入学金に係る学生負担の軽減に関する本学の考え方について
本学は、研究・教育を通じた社会共生価値を創出すること、本学で学ぶ志を持つすべての人々に等しく学びの機会を開くことを大学の社会的責務と捉えています。経済的事情や障害の有無などに関わらず、共に学ぶことができるインクルーシブな大学として、学修支援の充実、環境整備を行っています。
このたび示された文部科学省通知において、私立大学の入学金の在り方について、学生の進路選択の自由や経済的事情への配慮の重要性が改めて示されたことを、真摯に受け止めております。
入学金は、学生が大学に入学し得る地位を取得するための対価であるとともに、大学が行う、入学選抜業務や入学手続業務、入学前教育環境の整備などに充てられています。一方で、受験機会の多様化などに伴い、複数大学への入学金納付が学生・保護者にとって大きな負担となっている現状についても、深く認識しております。
本学といたしましては、文部科学省通知を踏まえ、入学金の趣旨や使途について社会的な理解が得られるよう、引き続き丁寧な情報発信に努めるとともに、学生の経済的負担軽減の観点から、その水準について見直し、改善を行ってまいります。
他方で、入学金の取り扱いの見直しは、入学金を納付しても結果的に入学しない辞退者の増加・変動につながり、結果として、国が大学に対して求めている定員管理の基準に抵触してしまうことも予測されます。また、入学金は学生納付金の一部であり、私立大学の財務基盤を支える重要な収入です。その減少は、教育研究活動の質を毀損することにつながるおそれがあり、大学としてそうした事態は避けなければなりません。入学金の水準の見直しにあたっては、実質的な教育費負担軽減をいっそう前進させるため、国による修学支援制度(学生への授業料など減免、給付型奨学金)の一層の充実も求めてまいります。
本学は、今後も、学生負担の軽減と教育の質の維持を両立させるため、大学として最大限の努力を続けてまいりますが、これらは個々の大学のみで完結できる課題ではありません。高等教育全体の持続可能性と公平性を確保する観点から、国や関係機関、社会との建設的な対話を通じて、誰もが安心して学べる高等教育環境の実現に向けて尽力してまいります。
2026年6月
立命館大学 学長 仲谷善雄



