イベントレポート2025

中国理解講座

■ 2025年12月6日(土)第213回中国理解講座「中国古代の動物の造形」

今回の理解講座は、12月6日(土)13時より立命館孔子学院講義室にて、山本 堯 氏(公益財団法人泉屋博古館学芸員)を講師にお迎えし、「中国古代の動物の造形」というテーマにてお話しいただきました。世界随一の青銅器コレクションを誇る泉屋博古館ならではの青銅器や、壁画、画像石、出土文物などを細かく見ていきながら、その造形の性質、実際の動物との比較や、文献に登場する動物のエピソードなど、「動物」という身近で分かりやすい切り口で、広く深く掘り下げて解説いただきました。受講者からは、「中国古代の青銅器に描かれた動物について詳しく説明して頂き、大変興味が湧きました。」「梟が不吉な存在として考えられていたという話を初めて知り大変興味深かった。講師の先生のお話も丁寧で分かりやすく、楽しみながら学ぶことができた。」「龍をはじめ有名なものから、騶虞のような全く知らないものまで様々なことを知ることができました。猫科のことも詳しくなれました。」等のお声をいただき、終了後には多くの質問が出るなど、受講者の知的好奇心を刺激する内容の講座となりました。
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■ 2025年11月22日(土)第212回中国理解講座「中国伝統書道と水墨画」

11月の理解講座は11月22日(土)10時より立命館孔子学院講義室にて、劉 銘義 氏(王羲之書法用筆研究会会長)を講師にお迎えし、中国書道と水墨画について、文字の起源から始まり、王羲之の筆法の説明や書道の鑑賞方法に加え、実演による細かい筆の使い方まで、非常に丁寧に解説いただきました。受講者からは、「筆と墨だけで「ぼかし」「かすれ」といった技法を用いて描かれた水墨画から雄大な景色を感じとるができました。」「これまで漠然と書や絵を鑑賞していましたが、絵と書での筆の使い方の違いや絵を描く時に書の筆づかいをすることなど実演してお話しされていた点が分かり易く興味深かったです。筆はこびや筆のどの面で描いているかなどを今後注目して鑑賞してみたいと感じました。」「筆の使い方で、気持ちいい線が描かれていく様子を拝見できてとてもよかったです。永年の謎が解けました。ありがとうございます。」等のお声をいただき、非常に満足度の高い講座として終了しました。
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■ 2025年9月27日(土)第211回中国理解講座 「孔子学院の日」記念 中国映画講演会「映画『ライオン少年』から見る中国の文化と社会 」

毎年「孔子学院の日」記念企画として開催している中国映画上映会。今年度は立命館孔子学院設立20周年を記念して映画講演会として衣笠キャンパス平井嘉一郎記念図書館シアタールームにて開催しました。講師に加部 勇一郎 先生(立命館大学食マネジメント学部 准教授)をお迎えし、上映作品である『ライオン少年』の上映前に簡単な作品紹介を行っていただき、上映後には豊富なデータや資料と独自の考察をもとに中国アニメ史から『ライオン少年』の作品背景まで丁寧に掘り下げて解説いただきました。年に一度の映画上映、また、日本でヒットした『ライオン少年』のミニシアター上映ということで、お申込みが早々に満席となり、当日は老若男女、多くの方にご参加いただきました。受講者からは「映画のベースに人の情が流れており、それが感動のもとになっているように思います。予想した通りの佳作でした。」「映画も講演も面白かったです!!」「先生の考察や様々な知識が普通の映画館で得られないのでとても良かった。」等のお声をいただきました。来年の「孔子学院の日」記念企画も是非お楽しみに!


■ 2025年9月6日(土)第210回中国理解講座「日中異文化理解講座Ⅱ」

今回の理解講座は三潴正道氏(麗澤大学名誉教授)を講師にお迎えし、9月6日(土)10時より、3月に開催した「日中異文化理解講座」シリーズの第2回を開催しました。台風15号の影響により急遽オンラインのみでの開催に切り替えとなりましたが、三潴先生のオンラインならではの非常に分かりやすいジェスチャーによる解説なども含め、中国の文化、中国人について、その核となる部分を丁寧に紐解いて解説いただきました。受講者からは、「混沌とした変化の時代、真の中国文化の理解が必須と考えています。酒席の乾杯、マナー、礼儀、プライドなど、多岐に渡る示唆を頂き、大変勉強になりました。」「とても興味深い内容で楽しく聞かせていただきました。中国人を理解することの難しさを知りました。(奥が深いです)」「具体的な事例をもって文化の特徴や日本との違いを説明していただき、理解やイメージが深まりました。」等のお声をいただきました。次回第3回は2026年2月28日(土)の開催を予定しています。


