留学生の声

2025年度、孔子学院の奨学金制度を利用して中国の大学に留学されたみなさんから届いたレポートの一部をご紹介します。

2025年10月

● 留学が始まり、約二ヶ月が経った。朝8時半から11時45分までの週5の授業にも、大学での生活にも大分慣れてきた。これで約五分の一が終わったと思うと、留学は本当にあっという間だと感じる。国慶節は日本人とも他の国の生徒とも遊びに行き、有意義な休暇となった。ただ、国慶節の期間は日本とは比べ物にならないほど観光地が混みあっており、日本の規模と中国の規模の差を感じさせられた。生徒の多くは一時間ほどで到着できる苏州や、反対に飛行機で少し遠い北京や広州に行っていた。また、つい先日は大学の本科生の運動会があり、私たち留学生の授業が休みになったので、日本人と韓国人とロシア人とラオス人で上海ディズニーランドに行った。私たちだけでなく、多くの生徒が様々な場所に出かけており、みんな思い思いに過ごしていた。 (華東師範大学)

●国慶節の連休中は、遠出せず、友人と近くのカフェで予習をしていました。連休明けにクラブ紹介フェアが開催されたので行ってみたところ、日本の大学と同じような運動系や文化系のサークルの他に、中国楽器や越劇会などの中国文化に関するクラブや、ロボットサークルのようなものもありました(写真)。 私は中国医学と中国茶のクラブに参加することにしました。前者は未だイベントがありませんが、後者の中国茶クラブでは先日「緑茶会」が開催されたので、参加しました。イベントでは、まず緑茶の種類が紹介された後、5-6人の小グループに分かれて4-5種類の緑茶を実際に淹れ、おしゃべりしながらそれぞれの香りを楽しみました。日本の茶器や淹れ方と異なることを知り、興味が湧きました。また緑茶の中にも様々な種類があることを知り、奥深さに感動しました。次回はお茶の淹れ方講座をするようなので、参加しようと思います。(同済大学)
クラブ紹介にいたロボット。少し不気味に感じました。

●今月は中秋節と国慶節があったため、休みが多い月だった。中秋節には限定のマクドナルドのメニューを食べ、国慶節にはモンゴルの友人や立命館の友人と一緒に外灘へ行った。国慶節は人がとても多く、交通規制も行われていた。また、「南京照相館」と「731」という映画も観た。事実がどうこうというよりも、このような映画の中で日本がどのように描かれているのかを自分の目で確かめたいと思い、観に行った。中国では多くの人が観に行っていると報道されていたが、実際にはそれほど多くはないように感じた。来月には中間試験があるので、しっかりと準備をして頑張りたいと思う。(復旦大学)
 

●国慶節はじめの2日は寮にこもって国慶節期間の宿題をすべて終わらせました。宿題に集中した以降は、北京市内の観光や遺跡などを訪れました。特に、印象に残っているのは、故宮、圆明园、颐和园で、どちらも一日では回りきれないくらい広大な敷地で驚きました。いまだに中国の縮尺感覚に慣れず、マップを見て「これなら1時間で回れるかな〜」と思っても、遺跡を回り切る頃には日が暮れていて、とてもへとへとになっています。
 遺跡めぐり以外には、映画館での鑑賞にも挑戦してみました。まだ、听力はあまり高くないなと思っているのですが、映画では字幕が表示されるので、意外と内容が理解できて助かりました。ちなみに、北京大学内にも映画館がありますので、今度はそちらに行ってみたいなと思います。また、国慶節の後になりますが、国家大剧院で北京交響楽団のコンサートを鑑賞しました。プログラムに書いている曲名で分からないものもいくつかありましたが、聴けば「聴いたことある!」となったので、音楽は語学を超えたコミュニケーションツールの一つだなと思いました。(北京大学)
 
