コースと研究領域
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社会学研究科では、特徴ある2つの「コース」(前期課程のみ)と3つの「研究領域」によって、国内外での諸課題を学際的・創造的に解明する力を養成します。
※所属する「コース」および「研究領域」は、入学試験出願時に選択いただきます。

目指す進路に応じて選択する2つの「コース」(前期課程のみ)

社会学研究科では、現代社会で必要とされる高度な知識と能力を身につけ、キャリアアップを目指す人のための「高度専門コース」と、大学や研究諸機関の研究員を目指す人のための「研究コース」を併設しています。

「高度専門コース」の修了者は、マスメディアをはじめとする各種民間企業、学校、福祉団体、病院、政府機関など多様な分野に就職し、活躍しています。一方、博士課程後期課程の修了者は、大学教員はもちろんのこと、公務員、教員、団体職員、本学講師などの分野で活躍しています。

研究コース

博士課程前期課程2年と博士課程後期課程3年の間において継続して研究することを目指すコースです。

高度専門コース

博士課程前期課程2年間の研究を経て、専門的能力の養成を目指すコースです。

院生のみなさんの研究を支える3つの「研究領域」

社会学研究科では、<現代社会研究領域><人間福祉研究領域><国際社会研究領域>を中心に、既成の枠組みを越えた研究分野をみなさんに提示しています。

■研究領域
過去の修士論文テーマ
現代社会研究領域 社会形成研究系、社会文化研究系、環境社会研究系、メディア社会研究系
教育社会研究系、スポーツ社会研究系
人間福祉研究領域 福祉社会研究系、福祉実践研究系
国際社会研究領域 国際社会基幹科目群、国際社会研究系、国際福祉研究系

3つの「研究領域」と10の「研究系」による多様な研究環境を実現

研究系は「履修モデル」ですので、どこかに所属するわけではありません。【現代社会研究領域】には6つの研究系を、【人間福祉研究領域】【国際社会研究領域】にはそれぞれ2つの研究系を配置し、多様な研究環境を実現しています。この「研究系」はあくまで「履修モデル」ですので、自分の研究テーマに応じた各研究系の科目を通じて、論文作成を目指すことになります。

【1】現代社会研究領域

現代社会研究領域は「現代社会を社会学および社会諸科学を基礎に研究する」研究領域です。この研究領域では、現代社会の全体的・個別領域的な構造と動態を、歴史と現状を踏まえて研究を行います。社会学を中心としながら、経済学・歴史学・政治学・政策学・科学技術論・放送・通信・新聞・出版・人間・文化・身体・表現・芸術・スポーツ・教育等の分野に依拠しつつ、それらの理論的究明とあわせて、応用的、具体的、実証的な運用と展開を図ります。

1.社会形成研究系

社会分析においては、構造にかかわる視点と機能にかかわる視点の双方が求められます。産業社会、企業社会、経済社会の今日的展開のなかで、「市民によるガバナンス」と企業・国家というパワーが対峙する局面などを分析していきます。社会形成研究系では、このような社会構造の関係を全体的に鳥瞰できるよう「市民社会研究」「経済社会研究」「産業社会研究」の3科目を配置し、研究を進めます。

2.社会文化研究系

私たちの行為は社会によって形作られるとともに、社会は私たちの行為によって作り出されています。社会文化研究系では、このような個人と社会との関係を、社会学的、人文学的な観点などから研究します。グローバル化、公共性、共生などにみられる文化の政治性に対する「現代社会への批判的な視点」は、3つの配置科目に共通しており、それらの科目を通して実践的に研究を進めます。

3.環境社会研究系

「環境」という言葉は、「自然環境」と「社会環境」という二つの意味をもっており、地球環境問題の対策と、地域社会における整備・デザインの課題とは密接に結びついています。環境社会研究系では、このような「環境社会」と「地域社会」の問題群を具体的に捉え、また問題群にアクティブに接近する主体形成(市民活動)やガバナンスのあり方などを考察していきます。

4.メディア社会研究系

グローバル化時代において、メディアの力は勢いを増しており、メディアのもつ影響力は私たちの生活に広く浸透してきています。メディア社会研究系では、「社会」「市民」「文化」という3つのキーワードが示すように、メディアを中心とした社会の諸課題を研究テーマとして取り扱い、総合的な視点から理論的解明と解決の方向性を探求します。

