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2019年度 中3 Australia Adelaide(AA)研修報告①

2019.12.02

※こちらのページでは、「中3 Australia Adelaide研修」終了日まで,現地から届いた報告と写真を,随時更新してまいります。研修報告は月曜日~金曜日,現地より1日遅れでの更新となります。なお,アデレードでの受け入れ16校は南北約60km,東西約40kmの広範囲に立地しています。AA本部(教頭及び学年主任)が各校を訪問して随時写真撮影等をいたしますが,1日に訪問できる学校数には限りがあります。できるかぎり各グループの様子をバランス良く掲載するよう最大限の努力はいたしますが,巡回順序や各校プログラムの関係で,写真掲載が数日間あくグループも出てくる可能性があることを,あらかじめお断りしておきます。

AA研修報告 7日目 2019.11.27

 今年のアデレードはたいへん涼しく,朝晩は少し肌寒さを感じるくらいです。太陽が昇り始めると暖かくなり快適な日中です。ただし,日没が20時くらいと遅いため,夕方から夜にかけての時間の感覚が日本と大きく異なります。
 今日は,昨日に引き続き,クリーランド・ワイルドライフパークで様々な動物とふれあったグループ,水上スポーツに取り組んだグループがありました。また各学校で特色のある取り組みに参加させていただいたグループもありました。
 今日,本部が訪問した学校では,本校の生徒たちが英語のレッスンを受けている途中でした。通常の英語の授業とは異なり,バディやホストファミリーとの会話に出てくる「オーストラリア英語」特有の言い回しを知ることを目的としたレクチャーで,男女別のチームに分かれてのクイズ形式で楽しく進められていました。それぞれのチームにはバディ生徒も加わっていたのですが,中にはバディ生徒すら知らない単語もあったほどで,本校生徒にとっては難問揃いの問題だったようです。
 別の学校では,生徒たちが「ガラス加工」の体験をさせていただいていました。一人ずつ新品のガラスコップが渡され,その表面に自分の好きなデザインを施してから,特別な機械を使って砂の微粒子を周囲から吹き付けることで,磨りガラス様の模様をつけて完成させていきました。各作品の出来映えもよく,「自分へのお土産」となるオリジナルグラスが完成しました。
 また別の学校では,「Pedal Prix」といい,ペダルでこぐタイプの三輪自転車の体験にチャレンジさせていただきました。流線型のイルカのような形をしたボディの中にヒトが入り,足でこぎながら進むもので,オーストラリアでは24時間の耐久レースも行われているようです。本校生徒はサポート役の生徒に英語でアドバイスを受けながら,一人数分ずつ学校敷地内で貴重な操縦体験をさせていただきました。
 アデレードで各学校を訪問していると,殆どの学校でSTEMという文字を目にします。これは、"Science, Technology, Engineering and Mathematics" すなわち科学・技術・工学・数学の教育分野をまとめて表す言葉で,USAで教育の柱の一つとして提唱されたのをきっかけに香港,オーストラリア,カナダなどでも普及している理数系教育推進のスローガンです。本校がお世話になっているアデレードのホスト校の中にも,南オーストラリア州政府から(日本円で)億単位の資金が投入されてSTEM教育用に建物を改修しているところや3Dプリンターが多く導入された学校など,STEM教育施設の充実が競い合うように進んでいます。また,近年はSTEM教育にとどまらず,さらにArtを加味したSTEAM("Science, Technology, Engineering,Art,and Mathematics")教育に移行しつつあるとのことで,これからの日本の教育のあり方を考える上でもたいへん参考になりました。
 ある学校では,本校生徒たちがそのSTEM施設を用いて化学の授業を受けていました。液体窒素を用いた物質の状態変化に関する内容を英語で学んでいましたが,生徒たちは充分理解できたようです。液体窒素を使ったさまざまな演示実験もみせていただき,思わず引き込まれるサイエンスショーのようでもありました。
 研修もいよいよ折り返し点を過ぎ,後半に入ります。ホスト校での生活にも慣れてきている生徒たちですが,慣れがけじめのなさにつながらないよう,気持ちを引き締めさせるとともに,お世話になっている周囲の方々に感謝の気持ちを持ちつつ,1日1日の研修を積み重ねていけるよう,生徒たちを見守っていきたいと思います。

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①2019/11/27
1A_Pinkグループ(授業の合間に)

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②2019/11/27
1B_Marineグループ(ウエストレイクスにて)

