
教員紹介
‐TEACHER‐
伊田 勝憲教授
- 担当科目
- 「共生社会時代の生徒指導・教育相談実践演習」、「共生社会時代の学級づくり実践演習」、「生徒指導上の諸課題の理解とその対応」、「現代の学校・教師と教育実践」、「教育実践高度化演習」、「教職専門研修」他
教師という仕事のやりがいとは?
過去・現在・未来という時間軸と、自分・他者・社会という空間軸を縦横無尽につなぐ仕事であることに教師のやりがいがあるように思います。子どもたちの「現在」に寄り添いながら、一人一人に固有な「過去」の経験を強み(ストレングス)として生かし、共に地域・コミュニティの「未来」を創造する営みであると同時に、各教科等の学習内容を生み出してきた先人の思いを受け継ぎ、学問の現時点での到達点を子どもたちと共有し、次の世代の利益と人類の幸福のためにさらなる探究を試みるという喜びが得られるのは、教師だからこその「やりがい」ではないでしょうか。教師自身が学び成長している瞬間にこそ、子どもたちも学び成長することができる、そして子どもたちの学びと成長から教師がさらに学び成長するという相互成長の信念を大切にしながら、時間軸と空間軸の交点に立ち続け、様々なネットワークをつなぎ広げる役割を自分も果たすことができたらと考えています。
担当科目を受講することで、どのような力が身につくのか?
臨床教育学・教育心理学を中心に、周辺諸科学の知見も関連づけながら、理論や概念を用いて、また、エビデンスに基づきつつも、エビデンス至上主義に振り回されずに、子どもたちの行動とその背景、さらには教師自身や保護者を取り巻く環境を理解すること、すなわち「見立て」がしっかりできるようになることが期待されます。確かな「見立て」に基づいてこそ現実的な「手だて」を構想・実践することができると考えます。子どもも教師も日々成長する存在ですから、複数の「見立て」を仮説的に考えながら、いくつかの「手だて」を試み、そこでの変化や手応えを見極め、さらに「見立て」を新たにしていくという循環的な営みを大切にしてほしいと思います。
そして、「見立て」と「手だて」を共有する仲間を増やしていくことも教師にとって大切な営みです。聞き慣れない用語をすぐに使いこなすのは難しいかもしれませんが、理論「が」役立ちそうな場面だけを待つのではなく、意味を考えながら理論「を」役立てるという姿勢で学び続ければ、必ず自分の見方として身につき、他者の納得を得るような説明が可能になるはずです。いじめ、不登校、暴力行為、インクルーシブ教育システム(合理的配慮、ユニバーサルデザイン等)、カリキュラムマネジメント、キャリア教育、地域連携など、一見分野の異なるテーマを相互に結びつけ、日常の教育活動の中で一石何鳥もの効果を引き出す「多職種連携・協働」のための視点獲得を応援します。
教職研究科(教職大学院)を目指す方へメッセージ
-
- ■学部生へ
- 「うまくいかない」ことに落ち込みすぎることなく、もちろん表面的に「うまくいく」ことで慢心することもなく、一見マイナスに思われる出来事にも、次のプラスを作り出すタネが備わっているということを共に学びましょう。私自身、小学5年から中学1年にかけて不登校・ひきこもりでしたが、その経験は35年以上の年月が経った今でも新しい気づきをもたらしてくれることがあります。ご自身の経験と他者の多様な経験とをつなぐ視点として、時に「常識」とは異なる角度からも事象を捉える確かな理論や概念を身につけ,児童生徒理解とともに専門職としての自己理解・自己覚知に直結する学びをこの教職大学院でぜひ一緒に深めましょう。そして、立命館のネットワークを最大限に活用しながら、将来の教育界で新しい形のリーダーシップとフォロワーシップが発揮されるよう応援します。
-
- ■現職教員の方へ
- これまでの教職経験で培われている広く深い専門性を、多様な理論と関連づけながら発展させ、より多くの同僚と共有し、子どもたちや保護者・地域の人々へ還元していただくためのプラットフォームとして、この教職大学院を活用してくださることを望みます。2010年代以降、いじめ防止対策推進法、障害者差別解消法、教育機会確保法、こども基本法など、いくつもの重要な法律が施行され、学校を取り巻く環境の歴史的転換期を迎えている今、「不易流行」と「温故知新」を忘れず、経験豊富な皆様とこの教職大学院で学びを共有できれば幸いです。そして、立命館のネットワークを一生の財産としてフル活用していただき、これからの学校づくりの指導者として、また、次世代の教職員を養成・育成する担い手として、活躍の場を広げていただくことを期待しています。
