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教員紹介

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阿部 俊彦准教授 ABE Toshihiko

所属学科
建築都市デザイン学科
研究室
都市空間デザイン研究室
学位
博士(工学)

経歴概要

2000年 早稲田大学理工学部建築学科卒業 2002年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了 2008年 LLC住まい・まちづくりデザインワークス共同設立 2008年 早稲田大学都市・地域研究所 客員研究員、同大学 非常勤講師

研究について

研究分野・テーマ

都市と建築をつなぐデザイン・まちづくりアクションリサーチ

研究キーワード

都市空間及び建築の設計、事前復興・復興まちづくり、参加のデザイン・ワークショップ

研究概要

近年、大規模な都市開発や建て替えではない、歴史・文化・景観などの地域資源を活用したまちづくり、空き家や空きビルのリノベーション、空き地やパブリックスペースの利活用など、小規模な面白いプロジェクトが増えてきました。 また、ハードとしての空間をデザインするだけでなく、地域で持続的に運営するための主体形成とマネジメントなど、ソフトや仕組みのデザインが重要視されつつあります。 社会が大きく変わりつつある中で、これまでの都市計画のフレームを超え、建築・都市・地域のスケールを横断する相互デザインにより、市民・行政・専門家など、多主体の協働による社会デザインとの融合による都市空間デザインのあり方を探究していく必要があります。

  • 駅前整備のための模型を使ったワークショップ

  • 気仙沼内湾ウォーターフロントの復興デザイン(撮影:かとうまさゆき写真事務所)

  • 南海トラフ大地震に備えた事前復興ワークショップ

インタビュー

研究者になったきっかけ

私の曽祖父は、ゼネコンの実務者・大学の研究者として、建築施工の分野で第二次世界大戦後の広島の復興に関わった人です。その曽祖父に憧れて、建築学科に進みました。そこで、阪神淡路大震災の復興まちづくりのことを学び、そのような被災を未然に防ぎたいという思いで、大学院では密集市街地の防災まちづくりの研究をしました。 その後、設計事務所での修行を経て、都市計画・まちづくり・建築設計の研究や実務に取り組んできました。東日本大震災では、宮城県気仙沼市内湾地区の復興に関わりました(日本都市計画学会計画設計賞、都市住宅学会長賞等を受賞)。その経験を踏まえて、立命館大学で多くの学生とともに、全国各地の地域主体のまちづくりの現場で、アクションリサーチによる実践的研究に取り組んでいきたいと思っています。

受験生へのメッセージ

<現場を五感で感じ、自分の視点を見つけてほしい> 学生には、とにかく、現場から学んでほしい。まちには、時間の積み重ねと、そこに生きる人たちが作りだした固有の空間があります。そこに埋もれている地域の資源や仕組みを探し出し、それを自分の視点で捉え直してほしいと思います。 <まちの人たちと一緒に考えるための知識と技術を身につけてほしい> まちの人たちと一緒になって考えながら、そこで見つけたことを建築や都市空間デザインに変換して、まちに還元してほしい。そのために必要な知識と技術を学んでほしいと思います。 <都市デザインの研究者や専門家は「聞き上手」であれ> 私の研究室の学生には、まず現場に行き、地域の人たちと出会い、丁寧にお話を聞くところから研究を始めてもらいたいと思っています。まちづくりの研究は、創造的なデザインを提案すること以上に、地域の人たちの面白い話しを聞き出せる、いわゆる聞き上手であることが大切です。

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