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③2019/11/27
1B_Marineグループ(ようこそ立命館)

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④2019/11/27
1B_Marineグループ(水上スポーツ)

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⑤2019/11/27
3A_Purpleグループ(アボリジニ学習のあとで)

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⑥2019/11/27
3組集合写真(マウントロフティにて)

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⑦2019/11/27
4A_Skyグループ(活動の一コマ)

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⑧2019/11/27
4B_Brownグループ(授業の合間に)

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⑨2019/11/27
6A_Orangeグループ(科学実験~液体窒素~)

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⑩2019/11/27
6A_Orangeグループ(pedal PRIX 体験)

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⑪2019/11/27
7A_Redグループ(ブーメランペインティング)

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⑫2019/11/27
7A_Redグループ(テクノロジーの授業)

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⑬2019/11/27
8組(クリーランドワイルドライフパークにて)

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⑭2019/11/27
クリーランドで出会う動物たち(カンガルー)

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⑮2019/11/27
クリーランドで出会う動物たち(コアラ)

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⑯2019/11/27
クリーランドで出会う動物たち(これは何でしょう1)

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⑰2019/11/27
クリーランドで出会う動物たち(これは何でしょう2)

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⑱2019/11/27
アデレードの町並み(ジャカランダ並木)

AA研修報告 6日目 2019.11.26

 AA研修も早いもので,ちょうど折り返し点を迎えました。この間,アデレードは朝が約15℃,日中は約25℃という,温暖で過ごしやすい晴天が続いています。
 今日は午前中から4つのグループ(Green,White,Yellow,Silver)が,アデレードの中心部から車で30分ほどのところ,東部の山あいにある「クリーランド・ワイルドライフパーク」に出かけました。ここは約130種以上の動物がいる広々とした動物自然公園です。カンガルー,ワラビー,コアラ,エミュー,ウォンバットをはじめ様々なオーストラリア固有動物に出逢うことができ,動物によってはその活動エリアに人間が入り,触れあいや餌付けもできます。クリーランド・ワイルドライフパークへ行く日は生徒たちも私服を着ての活動となり,2週間のAA研修の中でもリラックスできる1日となっています。木陰と風が心地よく,まるで自然の中を歩いていると様々な動物に出会えるように工夫された,アデレードの人にとっても人気のスポットです。
 ここでは,動物の見学と合わせて,クリーランド・ワイルドライフパークの職員の方から動物に関するレクチャーを英語で行って頂きました。説明の途中で実際の動物が次々と登場する,アクティブでわかりやすい説明でした。このクリーランド・ワイルドライフパークでの活動はクラス単位となるため,別々のグループに分かれていたクラスメートとも久しぶりに会うことができ,お互いに手を振ったり歓声があがったりしていました。
 昼食もサンドイッチとポテト,フルーツ,フルーツジュースをおいしそうに頂いていました。また,この活動の前後にはアデレードの市街地から海までの壮大な景色を一望できるマウント・ロフティ展望台に立ち寄り,パノラマ・ビューを満喫していました。
 一方,この日に本部が訪問したある学校では,ちょうど相手校の生徒たちと一緒に「クリスマスクッキー」を作っているところでした。生地をこねたり型を抜いたり,焼いたりとやっていることは日本と基本的に同じですが,ホスト校の生徒たちと一緒に実に楽しそうに取り組んでいました。中には「しばらく日本には帰りたくない!」という生徒もいて,すっかりアデレードの生活になじんでいる様子でした。
 別の学校では,各生徒がバディの生徒が受ける各教科の授業に参加させていただきました。中3の数学の授業に参加したある男子生徒は「立体の表面積や体積の求め方に関する内容で,簡単に理解できました」とのことでしたが,高1の数学の授業に参加したある女子生徒は「サインとか,コサインとか,よく分からないものが出てきました(注:三角関数のことと思われます)」との感想でした。こちらアデレードの各教科の授業はどれもクラスサイズが小さく,双方向性の対話型のものが多く,日本での学びとの違いを感じるよい機会になっているようです。 
 ここまでの研修前半で,多少疲れが出ていたり,逆に少しはしゃぎすぎてホスト校の先生に注意されたりという生徒もいますが,全体としてはホストファミリーやバディ生徒とよくコミュニケーションを取り,異文化を吸収し,また自分のことも知ってもらおうとよく努力してくれているようすが伺えます。「週末はどうしてた?」と聞くと,自分の体験をいろいろ楽しそうに話してくれます。各校のコーディネーターの先生方からも「とてもいい生徒たちです。素晴らしいですね。」と声をかけていただく場面もあり,こちらもうれしくなります。
 これからの研修後半も,生徒たちの力を引き出していけるよう,みんなで力をあわせて見守っていきたいと思います。

