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教員紹介

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木村 智講師 KIMURA Satoru

所属学科
建築都市デザイン学科
研究室
景観・環境デザイン研究室
学位
博士

経歴概要

2007年3月 立命館大学理工学部土木工学科 卒業 2013年3月 横浜国立大学大学院都市イノベーション学府建築都市文化専攻修士課程 修了 2019年3月 京都大学大学院工学研究科建築学専攻博士後期課程 単位取得認定退学 2019年4月 日本文理大学工学部建築学科 助教 2020年7月 京都大学大学院 工学研究科建築学専攻博士後期課程 修了  2021年4月 日本文理大学工学部建築学科 准教授 2022年4月 立命館大学理工学部建築都市デザイン学科 講師

研究について

研究分野・テーマ

西洋近代建築史を背景にした建築史の拡大

研究キーワード

イタリア近代建築史、建築論、ランドスケープデザイン

研究概要

建築・都市の設計には、思想という理論に関する知識と技術を利用する実践経験の両方が必要です。現在までの建築史研究では、建築物が竣工するまでに考えたことである思想や、過去から受け継いできた建築様式といった理論に関する研究が中心的に行われてきています。しかし、今後はその両方の統合が必要であり、経験的実践知が重要になってきます。私はその知識に対して、美学的判断を含んだ建築の構築的方法である「テクトニック」という観点から捉えて行こうと思っています。また、そうした取り組みにより建築の本質やその表現方法に到達しようと日々研究を行なっています。 現在の主な研究は、(1)テクトニック的観点による建設技術史と建築史の接続、(2)戦後のピエル・ルイジ・ネルヴィの構造計画とアルテの思想、(3)イサム・ノグチのランドスケープデザインにおける風景、(4)空き家の利活用と耐震診断などに関して行なっています。

  • 干潟に設置した多機能フレーム(大分市の舞子浜緑地での歴史資料の展示)

  • 整備中の庭

インタビュー

研究者になったきっかけ

ある先生の授業で、研究者の1つの立場である博士というのは、自分が選択したテーマに関して、世界中で1番詳しい人であるということを知りました。私の場合はやや不純な動機ではありますが、何かの1番になってみたいという果てしない目標のため、博士になりたいと思いました。実際に博士になってみても、まだまだ分からないことや、新たな発見が日々生じます。研究者という職業には終わりがなく、好奇心が枯渇しなければ生涯続けられる仕事であると思いました。 また、研究者になって良かったこととしては、自分の知りたいことや確認するべき事柄を自分が納得のいくまで追求が可能で、その結果が明らかになった際に、大きな喜びを得ることが出来ることです。そうした経験は何事にも変えがたいもので、研究者になれて本当に良かったなと思います。

受験生へのメッセージ

※写真はミラノ・スカラ座から許可を得て掲載 私の場合は父親が建設業を営み、母方の家系が大工なので、建築・土木の分野に進むことに迷いはありませんでした。また、自分が幼小期に住んだ実家と言える計三軒の家は全て父親の設計であり、自分の設計で自邸を建てるという夢もありました。そのため、建築家に対する憧れは人一倍強く、その思いが建築家の設計理念の研究につながっています。 もし、進路に迷っていたら、生活の三大要素である「住」の分野に飛び込んでみませんか。住を含む「建築」という分野は、意匠・構造・施工といった工学的な分野だけではなく、芸術や歴史といった人文学の分野まで広がっています。良い建築が何かという問いに答えるためには、広範囲の知識が必要です。しかし、建築は難しいのではなく、多様な関心に対して大きな受け皿となってくれます。みなさんの身近にある建築について、本学で一緒に学びを初めましょう。

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