ニュース
2021年07月のニュース
2021.07.29
『スポ健の博士力』企画 スペシャルインタビュー公開!
2021.07.26
舎利弗 学さん(スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程1回生)がハンドボール男子日本代表「彗星JAPAN」のアシスタントコーチとして東京オリンピックに出場
2021.07.21
<スポーツ健康科学研究科>修士論文公聴会を開催します(2021年度9月修了予定) 
2021.07.20
本研究科博士課程前期課程2回生道羅絢斗さんの研究が「The Journal of Physiological Sciences」に原著論文として掲載されました.
スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程2回生 道羅絢斗さんが, 総合科学技術研究機構菅唯志准教授,スポーツ健康科学部・同研究科, 塚本敏人助教,橋本健志教授, 伊坂忠夫教授, 北翔大学・生涯スポーツ学部高田真吾講師と共同で取り組まれた研究論文が「The Journal of Physiological Sciences」に原著論文として掲載されました.
近年,運動により人々が健康的な生活を送るために重要な認知機能を向上・改善できることが明らかにされています.これまで本研究グループは,一過性のレジスタンス運動後に認知実行機能が亢進することを報告しています(Dora et al., Heliyon, 2021;Tsukamoto et al., PLoS One, 2017;Tomoo et al., Physiol Rep, 2021)。また、このようなレジスタンス運動誘発性の認知実行機能の亢進程度は, 低強度運動に比べて高強度運動において大きいことを報告しています(Tsukamoto et al. PLoS One, 2017).しかしながら,高強度レジスタンス運動は,高齢者や有疾患者に施行することがしばしば困難です.一方,スロートレーニングと呼ばれるレジスタンス運動は,高齢者や慢性疾患者でも安全に実施できる効果的なレジスタンス運動法として期待されています.
スロートレーニングは、低速度で運動を実施するため,筋骨格系や心血管系にかかる負荷が比較的小さいとされています.また,低速度で運動を行い,筋発揮張力を維持することでトレーニング効果を高めます.実際に,低強度レジスタンス運動であってもスロートレーニングを用いることで高強度レジスタンス運動と同等の筋肥大・筋力増強効果を得られることが明らかにされています.本研究では,一般的な運動速度(拳上局面1秒, 下降局面, 脱力局面1秒)での高強度レジスタンス運動(最大挙上重量の80%)とスロートレーニング(拳上局面3秒, 下降局面, 1秒維持)を用いた低強度レジスタンス運動(最大挙上重量の50%)をそれぞれ実施した後の認知実行機能を比較しました.その結果,両条件とも認知実行機能は亢進しました.さらに,この認知実行機能の亢進程度は両条件で同様でした.したがって,本研究の結果から,スロートレーニングを用いた低強度レジスタンス運動は,高強度レジスタンス運動と同様に筋機能および脳機能の双方を効果的かつ効率的に向上させることができ,且つ幅広い人々が実施可能な汎用性の高い運動処方となりうる可能性を示唆しました.
https://jps.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12576-021-00806-0
https://jps.biomedcentral.com/track/pdf/10.1186/s12576-021-00806-0.pdf
2021.07.05
学部・研究科10周年記念式典が開催されました
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科では2021年7月4日(日)、学部・研究科の10周年記念式典を開催しました。本来ならば、2020年度に本式典を開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け1年延期を行い、当日もZoomウェビナーによるオンライン開催としました。学内のみならず学外からも多くの方にご視聴いただき、皆様とともに10年間の歩みを振り返り、これからの学部・研究科の未来、そして「スポーツ健康科学」のさらなる発展について想いを重ね合うことができた、実りある記念の場となりました。
<実施概要>
第1部 オープニングセレモニー
□開会挨拶:仲谷善雄(立命館大学 学長)・森島朋三(学校法人立命館 理事長)
□スポーツ健康科学部・研究科10年間の振り返りと将来構想:長積仁(スポーツ健康科学部長・研究科長)
