2020.08.25 NEWS

映像学部・研究科、情報理工学部・研究科が2024年4月、大阪いばらきキャンパスに移転 「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」の創造を目指す

 学校法人立命館(総長:仲谷善雄、以下、立命館)は、本日、衣笠キャンパスに設置している立命館大学映像学部・映像研究科、ならびに、びわこ・くさつキャンパス(以下、BKC)に設置している同情報理工学部・情報理工学研究科の2学部2研究科を、2024年4月に大阪いばらきキャンパス(以下、OIC)に移転することを発表いたしました。

 立命館は、「学園ビジョンR2030」に「挑戦をもっと自由に」を掲げ、先の見通しを持つことが困難な時代だからこそ挑戦が求められると宣言し、地球規模で生じる事象に真正面から向き合い解決していくために、国際レベルでの高度で多様な研究を通じ、新たな社会共生価値を創造する「次世代研究大学」となる必要があると考えてきました。この将来構想を検討している中で生じた新型コロナウイルス禍は、従来の教育・大学のありように大きな転換を迫るものです。ウィズコロナ、ポストコロナ時代における未来の社会や大学の姿を描き、これまで検討を重ねてきた構想の一つを具体化したニューノーマルとしての「解」が、グローバルで可視化された教育・研究のプラットフォーム「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」構想です。

 映像学部は、2007年、総合大学の特色ある芸術系学部としてスタートし、アート・ビジネス・テクノロジーの領域から映像の制作と研究にアプローチする、総合大学ならではの学びを展開しています。また、情報理工学部は、情報通信技術(ICT)に関わる広範な領域を網羅する情報系学部として、2004年BKCに誕生しました。同学部は、IoTやAIなど、最先端のICTを学べる学部として、国内外から注目を集めています。両学部ともにデジタルテクノロジーを基盤とし、ウィズコロナ、ポストコロナの新たな時代に向けた教育への取り組みと親和性が高く、またSociety 5.0時代におけるさまざまな社会課題の解決に向けた貢献が期待される学問分野です。

 個性ある2学部2研究科の移転を機に、立命館はOICを「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」、すなわち、社会課題を解決するための実証実験や価値創造が行われる、社会とのつながりと拡がりをもったダイナミックなプラットフォームへと改革を進めます。さらに、OICの成果を他キャンパスの教育・研究へも展開し、新たな教育・大学のあり方を示し、学生・院生・研究者の満足度のみならず、企業や自治体などからも「連携したい」と期待されるキャンパスを形成します。
 また、本日の移転の発表にあわせて、株式会社NTTドコモ、西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)とそれぞれ連携協定を締結いたしました。両社からさまざまな先端情報技術やデジタルマーケティングのノウハウを提供いただき、ともに社会共生価値の創出に貢献してまいります。

立命館とドコモがICTを活用したキャンパスの創造および学術研究・教育・地域社会などの発展に関する連携協定を締結
学校法人立命館と西日本電信電話株式会社が教育・学術と地域社会とをつなぐ 「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」創造に関する連携協定を締結

■学校法人立命館理事長 森島朋三 コメント
 両学部・研究科の移転は2024年の予定ですが、新しいキャンパス、新しい教育・研究のあり方を考えるにあたり、具体的な取り組みをスピード感をもって進めていきたいと考えております。今回のソーシャルコネクティッド・キャンパス構想には、早速、NTTドコモ様、NTT西日本様にご賛同をいただき、本日、それぞれ連携協定を締結させていただきました。これからも、社会とのつながりをさらに強化し、大学、そして教育機関としての社会的価値を高めるべく、挑戦を続けてまいります。

■学校法人立命館総長・立命館大学長 仲谷善雄 コメント
 デジタル技術が急速に進展し、また社会全体が新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなか、教育、研究、また大学はどうあるべきかが問われています。AI・IoT、デジタルテクノロジーや感性、クリエイティビティを共通軸とする両学部・研究科のOIC移転を機に、最新の映像表現と情報技術を融合させ、今まさに社会が求めている、新しい教育、大学の姿を創造していきたいと考えています。