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①2019/11/27
1A_Pinkグループ(水上スポーツにて)

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②2019/11/26
2組(マウントロフティにて)

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③2019/11/26
2組(クリーランド・ワイルドライフパークにて)

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④2019/11/25
3B_Greenグループ(グランドにて)

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⑤2019/11/25
4B_Brownグループ(体育授業の体験)

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⑥2019/11/26
5A_Greenグループ(クリーランド・ワイルドライフパークにて)

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⑦2019/11/26
5B_Whiteグループ(クリーランド・ワイルドライフパークにて)

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⑧2019/11/25
6A_Orangeグループ(グループ集合写真)

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⑨2019/11/26
クリーランド・ワイルドライフパークにて

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⑩2019/11/26
6B_Grapeグループ(ヨガ体験中)

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⑪2019/11/26
7A_Redグループ(歓迎 立命館)

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⑫2019/11/26
7B_Limeグループ(クリスマスクッキーづくり)

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⑬2019/11/26
8B_Cherryグループ(お世話になっているみなさんと)

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⑭2019/11/25
8B_Cherryグループ(バディの生徒たちと)

AA研修報告 5日目 2019.11.25

 初夏のオーストラリア・アデレードでは,本校のAA研修は2週目に入りました。はじめての週末をホストファミリーと過ごした生徒たちの様子が気になる月曜日です。
 週明けの様子を何名かの生徒に聞いてみると,「ホストファミリーにビーチに連れて行ってもらった」,「ランドルモールで買い物をした」,「スポーツ体験をさせてもらった」,「郊外にあるドイツ村(ハーンドルフ)に連れて行ってもらった」など,いろいろな答えが返ってきました。英語でのコミュニケーションに悪戦苦闘しつつも,それぞれ自分のことを分かっていただいたり,ホストファミリーのことを理解したりと,お互いの距離が少しずつ近づいてきているようです。中には「ああ,お味噌汁を飲みたい・・・」とつぶやく生徒もおり,日本の家族のことが懐かしく思える場面もあったようです。
 このAA研修では,生徒たちは毎日,学校から帰宅するとジャーナルと呼んでいる本校オリジナルの小冊子に,その日の出来事や感想,体調,ホストファミリーとのコミュニケーション,話せた英語の内容・表現,使ったお金などを記録します。翌朝,各生徒がグループ担当の本校の引率教員にジャーナルを渡し,グループ担当の引率教員は生徒のようすを見ながらそのジャーナルすべてに目を通して,体調のすぐれない生徒やコミュニケーションで困っている生徒がいないか目を配っています。またジャーナルに「~で困っている」という記述を見つけても,多少のトラブルであれば自力で解決させるよう,生徒の力や場面に応じた助言にとどめ,できるかぎり生徒が自らの手で解決に向かうようすを励まし,見守っています。
 今日,本部が巡回した学校では,近くの立命館の生徒たちが近くの小学校を訪れ,その5年生の児童たちに日本文化体験をしていました。本校の生徒が2~3名ずつ,計7つのグループに分かれ,各グループが15分ずつのローテーションで,小学生たちに7つの体験(あやとり,折り紙,ふくわらい,コマ,カルタ,けん玉,ことば遊び)すべてを回ってもらうように計画していました。小学生たちにわかりやすく伝え,身振り手振りも交えた各体験ブースに小学生の子どもたちも興味を持ってくれ,楽しく盛り上がっていました。
 別の学校では本部が到着したときはちょうどリセスの時間でした。リセスとは,午前中の「中休み」のことで,バナナやリンゴ,ブドウなどの果物や軽めのサンドイッチなど,少し食べながら休憩するのが習わしです。アデレードの先生に伺ったところ,このシステムがイギリスからオーストラリアに伝わって広がったこと,このリセスを導入してから生徒たちの授業での集中力が格段に向上した,とのことで,今はアデレードではどの学校でもリセスの時間が設けられています。立命館中高でも将来的に「リセス」を導入しても面白いかもしれませんね。
 また,今週からは学校外でのアクティビティが本格化しています。本日,水上スポーツ(カヌー)体験をしたグループもありました。今日も穏やかな一日で,生徒たちも開放感いっぱいで楽しいカヌー体験だったようです。
 それにしても,アデレードでお世話になっている先生方,コーディネーターの方,ホストファミリーの方,ほんとうに親切で心優しい方が多く,「立命館の生徒たちのためになるのであれば」と様々なことに心を砕いてくださいます。これまで長年培ってきた伝統と相互の信頼関係,そして人々のまごころにほんとうに感謝する毎日です。明日は4つのグループ(Green,White,Yellow,Silver)がクリーランド・ワイルドライフパーク(動物公園)に行く予定です。生徒たちがこの研修で楽しみにしているプログラムの一つです。今年のアデレードは涼しいのでコアラとふれあうこともできそうです! 明日はその様子もお伝えできればと思います。