■ 2025年7月26日(土)第209回中国理解講座「お茶と薬草で夏養生:「薬茶同源」のすすめ」

7月の理解講座は7月26日(土)13時より立命館孔子学院講義室にて、向静静氏(立命館アジア・日本研究機構准教授)を講師にお迎えし、夏の養生についてお話しいただきました。「養生」という言葉の解説のから始まり、豊富な知識と資料をもとに先生ご自身の経験も交えつつ、お茶やお茶として飲む紫蘇や枇杷、その歴史、効用から飲み方、レシピまで幅広くユーモアたっぷりに解説いただきました。受講者からは、「内容がとても面白く、あっという間の講義でした。ためになるレシピをいろいろ紹介してもらえたので、早速生活に取り入れたいです。」「先生がとても親しみのもてる感じで話がストンと体に入ってくる感じがありました。お茶やこう薬の香りを実際にかぐことができてよかったです。」「身近な植物の古典の中での記述や歴史的な背景を豊富な資料を示して見せていただいてとても面白かったです。」等のお声をいただき、非常に満足度の高い講座として終了しました。
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■ 2025年6月21日(土)第208回中国理解講座「七絃傳唐韻,霓裳舞唐風ー五感で愉しむ唐の世界ー」

今回の中国理解講座は2年ぶりに大阪七絃琴館代表の荘不周先生を講師にお迎えし、6月21日(土)14時より衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにて「五感で愉しむ唐の世界」というテーマにて講演を行っていただきました。当日は遠路はるばるこの講演のためにお越しいただいた方もいらっしゃり、老若男女、多くの方が楽しみに参加されていました。講演は、楊貴妃が愛した『楊貴妃帷中衙香』の香りに包まれた会場で荘先生を筆頭に総勢11名のメンバーによる唐時代のファッションショーから始まり、見事な水袖との「神人暢」を始め、「陽関三畳」、ドラマ『長安十二時辰』の主題歌「清平楽・禁庭春昼」、『陳情令』の主題歌「無羈」など全10曲、1時間強に渡る圧巻のパフォーマンスをご披露いただきました。また、終了後には自由撮影会となり、多くの方が記念に撮影をされていました。参加者からは、「素晴らしい演奏・髪型・衣装、唐代の再現に目を見張りました!」「初めて見る楽器や装束を間近でみることができて、きれいな演奏や踊りを楽しむことができてとても充実した時間でした。貴重な体験をありがとうございました。」「中国でも味わえなかった文人の唐の世界観を日本で味わえてありがたかったです。」等のお声をいただき、大変ご満足いただけた講演として成功裏に終了しました。
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■ 2025年5月10日(土)第207回中国理解講座「徐式太極拳」

5月の理解講座は5月10日(土)10時より、徐 言偉 氏(徐其成中国武術研究会会長)を講師にお迎えし、立命館孔子学院講義室にて、徐先生考案の「徐式太極拳」を教えていただきました。「徐式」は従来の太極拳には無い、両腕を伸ばし上半身の動きをより大きくする、という特徴ある動作を取り入れ、初心者でも行いやすいように編集されており、当日は、基本から丁寧にご指導いただきました。今回、太極拳が全く初めての方から、先生の生徒さんまで、様々な方が参加されましたが、「普段使ってない筋肉を伸ばしたり、使ったりできたためそれらの筋肉トレーニング・ストレッチ方法を知れて大変よかった。また、身体の調子がよくなった。」「とても楽しかったです。また太極拳やりたいです。」「最初は流れがつかめなかったが、やっているうちに体の動きに慣れてきて面白くなった。普段やってるストレッチよりも筋肉の動きや効果がよく分かった。」等のお声をいただき、大変充実した内容の体験型講座として無事終了しました。
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■ 2025年4月12日(土)第206回中国理解講座「五感で台湾茶と茶菓子を楽しもう!!」