第2部 パネルディスカッションⅠ : 「スポーツ健康科学への期待」
□産官学のパネリストによるトークショー
牛尾則文 氏 (スポーツ庁スポーツ総括官)
江島宏治 氏 (滋賀県副知事)
福田卿也 氏 (株式会社博報堂 関西支社 チーフイノベーションプランニングディレクター)
モデレーター:伊坂忠夫 (立命館大学 副学長)
第3部 パネルディスカッションⅡ : 「2050年におけるスポーツ健康科学」
□卒業生や教職員による将来展望
今井友子 氏 (学部1期生:法政大学職員)
森嶋琢真 氏 (研究科1期生:中京大学教養教育研究院准教授)
藤江隼平 (学部1期生:スポーツ健康科学部助教)
モデレーター: 後藤一成 (立命館大学スポーツ健康科学部副学部長)
第4部 クロージングセレモニー
□10周年記念事業「ロゴ・フラッグ」及び「記念冊子・グッズ」の紹介と表彰
□学部生・大学院生・教職員による「スポーツ健康科学・未来宣言」
□閉会挨拶:伊坂忠夫 (立命館大学 副学長)
仲谷善雄・学長、森島朋三・理事長による開会挨拶(学長・理事長からは10周年を迎えたことへの祝辞、今回の式典に協力を頂いたご来賓の方々へのお礼、そしてスポーツ健康科学部・研究科への更なる発展への期待が述べられました)、及び、卒業生の制作チームが手がけた「10周年プロモーションムービー」の上映によって華やかに幕を開けた本式典では、はじめに、長積仁・スポーツ健康科学部長・研究科長より、「10周年の振り返りと将来構想」と題した基調発表が行われました。本学部・研究科の設立理念、文理融合を軸とした先進的な教育コンセプトの紹介のほか、10年間の教育・研究活動の成果報告、さらには、立命館学園が掲げる中長期ビジョン「R2030」のもと、本学部・研究科が新たに挑む「健幸アゴラ構想」(科学の日常化・日常の科学化による健幸都市)の実現に向けた、具体的な施策の紹介が行われました。
仲谷善雄 学長からの開会挨拶 森島朋三 理事長からの開会挨拶
長積仁 学部長・研究科長からの挨拶・基調発表
続く第2部では、産官学の分野から3名のパネリストを招き、伊坂忠夫・副学長をモデレーターに『スポーツ健康科学への期待』と題したパネルディスカッションが行われました。各分野での取り組み事例、課題の共有のほか、ポスト・コロナ社会及び、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、SDGsへの関心も高まっている現在における「スポーツを活かした健康づくり」についての議論も行われました。また、本学部・研究科に期待される人材について、産官学連携の研究と実践の重要性についての提言も行われました。
パネルディスカッションⅠの様子
第3部では『2050年におけるスポーツ健康科学』と題し、本学部・研究科の第1期卒業生、修了生3名をパネリストとして招き、モデレーターの後藤一成・副学部長とともにディスカッションを行いました。第一線での研究や教育、国際開発など、幅広い分野で活躍する同窓生の視点で、「本学の学びがどのように社会で活きているか」が紹介されたほか、「スポーツ健康科学の将来と展望」について、最新研究の知見や宇宙開発、国際貢献などの観点を交えながら、活発な意見交換が行われました。同窓生の素晴らしい活躍と、スポーツ健康科学の発展に向けた強い想いを目の当たりにし、あらためて本学部・研究科の存在意義や社会的使命を再認識できた時間となりました。
パネルディスカッションⅡの様子
第4部 クロージングセレモニーでは、10周年記念事業の紹介や伊坂忠夫・副学長による閉会挨拶(副学長からは2010年の設立時の想い、この10年で積み重ねてきた教育・研究の実績を確認し、そして将来に向けて教員、学生、大学院生、職員が一体となり社会に有為な学部・研究科を創っていく決意が述べられました)、さらに、学部生・大学院生・教職員による『スポーツ健康科学・未来宣言』が行われ、それぞれの立場で、今後の研究や社会貢献、教育、人材育成についての抱負や目標を誓い合いました。
森永ののか さん(学部3回生)からの未来宣言 井上健一郎 さん(博士課程後期課程1回生)からの未来宣言
藤田聡 副学部長からの未来宣言 伊坂忠夫 副学長からの閉会挨拶
スポーツ健康科学部・研究科では、今回の10周年記念式典を新たな出発点とし、人々の健康・幸福・世界の平和に貢献するスポーツ健康科学のさらなる実践に邁進してまいります。本式典の開催にあたり、ご協力くださった多くの皆様に御礼申し上げます。
なお本式典は、後日、オンデマンドによる動画配信をいたします。詳細は10周年サイトをご覧ください。
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/10th/
記念撮影の様子