5.教育社会研究系

教育社会研究系では、教育をめぐる諸現象について、社会学、教育学、心理学にとどまらず、社会諸科学の成果を幅広く用いながら研究していきます。教育現象は、とかく情緒的な言説によって語られがちであり、理論的な探求とともに、<事実>に即して実証的に解明していくことが求められます。本研究系では、フィールドワーク、ロールプレイ、討論などを講義内容に組み入れながら、教育をめぐる諸問題に対して多角的なアプローチを展開します。

6.スポーツ社会研究系

スポーツ社会研究系では、広い意味でスポーツをどのようにマネジメントするかについて理論的、実践的に研究することを目指します。この研究系の特色としては、スポーツの文化論的探求を基礎としながらも、「地域社会」というコンセプトを核に、他の複数の研究分野と有機的にむすびついた、人文・社会科学的知見をベースにした幅広い視点からスポーツ事象の研究を行います。

【2】人間福祉研究領域

人間福祉研究領域は「福祉を社会と人間の観点から研究する」研究領域です。社会福祉と社会保障の理論と現状を確認しながら、発達と福祉をサポートする理論と実践について研究することができます。乳幼児から児童・青年・成人・高齢者に至るまで、様々なライフステージにある人々が、いきいきと発達するための条件と阻害要因などを研究していきます。社会福祉学、発達心理学、社会政策学等の理論に依拠しながら、それらの理論の具体的で個別的なケースも扱います。

1.福祉社会研究系

日本では、現在少子超高齢化が進み、医療や年金の問題、格差社会の拡大、人間関係の希薄化など、様々な福祉をめぐる諸課題が存在し、このような社会問題を解決するためには、福祉の制度や政策に目を向ける必要があります。また、高齢者福祉、障害福祉、子育て支援や地域福祉、福祉国家や国際的な社会福祉の動向など、幅広い視野で考察することも求められます。福祉社会研究系では、各研究項目を取り上げながら、人間と社会のあり方を検討し、今後の福祉社会を探求していきます。

2.福祉実践研究系

社会福祉の重要性が問われるなかで、制度・政策に応じた形で、臨床的な側面からのアプローチが重要となっています。「ソーシャルワーク」の実践方法を理論的または実証的に検証し、人間の発達段階や家族との関わり、またNPO・NGO活動との関連についても取り上げていきます。福祉実践研究系では、社会福祉を実践する立場から事例研究に基づきながら、実際の現場での社会福祉実践につなげていくことを目指します。

【3】国際社会研究領域

国際社会研究領域は「国際社会における諸問題を把握し、その問題の解決に向けて行政的、起業的、市民的貢献の可能性を探求する」研究領域です。具体的には、各国の政治や経済、社会システムの構造に着目し、当該の国や地域が抱える諸問題を理論的かつ実証的に考察していきます。また「グローバリゼーション」という観点から政策等の比較を進め、社会科学の視点を養っていきます。そのため社会科学の基礎理論や情報科学、地域研究なども重視します。

1.国際社会基幹科目群

"Think globally, act locally." 現在グローバル化が進むなかで、日本の現状と立場を理解し、そこで生じている諸問題に取り組む必要があり、今後の国際社会における日本の位相を捉えることが求められます。国際社会基幹科目群では、グローバルな現代的課題を取り上げ、それらを深く考察し、展望を切り開く視野を獲得することを目指します。

2.国際社会研究系

国際社会においては、グローバル化の下で多くの問題が発生しており、情報社会の進展とともに政治や経済、社会のあり方が問われてきています。このような諸問題に取り組むために、各国の社会システムを理解し、政府セクター、市場セクター、市民社会セクターの動向に着目しながら、解決方法を考察していきます。国際社会研究系では、配置されている科目を学びながら、国際社会に焦点をあてて研究を進めることにより、今後さらなるグローバル化に対応できる人材育成を目指していきます。

3.国際福祉研究系

日本の福祉の展望を見据えるうえで欠かせないのが、世界の福祉を熟知しようとする姿勢です。福祉の海外研究は、世界の福祉を仔細に学ぶことを通して、日本の福祉問題の根底を理解する契機を与えます。また福祉の実践に目を向けると、海外におけるソーシャルワークの実践を理解することにより、専門的な知識や技術、価値を修得することが可能となります。国際福祉研究系では、国際的な幅広い視野をもつことで、日本のみならず諸外国の福祉の研究機関や現場に貢献する人材を輩出することを目指します。