植物はなぜ超高分子量ポリマーをつくるのか?生命科学部の吉澤助教、松村教授が参画の共同研究で明らかに
生命科学部生物工学科の吉澤拓也助教、松村浩由教授、及び大阪大学生物工学国際交流センターの梶浦裕之助教、日立造船株式会社 機能性材料事業推進室 鈴木伸昭バイオマテリアルグループ長、大阪大学大学院工学研究科Hitz協働研究所 中澤慶久招聘教授の研究グループは、古くから漢方薬やお茶に利用されている落葉樹、トチュウ(学名:Eucommia ulmoides)から、植物が作る超高分子量ポリマーのひとつであるポリイソプレンの生合成に関わる遺伝子を3種類見出し、これらの遺伝子産物である酵素が超高分子量ポリマーを合成する機構を明らかにしました。さらに、このような超高分子量ポリマーを植物が生合成し、蓄積する有意性も明らかにしました。
本成果により、未利用の植物由来機能性超高分子ポリマーの利用に向けた開発と、高生産、または増産に向けた取り組みの2つのアプローチの加速化が期待できます。
本研究成果は、2021年2月16日(火)19時(日本時間)にNature Researchが提供するオープンアクセス・ジャーナル「Communications Biology」に掲載されました。
論文情報
- 発表雑誌:Communications Biology
- 論文名:Structure-function studies of ultrahigh molecular weight isoprenes provide key insights into their biosynthesis
- 著者:Hiroyuki Kajiura, Takuya Yoshizawa, Yuji Tokumoto, Nobuaki Suzuki, Shinya Takeno, Kanokwan Jumtee Takeno, Takuya Yamashita, Shun-ichi Tanaka, Yoshinobu Kaneko, Kazuhito Fujiyama, Hiroyoshi Matsumura, Yoshihisa Nakazawa
- 掲載URL:https://www.nature.com/articles/s42003-021-01739-5
- DOI:10.1038/s42003-021-01739-5