2025年度最初の理解講座は4月12日(土)13時より、張 原銘 氏(京都台湾中国語教室 講師)をお招きし、立命館孔子学院講義室にて、「工夫茶」という聞香杯と品茗杯を使った飲み方を教えていただき、また、お茶菓子三種(ドライマンゴー食べ比べ、南瓜の種、パイナップルケーキ)を三種類のお茶(ジャスミン茶、高山烏龍茶、プーアール茶)とともに試食いただきました。途中、簡単な中国語を学んだり、南瓜の種の食べ方を教わったり、と終始ゆったりした時間の中、お茶の文化を体験いただきました。受講者の方からは「どのお茶も家で飲んだ時とは全く違う味・香りでとても美味しかったです。内容や雰囲気にも大満足です。」「茶器の形の違いで香りの違いが良くわかり、興味深い体験でした。」「こういった文化を通じて言語も学べる、触れられる講座はとても楽しめました。」等のお声をいただき、大変満足度の高い講座となりました。
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中国古典文化講座

■ 2025年11月29日(土)中国古典文化講座 「明朝と上杉景勝―武官任命通知書の授与と伝来―」

今年度最後の中国古典文化講座には大野 晃嗣 氏(東北大学大学院文学研究科教授)にお越しいただき、11月29日(土)13時より立命館孔子学院講義室にて「明朝と上杉景勝―武官任命通知書の授与と伝来―」というテーマにて講義を行っていただきました。明朝から上杉景勝に贈られた「兵部箚付」について、時代背景、箚付の伝来状況を説明した上で問題点を提示し、発給に至る経緯における先行研究の説に対し、豊富な史料と実物の修正痕を丁寧に見ていくことで判明した、箚付を媒介とした明王朝と豊臣政権の関係について自説を展開いただきました。受講者の方からは「上杉景勝に関心があって拝聴しました。普段は戦の方面の話ばかり読んでいるので、新たな視点のお話が聴けてとても興味深かったです。」「丹念な検証をされ、研究者のレベルの高さを感じました。定説を覆すのは大変なことであったと思います。」等のお声をいただき、大変充実した内容の講座となりました。
今年度の中国古典文化講座は今回で終了となります。来年度の開催もお楽しみにお待ちください。
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■ 2025年11月15日(土)中国古典文化講座 「孔子が見た大正初期――贄田江東『我輩は孔子である』を中心として」

11月15日(土)、今年度3回目の講座には工藤 卓司 氏(県立広島大学地域創生学部地域創生学科 教授)をお招きし、「孔子が見た大正初期――贄田江東『我輩は孔子である』を中心として」とのテーマにて講義を行っていただきました。大正時代の人々が孔子・儒教をどのように理解していたか、歴史、時代背景、作者について豊富な資料をもとに解説した上で作中の孔子の視点を紹介し丁寧に見ていき、この時代を見ることで「今」を問う、大変示唆に富む講義内容となりました。受講者の方からは「現代の日本社会にもそのまま通じるような非常に興味深い内容でした。私のような専門知識のない者にも理解できるよう配慮されたご講演で大変良かったと思います。」「あまり知られていない資料を元に当時の世相をうかがい知るという、面白い資料の活用の仕方を学びました。ありがとうございました。」等のお声をいただき受講者の好奇心を満たす講座となりました。
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■ 2025年10月25日(土)中国古典文化講座 「唐の玄宗と道教」

二週連続開催となった中国古典文化講座は10月25日(土)に髙橋 睦美 氏(大東文化大学文学部中国文学科 准教授)をお招きし、「唐の玄宗と道教」とのテーマにて、唐の玄宗の時代、歴史的背景から老子の解説、そして玄宗による『老子』解釈について細かく丁寧に解説いただきました。受講者の方からは「素人にも理解できるわかりやすい解説でありがたかった。」「道教の話と玄宗の話、とても勉強になりました。老子との関連もなるほど!と思うところ多々ありました。」等のお声をいただき、満足度の高い講座となりました。
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■ 2025年10月18日(土)中国古典文化講座 「宋詩を楽しむ 蘇軾の反復性に注目して」