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①2019/11/25
1A_Pinkグループ(校庭のユーカリの巨木とともに)

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②2019/11/25
2A_Yellowグループ(グループ集合写真)

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③2019/11/25
2B_Silverグループ(体育の授業にて)

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④2019/11/25
3B_Greenグループ(ヘンリー校にて)

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⑤2019/11/25
4B_Brownグループ(ウエストレイクスにて)

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⑥2019/11/25
5A_Greenグループ(小学生への日本文化紹介~けん玉に挑戦~)

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⑦2019/11/25
5A_Greenグループ(小学生への日本文化紹介~かるたで真剣勝負~)

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⑧2019/11/25
5B_Whiteグループ(英語授業の合間に)

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⑨2019/11/25
6A_Orangeグループ(カヌー体験スタート)

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⑩2019/11/25
7A_Redグループ(授業の合間に)

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⑪2019/11/25
8A_Blueグループ(体育の授業にて)

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⑫2019/11/25
8B_Cherryグループ(カヌー体験)

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⑬2019/11/25
8B_Cherryグループ(みんなでジャンプ!)

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⑭2019/11/25
生徒が毎日書くジャーナルの一例

AA研修報告 4日目 2019.11.23

 本日は土曜日(日本は勤労感謝の日!)で,こちらアデレードの各ホスト校はお休みです。本校の生徒たちもそれぞれのホストファミリーと初めての週末を過ごしています。アデレードはAA研修第1団が到着した20日(水)のみ42℃という猛暑でしたが,その翌日21日(木)からは最高気温25℃前後の爽やかな初夏の晴天が続いています。
 この土曜日を利用して,AA本部が各校の引率教員のうち何名かと会い,そこで生徒たちの写真を追加でいくつか受け取ることができました。一部のグループのものではありますが,このあとに掲載させていただきます(したがって,本日の活動のものではありません。ご了承下さい)。
 さて,生徒たちがお世話になっている計16のホスト校はアデレードの広域に分布していますが,アデレード中心部のシティ自体はとてもコンパクトで,20分圏内で全てが揃う環境の良さから「20 Minute City」とも呼ばれています。アデレードの方に伺うと,物価もオーストラリアの他都市(シドニーやメルボルンなど)に比べると比較的安いとのこと。街並みの美しさ,治安の良さなどから毎年「世界で最も住みやすい都市」の1つに挙げられるのも頷けます。また教育の質も高いため,大学生の留学先としても人気の都市でもあります。街のあちこちにはジャカランダの紫色の花が映える美しい公園,気軽に休憩ができる木陰のベンチ,無料で乗れる路面電車,そして有名な聖ピーターズ大聖堂を始め荘厳な教会の数々などを見ることができます。
 さて,スポーツの話題。生徒たちがお世話になっているアデレードのホスト校の多くには,立命館中高の第1グランド(人工芝)の2倍以上はあると思われる広大な天然芝グランドがあり,学業とともに様々なスポーツが盛んです。サッカー,バスケットボール,バレーボール,ダンス,野球なども人気ですが,日本ではなじみが薄いオーストラリア・フットボール,ネットボール,クリケットなども盛んで,体育の授業を通じて本校の生徒たちも基礎練習を体験させていただく場面があります。日本と大きく異なるところは,放課後の「クラブ活動」がないことです。ホスト校の生徒たちは午後の授業が終わると15時過ぎには下校し,教職員も16時を過ぎると管理職以外は殆ど退勤されます。体育の授業以外のスポーツは「地域スポーツ」として,音楽や絵画などと同じように各家庭から習い事のようなかたちで参加しているようです。
 オーストラリアは歴史的にイギリスの影響を色濃く受けているためか,特にこちらで人気のある競技はクリケットです。生徒たちは英語で説明されてあの複雑なルールが理解できたのでしょうか? 今年は,日本で行われたラグビー・ワールドカップの話や来年行われる東京オリンピックを会話の切り口に,コミュニケーションしている生徒もいるかもしれません。このように好きなスポーツを切り口にして,ホストファミリーや現地校の先生と会話をしている生徒も多くいるようです。もちろんスポーツに限らず,音楽,映画,食べ物,乗り物,自然などいろいろなものに興味関心や知識を持っている生徒は,ホストファミリーやバディ生徒との会話のきっかけをもつことができるでしょう。英語をもっと勉強して語彙力や表現力を鍛え,帰国後も交流が続くといいですね。
 また,アデレードは非常に自然が豊かです。時には野生のコアラやカンガルーを見ることもできます。週末にホストファミリーと郊外まで出かけた生徒の中には,水辺で野生のペリカンを見た生徒もいたことでしょう。街の中心部から少し離れただけで,「コアラに注意!」「ペリカンに注意!」という道路標識をみかけます。この週末,生徒たちがどんな時間を過ごしたのか,各学校での生徒たちの会話が楽しみです。
 この週末が終わるとAA研修もいよいよ2週目となり,研修も中盤にさしかかります。25日(月)の様子は,翌26日(火)にアップする予定です。

