
転職をきっかけに、念願の人事職へ。大学受験も就活も、周囲や情報に振り回されるのではなく、自身の興味や目標に目を向けて行動してほしい。
宮本 璃依 さん
株式会社システムサポート(2021年卒業)
2021年3月に国際関係学専攻を卒業後、同年4月に損害保険ジャパン株式会社に入社。2022年5月に株式会社システムサポートに転職し、地元・石川県の金沢支社管理部にて新卒・中途採用業務に携わる。大学進学で故郷を離れた後、Uターン転職した宮本璃依さんにお話を伺いました。
現在のお仕事を選んだ理由について教えてください。
宮本就職という人生の中で重要な決断に携わり、「会社の顔」として大きな影響を与えられる人事の仕事に元々興味があり、転職をきっかけに人事職の仕事を探していました。現在の企業を選んだ理由としては、転職するなら成長を続けている業界に身を置きたかったという点と、海外拠点があり最先端の情報をいち早く取り入れるスピード感のある企業であれば、自分も幅広い知識を身につけてスキルアップできる環境があるのではないかと感じたため、選択しました。
具体的にはどのようなお仕事をされていますか。
宮本現在の企業は顧客向けにオーダーメイドでシステム開発を行う独立系SIerで、私は金沢支社管理部にて新卒・中途採用業務全般に携わっています。新卒採用ではインターンシップの企画から運営、合同企業説明会におけるプレゼンテーション、本選考の会社説明会運営や面接官、内定者のフォロー、研修講師など、採用に関わる業務全てです。中途採用でも同様に、プレゼンテーションや面接官、人材紹介会社との取引など、全てを担当しています。
どのようなところにやりがいを感じますか。
宮本「宮本さんがいるからこの会社を選びました」と学生様に言っていただけた時が何よりやりがいに感じる瞬間だと思います。学生様に寄り添いたく、会社の良い面だけでなく(もちろん開示可能な範囲で)弱みも偽りなくお伝えし、内定者一人ひとりとじっくりお話させていただく時間をいつも作らせていただいています。その上で「不安がなくなった」「この会社で頑張りたいと思えた」と、自分のサポートで内定者に入社を決めていただけることがとてもやりがいに感じます。
大学での学びが仕事で役立っていると感じられる場面はありますか。
宮本私は白戸 圭一教授のジャーナリズム研究のゼミに所属していました。「物事を考える訓練をする」というテーマに興味を持ち、物事を様々な視点で考える力は、視野が狭い自分にとって身に付けたかった力であり、今後仕事をしていく上でも必要だと感じたため、選択しました。
ゼミでは、各自でテーマを決めて取材を行うジャーナリズムの実践活動を行っていました。私のチームは「大学の一部通学路における自転車通学規制」をテーマに、通学路近隣の住民宅に訪問取材をしていました。取材を通して、大学周辺地域の高齢化問題が浮き彫りになり、取材が進むにつれて、一つのテーマの背景にはさらに様々な問題が隠れていることを実感しました。こうしたゼミでの取材活動が、物事の背景や相手の背景を考え想像することを常に意識するきっかけになったと感じています。
前職である保険代理店のコンサルティング営業でも、ゼミの経験が活きていたように思います。代理店によって売れる保険商品と売れない保険商品に違いがあり、その要因を探るために、顧客層の特徴だけでなくその地域柄や代理店の強み弱みなど、様々な視点からその問題を考えることにつながっていたと思います。現職では、学内説明会や採用イベントなどで学生様を集客する際、過去の集客数より大幅に増えた時や反対に減ってしまった時の背景を、全国の就活生の動きや市場感も含めて多面的に原因分析することにつながっていると感じています。
今後の展望について教えてください。
宮本現在は一企業の採用担当ですが、今後は個人でも学生様や転職者様のキャリア支援を行えるようになりたいと考えています。採用担当ですが、大多数に向けてプレゼンをすることは実はあまり得意ではなく、一人ひとりと面接や面談でじっくりお話させていただいている時間が一番楽しいと感じています。そのため、その方の悩みや不安を一緒に減らせることができる業務に専念していきたいと思っています。
卒業されて感じる国際関係学部の魅力は何だと思われますか。
宮本様々なバックグラウンドを持つ学生に出会えることだと思います。私は全く違う環境に出たかったため、地方から一人で京都に出てきましたが、全国各地から学生が集まるだけでなく、海外からもたくさんの学生が集まり人脈を作れることは非常に魅力だと感じています。個々の価値観は違えど、それを否定せず受け入れられる人が集まっているのが国際関係学部だと思います。
国際関係学部を志望する受験生・後輩に対してメッセージをお願いします。
宮本採用担当としてたくさんの学生様とお会いしましたが、就活の早期化の影響から「インターンに参加すること」が目的になっている学生様があまりにも多いと感じています。大学3回生の3月解禁である通常の就活ルール通りに活動を始めたとしても、自分に合う企業であれば内定は必ずもらえます。言語、文化、政治、経済など様々な分野を学べる国際関係学部での学生生活を通じて、自身が興味のある分野を研究し、様々な人脈を作り、貴重な大学生活を就職活動ばかりに費やさないようにしていただきたいと思います。
また、受験生のみなさんにとって、大学受験は常に不安との戦いだと思います。「落ちてしまったらどうしよう」という不安がつきまとってしまうと思いますが、対策した分だけ、勉強した分だけ必ず成長しています。SNS等の様々な情報に振り回されるのではなく、「自分」に目を向けて最後まで乗り切っていただきたいです!
2024年9月更新
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