■映像学部長・映像研究科長 北野圭介 コメント
 本学部は、京都を拠点に、2007年に「映像」を冠する国内唯一の学部として出発しました。OIC移転によって、その射程を拡張し、大阪・京都を軸とした関西圏の映像文化の発展に貢献するとともに、映像制作・研究を通じて、社会の変化を先取りする、創造性豊かなクリエイター、イノベイターを育成してまいります。

■情報理工学部長・情報理工学研究科長 山下洋一 コメント
 2004年の学部設置から、2024年4月でちょうど20年が経過します。OIC移転を機に、学内外のさまざまな機関や多様な分野との連携をこれまで以上に強化し、社会のあり方を変えるような新しい情報技術の研究・開発と、グローバル社会での技術革新を牽引する情報技術者の育成を進めてまいります。

移転についての概要

  1. 移転対象の学部・研究科、および移転時期

    衣笠キャンパスからOICへ : 映像学部、映像研究科
    BKCからOICへ : 情報理工学部、情報理工学研究科
    2024年4月に対象学部・研究科の全学生が移転

  2. 移転後の展開案※1

    1)「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」の創造
    ・サイバーとフィジカルが融合し、アートとデジタルテクノロジーを基盤とするクリエイティブなキャンパスの実現
    ・企業・地域・世界とつながるオープンイノベーションの実現
    ・教育・研究に最先端のテクノロジーを実装させる「X-tech(クロステック)」の推進
    ・キャンパスを、芸術そのものや社会連携を通じて新たな価値を創出する先端的実証実験の場「クリエイティブ・コンプレックス」に
    ・大阪・関西万博の開催、スタートアップエコシステム拠点形成、うめきた2期開発、スマートシティ構想などを推進する大阪、関西とのつながりを通じて、地域、社会、世界が抱える課題を解決するための価値創造を加速

    2)映像学部・映像研究科
    ・オンライン教育の積極的導入と、クリエイティビティを基盤としたアクティブラーニングの新展開
    ・学部入学定員増による学部教学の拡充、英語基準コースの設置
    ・映像研究科博士後期課程の設置、「クリエイティブラボ(仮称)」の設置

    3)情報理工学部・情報理工学研究科
    ・基盤業務と教学支援業務を担う「情報教育研究支援基盤センター(仮称)」の新設
    ・「OIC先端技術研究機構(仮称)」を新設し、産学連携および基礎研究力を強化
    ・高校生や地域住民の誰もが学べる“見せる試せるラボ”「Future Techプレイグラウンド(仮称)」の設置
    ・社会人教育の推進、「基礎3年+研究3年」の6年一貫教育を視野に入れたカリキュラム改革

    4)立命館学園全体への展開
    ・オンライン映像配信プラットフォームを通じた映像の制作や研究の発信(映像学部・映像研究科)
    ・X-Tech基盤を用いたEdTechによる情報系基礎科目の全学提供(情報理工学部・情報理工学研究科)

    ※1 発表時の構想案であり、今後変わる可能性があります。

  3. 移転対象の学部・研究科概要

    1)映像学部
    学科・専攻: 映像学科(入学定員160)
    開設年度 : 2007年4月
    特  色 : アート・ビジネス・テクノロジーの領域から映像にアプローチ
           「映画芸術」「ゲーム・エンターテインメント」「クリエイティブ・テクノロジー」
           「映像マネジメント」「社会映像」の5つの学びのゾーン

    2)映像研究科
    学科・専攻: 映像専攻(修士、入学定員10)
    開設年度 : 2011年4月
    特  色 : プロデューサー・マインドを備えたビジュアル・ディレクターの育成

    3)情報理工学部
    学科・専攻: 情報理工学科(入学定員475)
    開設年度 : 2004年4月
    特  色 : 情報通信技術(ICT)に関わる広範な領域を網羅
           「システムアーキテクト」「セキュリティ・ネットワーク」「先端社会」
           「実世界情報」「画像・音」「知能情報」「情報システムグローバル」
           の7コース

    4)情報理工学研究科
    学科・専攻: (博士課程前期:入学定員200、博士課程後期:入学定員15)
    開設年度 : 2012年4月
    特  色 : 国内外で活躍できる研究者および高度専門職業人の養成

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