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①2019/11/23
2A_Yellowグループ(メンバー揃って)

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②2019/11/23
2B_Silverグループ(シティ観光にて)

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③2019/11/23
3A_Purpleグループ(水上スポーツ)

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④2019/11/23
3A_Purpleグループ(フラッグ掲揚)

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⑤2019/11/23
4A_Skyグループ(一人一人に記念品贈呈)

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⑥2019/11/23
5A_Greenグループ(広大な芝生で)

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⑦2019/11/23
6B_Grapeグループ(ブーメラン・ペインティング)

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⑧2019/11/23
6B_Grapeグループ(立命館の紹介プレゼン)

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⑨2019/11/23
8A_Blueグループ(授業でのようす)

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⑩2019/11/23
アデレードの町並みより(ジャカランダの花)

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⑪2019/11/23
アデレードの町並みより(アデレード大学)

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⑫2019/11/23
アデレードの町並みより(ノーステラス)

AA研修報告 3日目 2019.11.22

 第1団にとっては研修3日目,第2団にとっては研修2日目となったこの日も,アデレードは気温20℃ほどの爽やかな晴天の1日でした。このあとしばらく比較的涼しい日が続くようです。各学校で順調にプログラムが進んでいます。
 生徒たちが過ごしているこのアデレードについて簡単に紹介しておきます。アデレードは南オーストラリア州の州都で,1836年にシドニーに次いでオーストラリアで2番目に入植された都市です。オーストラリアの他の都市の多くが流刑植民地としての起源をもつのに対し,アデレードは当初から計画都市としてスタートしました。したがって,アデレードの歴史はまだ200年足らず。その間,多くの国々から移住してきた人々で市民が構成されています。
 アデレードの中心部にあるシティは約2km四方ほどのエリアのことを指し,このエリアだけは京都の中心部と同様に道路が東西南北に走っています。このシティエリアには行政,官公庁,美術館,警察,銀行,裁判所,各種オフィスビル,アデレード大学のほか様々なショッピングセンターなどがあります。シティにある博物館や植物園は入場無料で,路面電車がシティの中を南北に走り,この路面電車もシティ内の区間は無料で利用できます。
 シティの中にはランドルモールというショッピング街があり,ここは東西500mにわたる歩行者天国となっていて,いつも多くの観光客で賑わっています。ランドルモールでは大道芸人やミュージシャンも明るい雰囲気を醸し出しています。シティの中央には広い芝生と木陰が爽やかなビクトリア広場があり,その近くには食品から衣料品まで様々なお店が集まる有名なセントラルマーケット(中央市場)があります。シティの外側には,幅500mほどの緑地帯がドーナツ状に広がり,その緑地公園帯のさらに外側に一般市民の住宅地や学校などが存在しています。アデレードの地域全体で緑が多く,とても落ち着いた印象です。このアデレードにはこれまで5名のノーベル賞学者を輩出しているアデレード大学をはじめ,日本人宇宙飛行士の毛利衛さんが留学していたことでも知られるフリンダース大学,そしてマーケティングや経済・経営分野に特に強い南オーストラリア大学と,大きな大学が3つあり,各校を訪問していても,このアデレード地域全体で教育や国際交流への意識関心がとても高いことが感じられます。生徒たちもアデレードで過ごしている間に,徐々にこの町の地理や雰囲気が感じ取れて来ていることでしょう。
