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SGH HSFW事前特別講義を実施しました

2016.09.16

Super Global High School (SGH)
GLコース課題研究特別プログラム報告

SGH HSFW事前特別講義を実施しました

 9月12日(月)、GL3年・2年対象特別講義として「日本の貧困を考える~西成・釜ヶ崎フィールドワークを通して~」と題するHuman Security Field Work in Kamagasaki
(HSFW)事前特別講義を実施しました。講師は、本校校長・成山治彦先生でした。先生は大阪の公立高校で同地域が抱える貧困等の諸問題に取り組んでこられました。今回は、それらのご経験を通して、日本の貧困問題から世界の問題を考えるその道筋のありかたについてご講演いただきました。


 本校SGHの取り組みでは、今年度新たに釜ヶ崎地域でのフィールドワークを実施します。「なぜ釜ヶ崎に行くのか」「海外の貧困の実態は学んできたと思うが日本の問題についてどれだけの理解があるのか」。そう生徒たちに問いかける先生の講義は、冒頭からスリリングなものでした。問題提起からはじまり、西成地域の歴史的背景と現在の動きについて、そして、日本の貧困問題を考える切り口として絶対的貧困と相対的貧困という指標から見えてくるものについて、さらには、子どもの貧困率・母子世帯の貧困率の高さやそれらに対する日本の貧困対策について、近年の「子どもの里」「子ども食堂」ムーブメントについて、ホームレス支援の動き等、話は多岐に渉りました。それだけ、同地域の抱える問題の多さに驚くとともに、それらを同地域ご出身の先生から実感のある言葉で語っていただいたことが、生徒たちの胸に刺さったようでした。
 学校という場において、ややもすれば生徒たちと校長先生の距離はそれほど近いものではないなか、今回のことをうけて、生徒たちのこの取り組みに対する自覚と責任感や、生徒たちの学びに学校全体が強く期待しているとの想いを受け止めたようでした。