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インタビュー

在学中に2度の中国留学
その経験を糧に、『友好』とりもつ橋渡し役に

 

室谷友代

さん(2007年3月 文学部卒業)
株式会社 ニトリ
立命館慶祥高等学校2年生時から中国語を学び始める。
2回生の後期から1年間、中国・天津の南開大学へ交換留学。
その後、2006年に行なわれた第1回中国語スピーチコンテストにて最優秀賞を勝ち取り、
2006年9月から2007年7月まで、北京大学での1年間の奨学金つき留学生活を送る。
帰国後、就職し現職。

室谷さんは高校在学時から6年間中国語を学ばれてきたそうですが、前向きな学びを続けられた秘訣を教えてください。

 高校時代に中国語の面白さに目覚めました。そのため高校の授業に加え、市民講座にも通うほど夢中になり、中国語スピーチ大会の北海道代表にも選ばれました。大学入学後もその熱は冷めず、積極的に学び続けました。1回生の時には中国語既習者クラスの有志を募って、3回生対象の中国語パフォーマンスコンテストに出場。特別参加でしたが、1回生にして個人賞1位をいただくことができました。また、文学部の国際インスティテュートに所属していたので、国際関係について広く学ぶ機会があり、興味の幅を広げることができました。そして入学時から「絶対に行く」と周りに公言していた交換留学も、1回生時の出願ながら資格を取得。2回生後期から3回生の前期にかけて、中国・天津の南開大学へ1年間の交換留学をし、主に語学の学習をしながら中国文化に触れました。大学入学時にはある程度の中国語は使えるようになっていましたが、立命館のあらゆるプログラムを利用したことで、さらにスキルを伸ばすことができたと思っています。

在学中に2度も長期留学に行く学生は少ないと思います。交換留学から帰国して、もう一度孔子学院のプログラムで留学に行くことが決まった経緯を教えてください。

 交換留学から帰国してからは、就職活動を始めました。3月末に現在の勤務先から内定が出て、嬉しかったと同時に「ここで私の中国語学習人生が終わってしまうのかな」と残念に思いました。働き始めて、中国語や中国への関心が薄れてしまうことが悔しかったのです。

 そのように悶々としている時期に、中国語副専攻の授業で孔子学院のスピーチコンテストの告知ビラに出会い、「これにかけてみよう!」と直感的に思いました。これまでの中国語学習の成果をスピーチとして発表し、悔いなく社会人になろうと思ったのです。実際、応募した時には、もう一度中国に行こうとは考えていませんでした。ただ、このコンテストで評価してもらえたら「もう一度中国語を深く学んでみてもいいのではないか」と心のどこかでは思っていたのかもしれません。

 コンテスト当日は、応募者のレベルの高さに驚きながらも精一杯「集大成」を発表しました[→リンク]。その結果は最優秀賞!まさに青天の霹靂でした。最優秀賞の副賞は、1年間の北京大学への奨学金つき留学か賞金20万円のどちらかを選べたのですが、相談する人全員が「留学に行くべきだ!チャンスを無にするなんてもったいない!」と助言してくれました。ゼミの先生や両親も応援してくれましたし、内定先の会社にも入社時期の延期を許諾してもらえました。こうして昨年9月から1年間、北京大学国際関係学院の本科生として学ぶ機会を得たのです。孔子学院の職員の方には初めての派遣にもかかわらず手厚いサポートをしていただきました。日中友好に向けての熱い思いを感じることができ、本当に心強かったです。 

周囲にも応援してもらった2回目の留学ではどのような経験をされたのでしょうか?また2度目の留学で感じたことはありますか?

 北京大学では本科の学習や立命館大学の卒業論文の作成に加え、「社会人基礎力をつけたい」と思いRX1というボランティアグループ[→リンク]の活動に力を注いでいました。RX1とは日本人学生会ネットワークのことで、日本人留学生を支援する団体です。また立命館大学出身の方と知り合い、「立命北京若手会」の幹事を務めたりもしました。多くは「突然のチャンス」から生まれたものでしたが、自由なプログラムのもと、中国でしかできない経験をたくさんすることができました。これらは1回目の留学で言語や中国での生活に慣れていたおかげで、様々な活動を行える基盤があったからこそできたことだと思っています。2度の留学を通じて思ったのは、『日中間に新たな関係性をつくる必要性がある』いうことです。昨今の日中間の関係は急接近しすぎて友好関係が機能していないという指摘もあります。とりわけ、政治・経済など利益追求の場面では、友好関係だけではうまくいきません。友好から一歩進んで「パートナー」という関係性を持つことが、今後の両国間のあり方としてふさわしいと感じています。

帰国して社会人となられましたが、今後の抱負と語学学習に励む在学生へのメッセージをお願いします。

 今後は、2度の留学を通じて自分が感じてきた「新たな友好関係」を築く活動をしたいと思っています。両国の旅行客や一般市民同士の相互理解を深め、互いに良い印象を持てるよう、橋渡し役を担いたいですね。そして私の「中国人生」も学生時代で終わらせるのではなく、もっと長期的にやっていきたいと思っています。孔子学院のプログラムは語学を学ぶだけでなく、文化理解の講座なども広く一般にも門戸が開かれているので、これからも活用していきたいです。

 立命館大学にはチャンスがたくさんあります。留学制度ひとつをとってみても、立命館ほど手厚いサポートを行っている大学はありません。そのチャンスを、在学生のみなさんにはもっと活用してほしいと思います。時間的な制約もあり、社会人になってから留学するのは大変なので、学生時代だからこそ挑戦してほしいですね。またそのチャンスをつかむためには、自分がやりたいことを明確にすること、そして積極性も求められます。

 また、在学中に複数回留学することは自信をもってお勧めします。1回目にできなかったことを、2回目に挽回できるからです。まずは低回生の時にチャレンジしてみてください。そうすると、その後の学生生活が変わってくると思います。留学は一度行くと怖くなくなるので、まずは異文化理解セミナーからでもいいので積極的に参加してみてください!

 

取材・文大西 藍(産業社会学部4回生)
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