 今日は全18グループのうち6グループがバディ生徒ともにシティ遠足に出かけました。生徒たちはバディの生徒たちの案内のもと,いろいろなお店を回って家族や友人へのお土産を探したり,博物館でオーストラリアの自然やアボリジニの文化や風習などの学びを深めたりと楽しいひとときを過ごしていました。
 別のいくつかのグループは水上スポーツ(カヌー)に挑戦しました。インストラクターの先生の指導のもと,体を動かして気分もリフレッシュし,とても楽しい時間を過ごすことができたようです。
 今日,本部が訪問したある学校では,市役所訪問があり,そこでは立命館の生徒たちが市長さんから直接の歓迎を受けました。市長さんの案内で市議会の会議場にも入れていただき,議員席に座らせていただいたり,市長自らの手でハリネズミのぬいぐるみをお土産にいただいたりと貴重な体験をさせていただきました。またこの市役所は建物全体が最新設備の図書館,カフェとも一体化していて,小さな子どもへの読み聞かせボランティアも頻繁に行われているなど,市民の文化拠点として機能している様子がよくわかりました。
 また,別の学校では全校集会で立命館の生徒の歓迎セレモニーが行われました。800名ほどの生徒が体育館に集まり,校長先生の挨拶の後,ダンスパフォーマンスでの歓迎,そして立命館の生徒一人一人の紹介をしていただき,立命館の代表生徒もスピーチをさせていただきました。驚いたのは,司会進行役のホスト校の生徒が右手をすっと挙げると,それまで喋っていた全校生徒全員が同じように右手を挙げると同時に,波が伝わるように瞬く間に静かになった場面でした。その間わずか3秒くらいでしょうか。司会の生徒が一言も発しなくても,多様な民族から構成される数百名の生徒全員が前を向いて集中する様は圧巻の一言でした。またこの学校では,アデレード出身の国会議員もわざわざ立命館の生徒に会いにキャンベラからお越しいただき,議員さん自ら本校生徒たちにスピーチをしていただくとともに,オーストラリア国旗とアボリジニの旗を記念に贈呈していただきました。
 どの学校もコーディネーターの先生方やスタッフの方々が本当に親切に対応して下さっており,現地の生徒たちとも(もちろん生徒一人一人で差はありますが)日を追うごとに交流が進んでいるようです。もちろん日本とオーストラリアでは言語だけではなく様々な文化風習,生活習慣も異なっています。中には環境や習慣に戸惑うこともあるようですが,少しの勇気とたくさんの笑顔で,一つ一つ貴重な経験を積んで成長を積み重ねてほしいと期待しています。
 明日からはいよいよAA研修初めての週末。ホストファミリーと過ごす英語だけの2日間は生徒たちにとって楽しくもあり,一つの頑張りどころでもあるでしょう。

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①2019/11/22
1B_Marineグループ(シティ見学の一コマ)

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②2019/11/22
2A_Yellowグループ(市議会場で市長さんとともに)

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③2019/11/22
2B_Silverグループ(校庭にて)

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④2019/11/22
3A_Purpleグループ(屋外授業~写真撮影術レクチャー~)

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⑤2019/11/22
3A_Purpleグループ(写真撮影術の一作品)

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⑥2019/11/22
4A_Skyグループ(活動の合間に)

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⑦2019/11/22
5B_Whiteグループ(授業の合間に)

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⑧2019/11/22
6A_Orangeグループ(シティ見学のようす)

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⑨2019/11/22
7A_Redグループ(中庭にて)

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⑩2019/11/22
7B_Limeグループ(水上スポーツにて)

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⑪2019/11/22
8A_Blueグループ(水上スポーツにて)