颐和园には野生の猫がたくさんいました。近づいてもまったく動じる素振りがないので、かなり人に慣れているなと思いました。


2025年9月

●9 月6 日に関空から日本を出発し、中国に到着した。大学が推奨する到着日に来た生徒には二時間おきのシャトルバスが用意されており、スムーズに到着することが出来た。到着後、宿舎ごとに分かれて移動し、入寮手続きを進める。寮に到着すると、寮のフロント前に通信 業者が待機しており、まるで押し売りのように契約を進めさせられた。正直、強引な印象を受けるので最初は焦るのだが、基本的には大学内に入ることが出来ている時点で問題ない企業なのでそのまま手続きし、10 分ほどで中国の電話番号を手に入れることが出来た。
寮には様々な国籍、様々な宗教を持つ留学生がいるが、私のルームメイトは中国と日本のハーフの子であったため、生活や部屋のルールなどで大きな違いはなさそうで安心した。また、私の入寮した2 号楼はA、B、C 棟のように分かれており、それぞれで部屋の仕様が異 なる。私の住むC 棟は比較的部屋が綺麗で、入口から離れており静かなので、日本人にとっては安心できる環境だと思う。ただ、現在約一カ月住んでみて、温水が出なくなったり電気がつかなくなったりすることが数回あり、そういった際は下のフロントで説明をする必要がある。留学生寮だからといって英語が堪能なスタッフがいるわけではないので、やはり生活するうえで生活に則した中国語を身に着けるべきだと感じる。
出発前から心配していた銀行口座については、到着した翌日の開店15 分前ほどに行くと1時間ほどでスムーズに作ることができた。ただ、次の日に行った友人は作るのに4 時間ほどかかったそうなので出来る限り早めに行くことをおすすめする。(華東師範大学)

●到着してからの6日間は、ほぼ毎日事務手続き(銀行カードを作る、授業の登録をする等)を行っていました。
授業登録に行った際、担当の先生に現状をお伝えしたところ、中級クラスの時間割をもらいました。その際「最初の週は割り当てたクラスが合わないと思ったら、上下他のレベルのクラスも体験していいですよ」と言われました。授業を受けた結果、自身に合っていると思ったので、そのまま中級クラスを受講することにしました。
授業は平日朝8時から11時40分までで、1日2科目ずつです。科目は「中級総合」「作文」「リスニングとスピーキング」「読解」の4つで、各科目1人ずつの先生から直接法で教わっています。クラスに学生は約30人おり、世界各地から来ています。特に日本とドイツからの学生が多いです。授業のレベルはHSK5級の合格を目指しているようで、先生の話すスピードや語彙が難しく少し大変ですが、予習をすればある程度大丈夫な事がわかってからは、毎日友達と図書館で勉強しています。時間がいくらあっても追いつけていませんが、非常に楽しんで取り組んでいます。(同済大学)

●復旦大学に到着した時、キャンパスの大きさに驚いた。そして、入居手続きを済ませた後に、寮のルームメイトと会った。マレーシア、フランス、ルーマニアの学生だった。授業が始まるまで少し期間があったので、街を散策した。日本と違い、歩行者優先ではないことや歩きづらいくらいに置いている自転車の量に驚いた。また、大変なこともあった。部屋のエアコンが壊れたが2日間直らず、暑くて死にそうだった。さらに、水道管も壊れて共同スペースはもちろんのこと、自分の部屋のみ水浸しになり、真夜中に掃除をした。いよいよ授業が始まり、先生が言っていることを完全に理解するのは難しいので、クラスメートに聞きながら勉強を続けている。まだ、始まったばかりだが頑張って勉強していきたい。(復旦大学)
 

●北京へ到着してから約1ヶ月が経とうとしています。9月を週別に振り返りたいと思います。
1週目:
この週は主にオリエンテーションや教材購入など、大学生活に向けた準備期間でした。オリエンテーションの一つに、「法律安全説明会」がありました。警察官が実際に大学へ来て、中国で法的に禁止されている事項をスライドで説明してくれました。途中、学生の自己紹介タイムがあり、自主的に自己紹介した学生へ公安のぬいぐるみをプレゼントしていました。結構、頑丈な作りのぬいぐるみを惜しげもなくプレゼントしていて、やはりパワフルな国だなと思いました。
2週目:
いよいよ授業が始まりました。私はシステム上、語学科目しか登録できないのですが、一つひとつの科目の内容が濃いので、慣れないこともあり、予習復習と宿題に追われていた記憶があります。日本の中国語科目では、句型などの文法を重視した学習が多かったのですが、北京大学では語彙の使い方をかなり細かく指導してくれる印象があります。授業を通して、中国語での表現力を上げられそうなので、頑張って授業についていこうと思います。
3週目:
この週末に、天津へ行きました。日本の大学のゼミの先輩が南海大学のシンポジウムに参加するとのことで、遊ぼうという話になったためです。先輩の学部時代の友人も何人か連れてきてくれて、一緒に周恩来記念館を訪れました。中国共産党の歴史も学ぶことができて、行ってよかったと思います。その後食べた、涮羊肉(しゃぶしゃぶ)が美味しかったです。(北京大学)