教員紹介
‐TEACHER‐
加藤 敦史准教授
- 担当科目
- 「授業デザインの理論と方法」、「社会科内容開発研究」、「教育実践高度化演習」、「教職専門研修」他
教師という仕事のやりがいとは?
40年以上の教育経験のなかでは、それぞれのステージにより異なります。まず、教育荒廃が叫ばれていた時代の東京近郊の工業高校が新任の職場でした。大変な教育環境でしたが、生徒を信じ、共に歩むことを生きがいとしました。次の職場は県内有数の伝統校で国際化がキーワードとなったころです。PC、インターネットがない時代ですので、生徒に在京の大使館を訪問させ、聞き取りをさせました。また、新聞記者を講師に迎え、激動する世界を生徒に伝えていました。次は6年間の海外校でしたので、世界に通用する日本人を強く意識しました。そして地球が小さく感じることができました。そして次の職場は生徒一人ひとりの進路保証でした。40年を通して言えるのは、教科の力は生きる力、そして生徒を信頼することです。先日、卒業生から40年ぶりのクラス会の知らせがありました。新任の時の初めてのクラスの生徒からです。教師という仕事のやりがいとは人と人の関係を作り上げることだと思います。
担当科目を受講することで、どのような力が身につくのか?
「授業デザインの理論と方法」では児童生徒の思考力の育成を図るために、教師が主体的に授業をデザインする力を育成します。またアクティブラーニングなどやICTなどを含む教材の効果的な活用を行う授業デザインのあり方を探求します。
「社会科教育実践研究」では社会科、地理歴史科、公民科の優れた授業を行うための実践研究を行います。まず、それぞれの教科の基本的内容と原理、方法を理解します。フィールドワークとして小学校、中学校、高等学校の連携協力校を訪問し、そこでの実例をもとに、より高度な教材開発や指導方法、学力、評価等の研究を行い、より専門性の高い社会科教員を目指します。
教職研究科(教職大学院)を目指す方へメッセージ
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- ■学部生へ
- 教育職は高度の専門的能力と優れた資質が必要な専門的職業です。とくに近年、学校教育は多様で、複雑な課題が求められています。ここではすでに経験豊富な先生方と一緒にさまざまな教育課題の解決に当たります。また、連携協力校での実習科目は学部における教育実習とは大きく内容が異なります。学部卒では経験できないここでの学びが、将来の教育現場に対する強い自信となるはずです。
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- ■現職教員の方へ
- 「世界一忙しい日本の教員」と新聞、雑誌などにその実態が紹介されています。学校現場での課題は、急速に変化するとともに、ますます多様化、複雑化しています。それらの問題を教員1人や学内で対処するには限界があるのではないでしょうか。
教職大学院において、諸課題に対処すべく、学校種や専門、年齢が異なる仲間とともに学ぶことで想像力や即応力、構想力を伸ばすことができると思います。そして修了後は学内での中核的存在として活躍されることを期待します。