今年度の中国古典文化講座は10月11月に連続開催となり、「中国文化の継承と発展」というメインテーマにて合計4回の講座を予定しています。初回は10月18日(土)に加納 留美子 氏(相模女子大学学芸学部准教授)をお招きし、宋詩の中でも蘇軾について深く掘り下げて解説いただきました。受講者の方からは「学校で習った唐詩に比べ、宋詞はあまりなじみがなく、もっと知りたいと思っていました。今回の授業では、蘇軾を中心に宋詞の世界に触れることができ、とても有意義な時間が過ごせました。初心者向けの大変わかりやすい講義でした。ありがとうございました。」「唐詩と宋詩の違いについて、なんとなく感じていたことが言語化されていて、目からウロコでした。」等のお声をいただき、受講生の方の知識欲に応える講座となりました。


特別講演・公演

■ 2025年12月13日(土)2025年度立命館大学生中国語スピーチ大会

12月13日(土)衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにて、2025年度立命館大学生中国語スピーチ大会を開催しました。今年度は従来の参加対象である立命館大学生に加え、立命館アジア太平洋大学生へも対象を広げ、参加者を募りました。本大会は日ごろの学習の成果の発表の場として毎年開催している大会であり、今回は、中国語を学んでいる1回生から4回生の合計19名からの応募があり、当日は朗読部門7名、スピーチ部門8名、計15名が発表に臨みました。朗読部門では課題詩・文を工夫を凝らして朗読したり、スピーチ部門では、原稿を見ることができない緊張した状況下で、中国での留学体験や中国語との出会いなど、様々なテーマで発表し、非常にレベルの高い、充実した内容の大会となりました。各賞受賞者の皆さん、おめでとうございます。

【朗読部門】
受賞名 受賞者 学部
一等賞 大池 一葉 法学部
二等賞 倉本 葵 経済学部
二等賞 藤本 七聖 経済学部

【スピーチ部門】
受賞名 受賞者 学部
一等賞 三浦 功太郎 アジア太平洋学部(APU)
二等賞 博多 千豪 経営学部
二等賞 片山 純雪 国際関係学部
三等賞 前田 もなみ 文学部
三等賞 Nguyen Hong Anh アジア太平洋学部(APU)
(※各部門各賞とも出場順)

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■ 2025年11月8日(土)2025年度同済大学・立命館孔子学院合同セミナーシンポジウム「人工知能の社会実装の推進とガバナンス」

今年の同済大学・立命館孔子学院合同セミナーは、13時よりグラングリーン大阪北館5階JAMBASE CONFERENCE5-1において、「人工知能の社会実装の推進とガバナンス」というメインテーマのもと、日本、中国からそれぞれ2名ずつの識者をお招きし、基調講演、質疑応答の二部構成によるセミナーシンポジウム形式にて対面、オンラインライブ配信のハイブリッドにて開催しました。第一部の基調講演では、孟林教授(立命館大学理工学部)、関佶紅教授(同済大学計算機科学与技術学院)、鍾振明教授(同済大学政治与国際関係学院副院長)、川村仁子教授(立命館大学国際関係学部)(以上、基調講演順)という日中の研究の最先端を行く講師陣に、それぞれ「交差分野のAI研究について」「AIによる分野のイノベーション発展の推進―ビッグデータ時代におけるAIアルゴリズムとその応用」というAIの社会実装に関する最新研究紹介と、「AIが国際危機管理に及ぼす影響と国家的対応」「先端科学技術ガバナンスと人間社会―AI時代における人間の尊厳・権利・責任の未来―」というガバナンス課題について学際的な視点から講演が行われました。第二部の質疑応答/パネルディスカッションでは、川村教授を進行役に迎え、AI技術の社会実装に伴うリスクや課題について意見交換を行うとともに、参加者からのAIに関する法律、ガバナンス、データについての問題に対し各講師がそれぞれの専門的立場から最新情報を踏まえての意見を述べていました。受講者からは、「幅広い分野におけるAIの活用およびそれにより新たに生じた課題についてお話を講聴することができてとても勉強になりました。」「AI技術は社会生活での運用を多領域的、多角的に理解するようになっています。いい勉強になりました。」等の感想を頂戴し、3時間半にわった今回のセミナーシンポジウムは成功裏に終了しました。
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■ 2025年9月21日(日)第20回全国ジュニア中国語スピーチコンテスト

