
国際機関で働く人々の姿に感銘を受けたタイ・バンコク国際機関研修。研修での経験が国際機関で働きたいという私の気持ちを固めるものとなりました。
岩村 篤 さん
国際関係学専攻 5回生
学部独自の海外プログラム「タイ・バンコク国際機関研修」に参加された国際関係学専攻の岩村さんに現地での学びや印象に残ったことについてお話を伺いました。
国際関係学部を志望した理由を教えてください。
岩村立命館大学 国際関係学部を志望した理由は、世界平和に貢献したいという思いと、ゆくゆくは国連で働きたいという夢があったからです。世界的な動きや紛争の根底には複雑な事情があり、多くの要素が相互に影響し合っていることを知り、世界情勢に興味を持ちました。
立命館大学 国際関係学部では国際関係について幅広く学べる授業があるので、国際政治、経済、国際法、平和構築について学びたいと考えていました。国際関係学は世界の複雑な状況を調査し、世界が実際にどのように機能しているかをより深く理解することを可能にします。
また、持続可能な開発目標(SDGs)への関心も高校時代から持っていました。貧困や格差、気候変動といった喫緊の課題に対処するには国際協力が重要であることを知り、大学ではSDGsについて何かしたいとも考えていました。
大学ではどのようなことに取り組まれましたか?
岩村入学する前から海外留学をして視野を広げたいと思っていました。日本に生まれ育った私は、どうしても日本という視点で世界を見てしまうと思ったからです。英語力を磨くだけでなく、日本とは異なる文化にどっぷり浸かりたいと思い、ロンドン大学へ留学しました。
また、立命館フードバンクに入会して食糧不安の解消という形でSDGsに貢献する活動や、1万人以上が無料で日本語を学べるオンラインコミュニティを立ち上げる活動もしました。このプロジェクトは経済的な障壁なく言語学習の機会を提供するという点でSDGsの目標4「質の高い教育」と一致しています。
「タイ・バンコク国際機関研修」に応募された理由を教えてください。
岩村私がタイ・バンコク国際機関研修プログラムに参加した理由は主に3つあります。
1つ目は、国際機関で働く方々と直接交流することで、UNHCR、ESCAP、ASEANなどの国際機関で働くとはどのようなことなのかを実感したかったからです。実際の経験を直接聞くことで、日々の責任、課題、苦労について貴重な知見を得ることができると考えました。また、紛争や戦争といった国際情勢を研究する際、通常、個人に焦点を当てることはできず、組織や特定のグループに焦点を当てることになりますが、国際機関で働く人々が実際にどう感じているのかを知りたいとも思っていました。
2つ目は、このプログラムでは機関で働く専門家と直接話すことができるため、ワークライフバランスやキャリアパスについて質問することができる点です。こうした機会は自分の目指すキャリアに必要なステップを明確にし、この分野の仕事に必要なスキルや考え方を理解するのに役立つと確信していました。
3つ目は、私はさまざまな国際機関が持続可能な開発目標(SDGs)にどのように取り組んでいるのか興味がありました。貧困、教育、気候変動などの世界的な問題に取り組むために、これらの機関がどのような戦略やアプローチを採用しているのかを学びたかったのです。
研修を通して学んだことや印象的だったことをお聞かせください。
岩村最も印象的だったのは、国際機関で働く方々が仕事に対して抱いている情熱を直接目にすることができたことでした。どのセッションでも、職員の方々は自分たちの取り組みについて熱く語ってくださり、その努力が持続可能な開発目標(SDGs)の達成にどのように貢献しているかを説明していただけました。
私が感銘を受けたのは、職員の方々のプレゼンテーションの内容だけでなく、あらゆる場面で感じた彼らのエネルギーでした。彼らはただ仕事をこなしているのではなく、自分たちのしていることが世界に大きな変化をもたらしていると心から信じていましたし、話をしていただいた方々の目からは彼らの「生きがい」が垣間見えました。
私は、彼らの姿から、正しい情熱と決意があれば、国際的な仕事を通じて世界に意義のある変化を生み出すことができると、鼓舞され、安心させられた気持ちになりました。
「タイ・バンコク国際機関研修」のおすすめポイントを教えてください。
岩村このプログラムに参加すべき理由は挙げればきりがありませんが、得られる重要なメリットのひとつとして、国際公務員として働くとはどのようなものか、その感覚を掴むことができる点が挙げられます。
国際機関を直接訪問することで、彼らが情熱を持って仕事に取り組んでいる様子を目の当たりにすることができるでしょう。同時に、ワークライフバランスをどう考えているか、国際公務員になるまでの経歴、どんな苦労があったかなど、普段は聞けないような話を聞くこともできます。
今後のキャリアについてじっくり考える機会になりますし、国際機関で働くことへの情熱に火がつくきっかけになるかもしれません。
研修で経験したことは今後のご自身の活動にどのようにつながるとお考えですか。
岩村このプログラムは国際機関で働きたいという私の気持ちを固めるものとなりました。私は、国際機関を直接訪問し、そこで働く人々の姿を見るのは初めての経験でしたが、彼らとの会話から将来のキャリアに関するアドバイスを得ることができ、将来国際機関で働きたいという意欲に火がつきました。
このプログラムは私のキャリアにおいて大きな意義がありましたし、今後も大きな意義を持つことになるでしょう。
2024年10月更新
MORE INTERVIEWS
-
バックパッカーとして数か国を一人旅。学部での学びを机上で終わらせず、現地で感じ・考え・行動に移す。異なる環境に飛び込み続けることで、様々な力が身につきました。
榊 珠々さん
グローバル・スタディーズ専攻 3回生2025.09.10
studentlife|studyabroad|gs_major|
-
1回生時の授業で国際政治への無知を実感すると共にもっと学びたいと思い、国際公務プログラムやオナーズプログラムに参加。将来は国際社会で活躍できる人材になりたい。
南部 里緒菜さん
国際関係学専攻 4回生2025.09.10
academics|ir_major|
-
留学先のフランスで様々な人たちに支えられたことで「誰かのために行動できる人間でありたい」と強く思うように。卒業後は困っている人を支える仕事を選びたいと思います。
林 駿佑さん
国際関係学専攻 3回生2025.09.10
studyabroad|ir_major|
-
衣笠アートヴィレッジ・フェスティバルの企画運営やベトナムでのフィールドワークを通じて、多様な人々と協力して目標を達成する力や「場」をつくる楽しさを学ぶことができました
村田 美月さん
国際関係学専攻 4回生2025.09.01
studentlife|academics|ir_major|
-
国際関係学部とアメリカ、両方のフィールドを2年ずつ体験できるJDPでの学びと暮らしは、自分の関心や挑戦したいことを自由に広げていける貴重な時間でした。
小暮 百音さん
アメリカン大学・立命館大学国際連携学科 4回生2025.08.01
studentlife|studyabroad|international|jdp|
-
国際関係学は、単に外国について学ぶのではなく、自国と他国の関係性や背景を多角的に理解する学問。日本を外からの視点で見つめ直すことで、世界を見る視野が広がりました。
岸本 幸弘さん
国際関係学専攻 4回生2025.07.09
academics|ir_major|