10月23日(土)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)にて、学園創立110周年・スポーツ健康科学部・大学院同研究科開設記念として国際シンポジウム「身体活動が未来を拓く」を開催しました。
シンポジウムでは、基調講演としてワシントン大学教授でもあるジョン・ホロッツィ立命館大学客員教授が「身体活動と高齢者の健康」について講演。ホロッツィ教授は、腹部肥満症候群についてエネルギー摂取やインスリン抵抗性などの視点から講演を行いました。
次いで「スポーツ健康科学から社会への貢献」というテーマで、ペンシルベニア州立大学准教授のジム・パウェルツィク氏(宇宙飛行士)、テキサス女子大学教授のヤン・フー・クワン氏、世界保健機関(WHO)技官のエディ・エンゲルスマン氏、田畑泉スポーツ健康科学部長がシンポジウムを行いました。
パウェルツィク氏は、火星などへの人類の惑星探索を実現するための技術的科学的障害について語った。さらに、宇宙旅行の有害効果軽減のための運動の役割についても言及しました。
クワン氏は、ゴルフスイングをバイオメカニクスの観点から分析し、今まで以上に細かい分析をすべく、3次元3重振り子アプローチを示しました。
エンゲルスマン氏は、身体活動の不足による疾病を危惧し、WHOの国際的役割の拡大について述べました。
さらに、田畑スポーツ健康科学部長は、健康増進や生活習慣病の予防と改善に関する実践的かつ理論的研究の成果と、スポーツにおける競技力向上のために積み重ねられてきたトレーニングに関する研究成果の両者をうまく融合し、より高いレベルでの科学的根拠が提示されるべきだと主張しました。また、それをスポーツ健康科学部で実現したいとも述べました。
参加した130名は、各講演者の話に聞き入っていました。
午前中には、国際シンポジウムに先立ち、小・中学生を対象に「宇宙飛行士になるために大切なこと」というテーマでパウェルツィク氏が講演しました。講演には、多数の小・中学生と保護者が参加し、パウェルツィク氏が用意した宇宙の映像に見入っていました。
また講演終了後には「宇宙飛行士になるために一番大切なことは?」との問いに対し、パウェルツィク氏は「理科と数学をしっかり学び、興味があることをだれにも負けない自分の専門分野にすること、そして、自分の知識を他の人と共有すること」と話しました。
質問した小学生とハイタッチするなど終始和やかな雰囲気で進み、参加した小学生たちは、宇宙への夢をふくらませていました。
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基調講演の様子
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シンポジウムの様子
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「宇宙飛行士になるために一番大切なことは?」講演の様子
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