9月21日(日)衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにて、第20回全国ジュニア中国語スピーチコンテストを行いました。立命館孔子学院設立年と同時に始まった本コンテストは今年で20回目を迎え、熱心に中国語を学ばれている全国の小学生から高校生まで多くの応募があり、1次審査を突破した10名が当日に臨みました。コンテストは緊張の中、各々が工夫を凝らしたプレゼンテーションを行い、また、質疑応答では、質問に対し答えるのに苦慮している場面もあったものの、一生懸命答えようと頑張って自分の考えを表現していました。総じて非常にレベルの高い、充実した内容の大会となりました。

第20回全国ジュニア中国語スピーチコンテスト受賞者一覧

受賞名 受賞者名 学校名
最優秀賞 津島 類
大津市立瀬田北中学校
優秀賞 桝内 柊希
学校法人名古屋学院名古屋中学校
林 莉子
神戸市立こうべ小学校
学院長特別賞 津島 朋
大津市立瀬田東小学校
審査員特別賞 鈴木 麻里衣
岡崎市立竜南中学校
入倉 結月
小林学園本庄東高等学校
奨励賞 堀田 佳蓮
安城市立東部小学校
石橋 七星
奈良県立国際高等学校
植村 楽人
福井県敦賀気比高等学校
松浦 わ子
大分県立大分豊府高等学校
(※各賞とも出場順)

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■ 2025年5月30日(金)北京大学・立命館大学連携講座「アニメ新時代:日中アニメーションの交差点」

立命館孔子学院設立20周年記念シンポジウムとして開催した今年度の北京大学・立命館大学連携講座は、衣笠キャンパス創思館カンファレンスルーム及びオンラインライブ配信のハイブリッドにて、「アニメ新時代:日中アニメーションの交差点」というメインテーマで、第一部基調講演、第二部パネルディスカッションの二部構成で行われました。基調講演では、最初に北京大学の王洪喆ニュース・コミュニケーション学院准教授にご登壇いただき、「中国における日本アニメの受容状況:歴史と現状」というテーマにて、中国で日本のアニメがいかに受け入れられ、アニメというジャンルが発展してきたか、その過程を詳細なデータと豊富な資料を基に、具体的かつ分かりやすくお話しいただきました。次に、立命館大学からは中川涼司国際関係学部特命教授にご登壇いただき、「中国アニメ産業の発展と日本市場への進出」というテーマにて、中国におけるアニメ制作の歴史、政策から直近の『ナタ 魔童の大暴れ』の海外展開、様々なビジネスモデル、日本での受容の歴史等、多面的な切り口でお話しいただきました。第二部のパネルディスカッションは加部勇一郎食マネジメント学部准教授の進行により進められ、会場やオンラインからの質問に対し、パネリストのお二方に丁寧にお答えいただきました。受講者の方からは「大変おもしろかったです。普段聞けない中国の先生の話が聞けるのが良かったです。」「王先生と中川先生のお二人の視点からアニメの日中関係について知ることができてよかったです。」等のお声をいただき、2時間に及ぶ今年度の連携講座は、成功裏に終了しました。
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■ 2025年4月12日(土)「燕園風韵」北京大学文化講演会

2025年10月、立命館孔子学院は設立20周年を迎えます。今回、20周年記念企画の一環として、提携校の北京大学よりお越しいただいた講師の方々に衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにて講演いただきました。第一部では「燕園の変遷」というテーマにて張 豫 氏(北京大学不動産管理部文化財保護・管理弁公室主任)に北京大学内の古建築並びに歴史について豊富な資料をもとにその魅力をご紹介いただき、第二部では楊 芬 氏(北京大学昆曲古琴協会理事)に古琴の解説並びに実演として「流水」「酒狂」「山居吟」「大雄宝殿」「静夜思」の5曲を演奏いただきました。参加者の方からは「燕園の存在を今回初めて知りました。いつか北京に行った際はぜひ訪れてみたいです。素晴らしい琴の演奏を聞くことができ、感動しました。『流水』は山水風景が目に浮かぶようでした。」「講演も非常に理解しやすく古琴の音色も素晴らしいものでした。十分楽しめました。」「中国の建築には興味があり、北京大学の燕园 のことを詳しく知れてよかったです。また、古琴の演奏などもすばらしく特に最後の李白の詩の吟詠が好きでした。ありがとうございました。」等々の感想をいただき、約二時間に及ぶ講演は幕を閉じました。
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