AA研修報告 2日目 2019.11.21

 11/21(水)朝,京都を出発した中学3年生Australia Adelaide(AA)研修第2団(2,4,6,8組)は,予定より1時間ほど早く,現地時間の11/21(木)8:00過ぎに無事,アデレード空港に到着しました。最高気温が40℃ほどになった猛暑の昨日とはうってかわって,この日のアデレードは最高気温が25℃くらい,初夏のアデレードを彩るジャカランダの花の紫が映える,爽やかな晴天となりました。
 空港では昨日同様に南オーストラリア州教育省の関係者や各ホストスクールのコーディネーターの先生方をはじめ,お世話いただくみなさんと対面し,クラス別に4台のバスに分かれてお世話になる8校(Banksia Park International High School,Golden Grove High School,Parafield Gardens High School,Salisbury East High School,The Heights School,Modbury High School,Hamilton Secondary College,Seaford Secondary College)に向かいました。
 この日から研修がスタートした第2団で本部が最初に訪問した学校では,まず生徒たちを図書館ホールに案内していただき,そこで研修期間中にお世話になるバディ生徒たちとの対面をすませ,さっそくいっしょに校内見学に出かけました。理科室,家庭科室,グランド,アリーナなどに加えて,改築されたばかりのSTEM教育専門棟など最新の設備を見せていただき海外の学校での授業の様子を見ることができました。中にはさっそくバディ生徒と打ち解けた生徒もおり,感心させられました。校内を一周して図書館に戻ってくると,そこにはベトナム風の生春巻きと各種フルーツによる昼食が準備されていました。長旅で疲れた生徒たちの胃腸にも優しい,ヘルシーな昼食タイムとなりました。
 また,別の学校では,ホスト校の英語の先生の指揮のもと,バディ生徒と立命館の生徒が一緒に,アイスブレーキングとして中庭で簡単なゲームを行っていました。自分のバディ生徒との1:1の関わりだけではなく,お互いに複数の友人ができるように配慮していただいているようでした。このホスト校の英語の先生は以前,日本に2年間,英語の教師として赴任していたことがあるとのことで,日本から来た私たちに親近感をもって接していただいていることが伝わってきました。
 そのころ,昨日アデレード入りした第1団がお世話になっている学校では,立命館の生徒たちを対象とした英語の授業が行われていました。ただそれは「英語を学ぶ」というものではなく,「英語で異文化を考える」というスタイルのものでした。人々の考え方,風習,社会のしくみなどいくつものテーマでオーストラリアと日本の類似点と相違点を表にして考えさせる内容でした。後ろで聞いていた私たち大人でもすぐには答えられない深い内容で,頭を抱える生徒たちに「これは明後日までの宿題ね!」と締めくくられました。
 第2団の生徒は今日の活動の終わりが迎えに来ていただいたホストファミリーとの対面になります。初対面となるホストファミリーとの出会いにドキドキしつつも,ホストファミリーの姿をみたときに笑顔を忘れず,頑張って挨拶している様子は,これまでの事前学習の賜と感じました。
 明日の金曜日は学校によって,「ウェルカムセレモニー」の他,「シティ遠足」,「水上スポーツ」,「議事堂での市長との対面」,「アボリジニアート」など多様な取り組みが予定されています。
 ここまで僅か2日間ですが,立命館中学校の生徒たちの「適応力の高さ」を感じさせられる場面が多くありました。大きく体調を崩している生徒もおらず,みんな英語に悪戦苦闘しつつも頑張ってくれています。一つ一つの体験が生徒たち一人一人の視野を広げてくれているように感じます。

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①2019/11/21
2A_Yellowグループ(広いグランドにて)

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②2019/11/21
2B_Silverグループ(学校案内の様子)

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③2019/11/21
4A_Skyグループ(軽食を頂いています)

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④2019/11/21
4A_Skyグループ(軽食を頂いています)

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⑤2019/11/21
4B_Brownグループ(受け入れ校にて)

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⑥2019/11/21
5B_Whiteグループ(英語で考える)

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⑦2019/11/21
6組(ホスト校へ向かうバス車内での様子)

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⑧2019/11/21
6A_Orangeグループ(グランドにて)

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⑨2019/11/21
6B_Grapeグループ(中庭での集合写真)

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⑩2019/11/21
7B_Limeグループ(交流の一コマ)

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⑪2019/11/21
8A_Blueグループ(大きなユーカリの木の下で)

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⑫2019/11/21
8A_Blueグループ(ウェルカム)

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⑬2019/11/21
8B_Cherryグループ(ホスト校に到着)

