WELLS John Craig教授 WELLS John Craig
- 所属学科
- 環境都市工学科
- 研究室
- 水理研究室
- 学位
- 博士
経歴概要
1983年5月 Cornell大学工学部および農学部 卒業 1986年9月 Cornell大学大学院農業工学専攻 修了 1992年3月 Grenoble大学大学院力学専攻 修了
研究について
- 研究分野・テーマ
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天気予報技術を真似した、琵琶湖の不思議な「渦」や「内部波」を追跡できるシステムの開発
- 研究キーワード
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河床形状、掃流砂
- 研究概要
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琵琶湖は日本最大の湖で京阪神の1400万人の淡水資源である。温暖化による生態系への悪影響からも、たとえの震災に伴う汚染からも守らなければならない。そのために「熱」および「物質」(たとえば酸素や汚染物質など)がどのように「流れ」に載っていくのか、理解することが大切。春から秋まで、水面に近い水が温まり軽くなり、下の冷たい水との間に「水温躍層」が形成され、それを沿う目で見えない「内部波」が伝播される。またその上にある温かい水層が、地球の回転などの影響で、世界的にも有名な「環流」という美しい渦を形成する。 国外の海岸域や大湖においては、流れや水温場のモニタリングデータから、リアルタイムで油など汚染物質の追跡ができる「ナウキャストシステム」が管理者らの不可欠なツールとなっている。こういったシステムは天気予報のように、コンピューターシミュレーションおよび観測データを最適に結合する。我々は、琵琶湖で生じ得る災害監視対応や生態系管理を目指したナウキャストシステムの研究開発に取り組んでいる。その重点、世界初の湖を対象とある「音響トモグラフィ」による計測の検証を行っている。
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台風の翌日であった2015/7/20の人工衛星画像に基づいた、琵琶湖における植物プランクトンの分布図。北の方の西岸にある安曇川デルタの影響で、大規模渦が再生されることを「赤いラセン」のパターンによって確認できる。この現象を初めて説明できるコンピューターシミュレーションを、研究室にて執行した。
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