
研究科長メッセージ
‐MESSAGE‐
立命館大学大学院教職研究科
研究科長
森田 真樹教授
立命館大学大学院教職研究科は、2017年4月に、西日本で初めての私立大学単独の教職大学院として設置されました。2026年度で10年目を迎え、全国各地で活躍する修了生は220名を超えました。
私立大学が教職大学院を設置する意義は、独自の教学理念や多様な教育資源を最大限に活用し、社会の期待に応えうる高度な資質能力をもつ教員を責任をもって育成することにあります。本研究科では、立命館学園の建学の精神である「自由と清新」、教学理念である「平和と民主主義」にもとづき、「平和と民主主義の精神、地球市民としての資質を持った、人間力のある教育実践者」の育成を人材育成目的として掲げています。この目的のもとで、新しい教育課題に「チーム学校」の中核として対応できる教員、子どもとともに未来を拓くことができる教員の育成を目指しています。
本研究科は、京都府、京都市、滋賀県、大阪府、大阪市という、府県を超えた5つの教育委員会と連携協力する全国初の試みによって、院生一人ひとりの課題意識に応じた多様な学びの機会を提供しています。学部新卒院生が非常勤講師をしながら学ぶしくみ、全国の現職教員がオンライン受講で学ぶしくみなど、先進的な取り組みも導入しています。
2019年には、独立行政法人教職員支援機構の近畿地区の拠点となる独立行政法人教職員支援機構立命館大学センターを本研究科に開設しました。各教育委員会のプラットフォームとして、高度な教員研修プログラムを開発・実施しており、本研究科の院生は、これら教員研修プログラムに参加して学びをさらに深めています。
ICTの学校現場への急速な導入で学習環境は一変し、生成AIの発展は教育活動そのものの再設計を迫っています。いじめや不登校、貧困、国際化に伴う多文化共生など、学校現場の教育課題は一層複雑化し、多様な個性や特性、背景を有する子どもを包摂できる学校のあり方が模索されています。学校とは何か、共に学ぶことの意味は何なのかなど、学校の「当たり前」を改めて問い直し、新しい教育的価値を見出していくことが避けられない時代。そこでは、「教える専門家」から「学びの専門家」へと転換した「学びをデザインする高度専門職としての教師」が求められています。
これからの「令和の日本型学校教育」を担う教師が学ぶ場として、教職大学院が果たす役割も、ますます高まっています。本研究科では、学部新卒院生には、「地球市民」としての志を獲得しながら、自らの強み専門性をさらに伸ばし、高い資質能力をもった教員となるための学びを、現職教員院生には、これまでの実践を対象化し、理論と実践の往還・融合を図る主体としての力量を高め、新しい時代の教育実践を組織的にマネジメントするリーダーとなるための学びを用意しています。
「未来を信じ、未来を生きる」という言葉は本学の末川博名誉総長のことばです。教師は未来の社会を築く子どもたちを育てる重要な使命を担う専門職です。本研究科でともに学び、未来の教育を創造していく皆さんを、本研究科は全力で応援します。