AA研修報告 1日目 2019.11.20

 11/19(火)朝6:45に西山天王山駅,JR長岡京駅をバスで出発した中学3年生Australia Adelaide(AA)研修第1団(1,3,5,7組)は関空直接集合の生徒たちと合流し,関西国際空港からシンガポール航空にて,シンガポールchangi国際空港に到着。そこでの次のフライトへの待ち時間を利用して夕食や両替などをすませ,2本目のフライトにより現地時間の11/20(水)8:40頃に無事,アデレード空港に到着しました。アデレードと日本の時差は1.5時間ですので,日本時間の午前7時がアデレード時間では午前8時30分となります。
 さて,昨日までは涼しかったというアデレードですが,11/20(水)は最高気温40℃とアデレードではこの夏一番の猛暑になりました。ただし,同じ夏でも日本の真夏とは違い湿気の少ないカラッとした暑さです。汗の乾きも早いため,生徒たちにはアデレード空港で全員にペットボトルの水を配り,「喉の渇きを感じる前に,先にこまめな水分補給をするように」と促しました。
 アデレード空港では,空港内のオープンエリアを利用して,第1団の4クラスの生徒たちに対して,南オーストラリア州教育省の国際担当の方にご挨拶いただいたほか,研修期間お世話になる看護師さん,旅行業者の方,現地コーディネーターの方,各校のコーディネーターの先生方の紹介を行いました。その後,すぐにクラス別に4台のバスに分かれてお世話になる8校(Marryatville High School,Glenunga International High School,Reynella East College,Henley High School,Norwood Morialta High School,Charles Campbell College,Heathfield High School,Mount Barker High School)に向かって出発しました。AA研修中は各クラスが2つの小グループに分かれて学ぶため,同じクラスであっても別のグループのクラスメートとは,しばらくのお別れとなります。
 このAA研修は立命館中学校,南オーストラリア州政府の教育省,アデレードの各学校の3者が連携協力し,信頼関係のもとに10年以上にわたって作り上げてきたオーストラリアでも最大規模となる国際交流プロジェクトです。中学3年生の8クラスが16のグループに分かれ,16名の教員がそれぞれ1グループを担当して引率し,期間中は教頭および学年主任が本部として研修全体の動きを統括しながら一日数校ずつ訪問して行きます。
 本日,本部が訪問した学校では,学生時代に日本に留学経験があり,かつ空手の世界大会での入賞経験もあるという英語の先生が明るい笑顔で生徒たちを迎えて下さいました。涼しい部屋で出していただいたランチを頂きながら,最初はやや緊張の面持ちであった生徒たちもすぐに打ち解けることができました。学校敷地内の綺麗な花壇を見つけてさっそく写真撮影する女子生徒たちの姿もありました。
 本部が訪ねたもう一つの学校では,さっそくバディの生徒たちとの会話が弾み,いっしょにサンドイッチを頂きながら,お互いの趣味や学校の様子などを英語で交流していました。その学校の先生にお聞きすると,「この学校には,80以上の国・民族・文化的背景のことなる多様な生徒が在籍していること」,「この多様性が学校のよさを生み出していること」などを教えていただきました。ホスト校のバディ生徒たちの様子をみていても,知的でかつ余裕があり,立命館の生徒たちとの交流をとても楽しみにしてくれているようでした。この学校でもヘルシーで食べやすいサンドイッチをランチに出していただき,生徒たちはデザートで出してもらったアイスキャンデーも食べて,一息ついていました。 
 この日のアデレードは非常に気温が高かったことから,各校では「屋外でのキャンパスツアー」を明日の予定に変更して,今日は涼しい室内で過ごさせるなど,生徒たちの体調にあわせた柔軟な対応を取っていただきました。水分補給もきちんとできていたためか,体調不良を訴える生徒もなく,長旅のあとで疲れもあるはずですが,生徒たちは思いのほか元気にしています。
 各校共にこの日のプログラムは軽めで終了し,午後2時~3時頃には各生徒はそれぞれ向かえに来て頂いたHost Familyとともに,初めてのお宅へ向かっていきました。明るい笑顔でコミュニーションをとっている生徒,緊張気味で固さのみられる生徒など,一人一人様子は違いますが,初日にもかかわらず自分からどんどん英語で話しかけていこうとする生徒が多くみられ,立命館の生徒の積極性を感じる1日でした。
 「自立」,「異文化理解」,「英語コミュニケーション力の向上」というAA研修の3つの目的に向かって取り組む生徒たちの様子をこれから日々,少しずつレポートしていきたいと思います。

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①2019/11/20
1A_Pinkグループ(学校の中庭にて)

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②2019/11/20
1B_Marineグループ(学校にて)

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③2019/11/20
3組(アデレードのバスでの様子)

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④2019/11/20
3A_Purpleグループ(国際ルームにて)

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⑤2019/11/20
5A_Greenグループ(学校に到着)

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⑥2019/11/20
7A_Redグループ(学校に到着)