館大学国際関係学部は理想の人物像、キャリアを構築できそうだと思い、志望しました。
国際関係学部ではどのようなことを学びましたか。
新本最も力を入れた授業の一つが、2回生時の授業「グローバル・シミュレーション・ゲーミング(GSG)」です。GSGは、国際関係学部のカリキュラムの中で最もやりがいのあるプログラムだと言っても過言ではないと思います。自分が担当するアクターについてはもちろん、交渉したい相手国についても調べなければならないので、しっかりと事前準備をしなければなりません。予期せぬ国からのアプローチがあっては困るために、幅広く世界情勢について頭に入れておく必要もあります。日に日に変わりゆく政治、経済やエネルギー情勢など多くの情報をもとにアクターの立場や国の将来構想を話し合っていくので、やり切った後には広い視野を得られるのはもちろん、論理的思考力や情報処理能力、計画力も身につけられたと思います。
新本GSGで私は、特に興味のあった中国アクターの中から、他国との関わりに重要な役割である外交官アクターを担当しました。GSG全体のトピックが「貧困・開発」だったので、中国と交渉したいアクターは多かったのではないかと思います。また、当時はロシア・ウクライナ戦争が始まった頃で、終戦に向けた対応を周辺国のアクターと議論する場面もありました。中国としては現実的に考えた上で、ロシア側に立つのか、ウクライナ側に立つのか、と他のアクターから決断を迫られたことが強く印象に残っています。
他にも学生生活で力を入れたことがあれば、教えてください。
新本大学生になったら4年間は多くのことに挑戦したいと思い入学したので、様々なことに力を入れてきました。コロナの影響で元々の計画に少し変更を迫られた部分もありましたが、これまで第二言語の資格取得として中国語検定を受けたり、2022年の夏には米カリフォルニア大学デービス校にオンラインで短期留学をしたり、外資系ベンチャー2社で長期インターンシップを経験しました。ボランティアとして、海外からの観光客にツアーガイドを行っていたこともあります。
将来の目標や目指す進路を聞かせてください。
新本将来は、国際的に広く影響を与えられるよう、商社やコンサルティング業界への就職を目指しています。女性が活躍しにくいと言われている業界ですが、しっかりと経験を積んでいきたいと思っています。
国際関係学部を志望する受験生に対して応援のメッセージをお願いします。
新本受験勉強の時期は、進路や将来やりたいことについて悩むタイミングでもあり、精神的につらく勉強にやる気が出ない時もあるかもしれません。しかし入学した後は、日本全国から来るさまざまな人に出会い、高校や受験勉強とは違う学びや刺激、経験を得ることができます。特に国際関係学部は日本だけでなく、世界から多様なルーツを持った人たちが集まっているので、これまでの自分の視野がいかに狭かったかを思い知らされます。自分自身や日本社会を広い視野で見ることができ、思ってもいなかったような形で自己成長できるのは、解放感を感じられると思います。今は「勉強が大変」と考えるばかりかもしれませんが、先の楽しみを見据えて無理しないように頑張ってください!
2024年8月更新
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